世界で一番有名な監督と言えば誰だと思う?
たぶん、そう質問されて、一番最初に思い浮かぶのは、
スティーブン・スピルバーグ
の名前ではないだろうか?
ただ、この監督は映画ファンの中で、最も好き嫌いがはっきりと出る監督なんです。
それは、スピルバーグがヒットメーカーとしての地位を欲しいままにしている事と無関係ではありません。
かなりマニアックな映画ファンって、どことなくヒットする作品を嫌う雰囲気があるんですよ(笑)
たとえば、小津安二郎の映画やカール・ドライヤー監督作品、ブレッソン監督作品なんどを神様のように拝んでいる人達は、スピルバーグの映画を完全なる商業主義として敵対視しているところがあるんです。
最近では、黒沢清監督や蓮實重彦さんが撮影監督のヤヌス・カミンスキーと共にスピルバーグ作品を褒め出したので、しだいに商業という面だけではない評価も高まりつつあります。
でも、まだまだ誤解されているところがある。
そこで、今夜はスピルバーグの良いところを存分に挙げて、褒めちぎりたいと思います。
まず、良いところ、その一
先輩を大事にしてる!(笑)
もっと言うと、映画の歴史というものを、物凄く大事にしています。
たとえば、スピルバーグはインタビューの中で、撮影に入る時に、必ず観る映画が4本あると言っています。
「捜索者」、「七人の侍」、「素晴らしき哉、人生」、「アラビアのロレンス」の4作品です。
この4作品を見るだけでも、いかにスピルバーグが先輩達のやった事を大事にしているかが解りますね。
とくに、「七人の侍」は黒澤チルドレンの一員ですから、納得ですよね。
スピルバーグがアカデミーに呼びかけなければ、黒澤明監督が特別名誉賞を受賞する事はなかったでしょう。
また、初期の「激突」、「ジョーズ」などは、明らかにヒッチコック作品への憧れがみて取れます。
また「AI」という作品は、キューブリック監督に対する尊敬から制作されています。
このように、スピルバーグって人は、先輩を大事にするんですよ。
いい奴ですね(笑)
良いところ、そのニ
フィルムを大事にする!!
この監督は、未だにフィルムで撮影しているんです。
ほとんどの監督がデジタル撮影に変えているのにも関わらず、フィルムを信じ続けている。
これも、映画青年にとっては、かなりワクワクしますよね。
あのザラっとした感じ、一瞬、編集のパンチが見えるかもしれないと思わせてくれる感じ(笑)
あれが良いんです。
今後ともフィルムに拘ってほしいと思います。
いや~、スピルバーグって、本当にいい奴です(笑)
最後に、良いところ、その三
「シンドラーのリスト」を撮ったこと!!
スピルバーグはユダヤ人です。
転校が多かった彼は、自身がユダヤ人である事で虐められたこともあると語っています。
ある意味、「シンドラーのリスト」を撮ることによって、自分の身体の中にある問題と向かい合ったと思うんです。
それは、本当に辛いことだけれど、映画監督は必ずやらなければいけない事。
作品の好き嫌いはあると思いますが、心意気に拍手したいと思います。
以上、スピルバーグを褒める夜でした(笑)
今後も、新作に期待します。
ちなみに、スピルバー監督作品、「1941」が好きな人がいたら、僕はあなたと友達になりたい(笑)
「1941」はスピルバーグが初めて撮ったコメディで、大失敗と言われています(笑)
でも逆に無理に笑わせようとしている感じが、笑えるかもしれません。
観てない人は、ぜひ!!