「大ピンチで真剣に祈る」ゾウのガジェンドラのお話 | アナンのブログ

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インド哲学『バガヴァッドギーターあるがままの詩』に出会って15年。ギーターに書かれている人生哲学のエッセンスをお伝えするブログです。

今日は朝のインド哲学書

シュリーマドバーガヴァタムの

法話を聴いていて、印象に残ったこと

ゾウのガジェンドラ

のお話をシェアしたいと思いますゾウ

このお話は実際に

シュリーマドバーガヴァタムという

5000年前に、ヴィヤーサデーヴァという

聖者によって編纂された書物のなかに記されている

本当にあったお話です。

 

ゾウゾウのガジェンドラは、

ゾウの王様でした。

あるとき、ガジェンドラは奥さんや子どもや仲間たちを連れて川に沐浴に行きました。

 

すると突然、

大きなワニがガジェンドラの足に食らいつきました。

ワニの勢いはものすごく、

長い間振り解こうと

ワニと戦ったのですが

さすがの強いガジェンドラも、

命が危なくなりました。

 

仲間たちも、奥さんでさえも、

私を、助けることはできない。

私は死んでしまう、、、

どうしよう、

誰か助けてくれー

 

そのとき、

ガジェンドラはあることを思い付きました。

そうだ!

 

すべてを創造した神さまよ、

宇宙の主よ、

助けてー!!!

助けてください!!!

この物質宇宙があるのだから、

その宇宙顕現を創造し、

その材料を供給したお方がきっと存在するはずです。

すべてを、超越したお方。

すべてのヨガの主である至高の魂に尊敬の礼を捧げます。

もし私が助かったら、

このあまり役に立たないゾウの体に

入ることによる、

この物質の体の苦しみから

私を解放してください。

もう二度とこんな苦しみの世界に

戻りたくありません。

私にスピリチュアルな体をお与えください。

 

と、真剣に、祈り始めました。

なが~い、ながい祈りです。

実はガジェンドラは、

前世でインドラデュムナ王という

人間の王様だったのでした。

前世で偉大な献身者だったのです。

あるリシにのろいをかけられて、

次の生でゾウの体をまとうことに

なってしまいました。

 

でもガジェンドラは、

前世の記憶を忘れており、

ゾウとして生きてきたので、

その神さまが、

どんな人なのか、

誰なのか、

わかりませんでした。

 

神さまの名前も知らず、

誰に祈ればいいのか、

わからなかったのですが、

でも、

あるったけの想いで、

ひっしで

覚えていることを並べ立て、

がむしゃらに、

祈りました。

 

すると、

風や火やいろいろな物事を司る半神たちは

やってきませんでしたが、

 

すべての、宇宙の主である、

主ヴィシュヌが直々に、

ガルーダという、鳥に乗って

現れて、

ひっしのガジェンドラを

助けてくれました。

 

そして、そのガジェンドラ王は

スピリチュアルな体を得て、

主ヴィシュヌの住む神さまの国に

帰って行きました。

 

また、大きなワニも、

主ヴィシュヌの、慈悲により、

ワニの体ではなく、

もとのガンダルヴァの姿を取り戻しました。

実はワニもリシに呪われて

ワニの体をまとっていました。

 

朝の法話で、

サッチャデーヴァマハラジは言っていました。

「祈る相手が誰か、どんな方なのか、

たとえわからなくても、

祈れば必ず、主は応えてくださる。」

By Satyadeva Maharaja