てまり 虹の橋へ | 今日のしっぽ村

今日のしっぽ村

東日本大震災を機に発足した犬猫保護団体。
2019年台風19号で被災した犬猫保護施設。

能登半島地震災害支援活動へのご支援をお願い申し上げます。


皆さま こんばんは


今日は

悲しいお知らせの日となってしまいました。




本日、

てまりちゃんが

お空へと旅立ちました



お腹に大きな腫瘍を抱え、余命宣告を受けながらも

これまで頑張って生きてきた てまりちゃん

その姿を

お伝えできればと思います






8月6日

しっぽ村へやってきた てまりちゃん


お腹の腫瘍はすでに大きく膨れ上がり

その見た目からも

容態は良くないものだと分かりました






その腫瘍は

日に日に大きくなり

熱を持ち

呼吸も早く

苦しそうでした






お腹に溜まった水を抜き

少しでも食欲が上がり

体が楽になればと治療したものの、

期待した程の効果はありませんでした




それでもてまりちゃんは

生きる為に頭を持ち上げ

口元に置いた流動食を飲みました



口にする姿を見るだけで

嬉しくなります




命の期限が迫ることは、想像するに難しくありませんでしたが、

なんとか出来ないものか、、、





それでも食べるのを止めれば

その時は

命の灯火が

闇に消える時となるのです



てまりちゃんの為に出来る事は全て対応し

準備をしていました









てまりちゃんは

頭を撫でられるのが好きで


苦しそうな息づかいの中にも

喉を鳴らすゴロゴロが聞こえます






手に上に頭を乗せて

安心したような顔をする てまりちゃん

本当はとても甘えん坊だったんだと

思います








こんな身体で

子育てまでしていた てまりちゃん



外の過酷な環境の中で

病を抱え

必死で子猫たちを守りながら

生きてきた てまりちゃん

きっと壮絶だったに違いありません



雨の日の雨宿りはどうしたの?

風が強かった日は?

食べ物がなかなか見つからなかった時は?

安心して眠る日はあったの?

苦しかったでしょう

怖かったでしょう



てまりちゃんは

優しい保護主様が手を差し伸べて下さり

しっぽ村へ入所となりました



もし

誰の目にも留まらずにいたら



もっと早くに

焼けたアスファルトの上や、

渇きに屈して

草むらの中で

人知れずに消えていったかもしれません







もっと頭を撫でてあげたかった

甘えさせてあげたかった

美味しいご飯も

あたたかい寝床も

安心できる場所に

もっと早く、、、



もっと早く

てまりちゃんを見つけてあげられたら

あなたを救えたのかな


そんな思いが込み上げてなりません




外で生きる猫の生涯は


私たち人間が想像するより

はるかに過酷で

時には残酷で


「自由でいいなぁ」などという

生温い表現は

人間の勝手なイメージに過ぎません




自由気ままな姿の向こう側にあるものは

大きな不自由


水も食べ物も

安全も安らぎも

健康も


外で生きる猫にとっては

当たり前にあるものは何もはなく

生きる為に命をかけている事を



しっぽ村に来てから約1ヶ月

てまりちゃんとの時間はあまりにも短かった



今は苦しみから解放されて

腫瘍で膨れ上がったお腹は特徴となるのだろうか、自由に歩ける身体となって

虹の橋へと向かったかな



てまりちゃん

迷わず行くんだよ



あなたが頑張って生き抜いた日々を

私たちは忘れない






しっぽ村