活動レポート(2024年1月27日〜30日) | 今日のしっぽ村

今日のしっぽ村

東日本大震災を機に発足した犬猫保護団体。
2019年台風19号で被災した犬猫保護施設。

能登半島地震災害支援活動へのご支援をお願い申し上げます。

能登半島に向けしっぽ村アダプションセンター(清川村宮ヶ瀬)を出発した
1月27日 土曜日 PM1:40分


今回の目的地でもある珠洲市(石川県)から

2週間前に戻った

Y.Y.CONNECT 山田代表(写真右)より

運行や活動の注意点をご指導いただきました。


現地は、ご指摘いただいた注意点ばかりでしたが、おかげさまで、危険を回避するための迅速な対応ができました。



同行する活動員とともに

タイヤチェーンの脱着を2度訓練し

出動



幸いなことに

活動全般を通して天候に恵まれました。



とは言え、

現在もなお、

余震が続く能登半島


災害現場です




活動員の食糧と水はもちろん

ポータル電源や



雪道でのスタッグに備えた


自他ともに必要なレスキュー道具の点検と積込み




現地での宿泊は

全て車中泊となるため

寝具の準備



被災した地域に入ってからの

給油も全て持ち込み燃油の使用と徹底しました




そしてトイレも車内の簡易トイレを使用。


1チームでこの生活を5日続けたならば、環境に慣れるのが早いか、身体を壊すかのどちらかでしょうが、年齢的にも後者の可能性が高いかな。




さて、

今回の現地入りの目的は

救援物資の輸送と被災した犬猫と飼い主さんの

環境確認とサポート。


宿泊やトイレを備えたベース車両となるため

大きな車両で

現地での機動力はかなり低くなってしまいます





何よりも先に、

多くの救援物資を受入れ先へと届け

ベースとしてのスペースを確保しなければ。


車両総重量をギリギリ

パスしている状態のままでは

被災した地域の凸凹路面での移動が不安です



いまだ、被害状況のつかめない現地の道路は

通行止めも多く、

幹線道路以外のほとんどの道路(細い道)は

除雪も入れない状況です



とにかく、道路事情も悪く

移動に時間がかかるのと、

日暮れからの行動が危険なため

輪島市や珠洲市

能登町、金沢市のいくつかの避難施設と

物資保管場所を訪れることしかできませんでした



救援物資に関しては

多くの物資が

被災した地域へ届けられています。


ただし、今、必要とされる方々に

必要な物資が分配されているとは思えませんでした。

(避難されている方々とお話した感じでは)


国や県が管理する

物資保管センターからの物流システムの形成に追われている感じです。

これは、災害の規模が大きければ大きいほど

システム化が遅れるものです。


冬季の北陸、

流通網も積雪に阻まれます。

行政職員と

他県、他市から派遣された少数の職員とボランティアさんで管理、運営される施設。


混乱が無い方が不思議です






多くの動物愛護団体さんも


被災した地域への支援活動に尽力されてます。





珠洲市の公民館で

28日から開設される

ペット同伴避難スペースがあるとの情報を受け

立ち寄らせていただきました



日本レスキューさんと

ピースウィンズ・ジャパンさんによる

協働のペット同伴避難スペースが整ってます。


ありがとうございます。


この後 訪れた輪島市の建民体育館は

ペットフード、ペット用品がほとんど在庫がなく

しっぽ村のバスもペットシート1000枚以外は

空っぽ状態。


日本レスキューさんに

物資の搬入についてご相談したところ

早急にご手配いただけました。

ありがとうございます。


場所によっては、ペットフードやペット用品が届いていない、避難施設から保管施設へ搬入の要請中であったりする中、

医療食(療法食)と呼ばる特定のフードの需要は高いようです。

また、これらを現場で入手することは極めて難しい。





どれくらいの数の犬や猫が被災したのだろう。

当然ながら、現在、ニュースなどの報道で耳にすることはありません。





犬や猫の避難頭数というよりも

飼い主と一緒に車中泊や

犬や猫を自宅に残しお世話に帰る必要のある世帯数や頭数の把握は出来ておらず、

当面の間、手が回らないように感じました。






また、穴水町(石川県)では

東日本大震災や熊本地震でも共に

支援活動を行なってくださる

CDCAさんと合流し

情報交換できました。


行動力とフットワークの高さには

いつも驚かされます!

ついこの前まで福島県におられて、

もう石川県でお会いするとは。




発災から

今日で1ヶ月を迎えましたが、行政機関による

被害の確認も追いついていない現状。


飼い主と犬や猫の置かれた状況の把握と

ニーズの汲み上げには

いったいどれほどの時間が必要となるだろう。


例えば、

しっぽ村の熊本地震災害動物支援活動では

ほぼ全ての避難施設を回り、

犬の鳴く声がすれば

家人とお話し

ニーズを知ることができました。


災害の規模と種類、発災の季節と場所によって

私たち動物愛護団体の支援の方法も変化を探る時ではないかと感じてます。



犬や猫たちとその支えとなる飼い主さんについて、何をどのようにサポートできるかは

ニーズの汲み上げが重要な時ですが、

活動車両、道路状況を考慮すると冬の現場を走り回るには分が悪い。


次回は、

皆様からお預かりしました救援物資

2便搬送のため受入れ先の調整と、

行政機関に働きかけた、被災ペットと飼い主の再建支援補助に取り組みます。


私の知る限りでは、これまでにない

新しい支援の形となるのではないかと思ってます。

計画と、この補助のために使途を限定した資金確保は出来ておりますが、被災した全部の地域をサポートすることは不可能です。

先ずは、限定的な地域となってしまうかと思いますが出来る限りの事で最善、最大に尽力いたします。


雪解けを待つ頃にようやく、

サポートに必要なニーズを知るよりも

ペットを支える飼い主さんが

ニーズをあげやすい環境を整える方が

犬や猫たちにとっても苦難が短くて済むはずです。


ニーズを知ることで、しっぽ村は

被災した犬猫を継続的にサポートすることができます。


次回の能登半島入りは、

この計画遂行を行政機関にかけ合い

地域へ発信していただくための相談が必要かと思ってます。




被害確認と

復旧、復興業務に追われる職員に

時間を割いていただくのは気が引けますが、

各地で支援活動に尽力する動物愛護団体さんも

被災した地域の犬や猫(その他のペット)と飼い主さんのサポートに全力で取り組んでおられます。

私も必死です。


動くのは得意だけど、交渉は苦手💦

誰か一緒にいてくれないかなぁ〜と

いつも思うけど、



今後の継続的なサポートのためにも

形に出来ると良いな!と思ってます。




3泊4日と短い時間でしたが(ほとんどが車中での移動と仮眠の時間となり長い滞在にも思えました)


深津班を現場活動に送り出してくださった

ご支援者の皆様、

しっぽ村施設をの毎日を守ってくださったボランティアの皆様、帰還後の休養を守るスタッフの皆

ありがとうございました。




しっぽ村

深津