人と犬猫さんの一生について (動物愛護 動物福祉に関するお話 第10回) | 今日のしっぽ村

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東日本大震災を機に発足した犬猫保護団体。
2019年台風19号で被災した犬猫保護施設。

能登半島地震災害支援活動へのご支援をお願い申し上げます。

皆様こんばんは😊


今夜は動物愛護 動物福祉に関するお話

第10話をお届けさせていただきます。



前回のお話しに続き、
人と犬猫さんの一生について
皆さんとともに まなんでいきたいと
思います。



まずは

こちらのお写真をご覧下さい






あらっ!ステップちゃん😵

失礼しました💦💦

ステップちゃん、足をぴーんと伸ばしてストレッチをしているのかな?





みなさんも

ステップちゃんの身体のように頭の中を
しなやかに やわらかーくして

これから始まるお話を聴いてくださると 嬉しいです☺️


さて前回
ご覧いただきたいお写真は
こちらでした↓







先月 アミューあつぎでの展示会で
使用したパネルです。



「人と犬猫の一生」と題したこちらのパネル

真ん中にある青と白のしましまの矢印を見てみると👀






下から上に伸びていますね。

こちらは、


人と犬や猫の「誕生」の時から「死」を迎えるまでの発達過程を示したパネルで、矢印の方向に向かって成長発達していることを 表しています。


人と犬や猫とでは 成長発達の
速さは異なるのですが、

各々の発達過程において
訪れる変化や 気をつけてあげたいこと などを意識しながら 見ていきましょう✨



人はまず『乳幼児期』を迎えます。





『乳幼児期』というのは、

まだ自分では何もできなくて、おっぱいやミルク🍼をもらったり、おむつを替えてもらったりというように、あらゆる行為をするために 他者の力が必要な時期ですね。


この時期の子どもは、パパやママなどから受ける愛情を通じても成長していきます。


そして少しずつ、はいはいから つかまり立ちが出来るようになるなど、自分の意思で動けるようになるんです☺️


言葉の発達も見られ、自分の意思や欲求を他の人に伝えられるようになります。

そして徐々にルールを学び、社会性を身に付けていく時期に 入っていきます。


なんだか わくわくする時期ですね✨


犬や猫のこの時期は、
『新生子期』『幼年期』にあたります。







犬や猫も、身体の形態や機能が急速に発達する時期です。


人と同じくこの時期は、
母犬や母猫がいないと生きていけません。

おしりをなめてうんちやおしっこが出るように促したり、お乳を与えるのは、母犬や母猫ですものね😊

そしてこの時期は、母親やきょうだいたちとのふれあいや遊びから、社会性を身につけていく大切な時期です。


日本の法律「動物愛護法」でも生後56日(8週齢)を超えるまで子犬・子猫の販売を禁じています。

それは、この頃までは 母親やきょうだい、人間とふれあうことで、家庭犬・家庭猫として適切に「社会化」することが 成長後の問題行動を予防したり、免疫力を高めて 感染症のリスクも減らすと考えられているからですね。





次に人が迎えるのは『学童期』です。

これは、子どもが小学校に通学する時期なので、6歳~12歳くらいをいいます。


この時期は、学校で与えられた課題をきちんとこなしていくことが自信につながるので、周りの大人にはそれをサポートするための工夫が必要になります。

出来ないことを一方的に叱るのではなく、
できるようにアドバイスをしたり、できたらうんと褒めてあげることも大切ですね☺️
また、自分とは異なるタイプの友だちと関わる体験を通して、集団や社会のルールを身につけていく大切な時期でもあります。



一方この時期は、犬や猫では
『少年期』になるかと思います。

今までの 母親やきょうだいたちとの関わりから離れ、少しずつ外の世界へ向かう時期ですね。

それまでに身につけた社会性によって、人や他の動物たちとの関わりを体験していきます。

色んなことを体験させ、
慣れさせることが大切な時期ですが、決して犬や猫が嫌がることを、ムリにしてはいけません。

その子のペースを大切にした関わりを、だいじにしたいですね☺️

ちなみに、猫さんはこの時期から爪とぎを始めるそうです。好みの爪とぎを見つけて、いくつか用意してあげると良いですね👍




さて

小学校を卒業したわたしたちが迎えるのは『思春期』ですね。12歳~18歳くらいです。





『思春期』は、身体の形態や機能が大きく変化するので、発達のバランスを崩しやすい時期です。
心の発達も著しく、「自分が他人にどう見られているか」
ということに関心を持つなど、自分を客観的に見つめ、自分の価値や能力とともに短所も認識し始める時期 といわれています。


そして『成人期』


この時期は、職場の同僚や仕事仲間と信頼し合う 良い人間関係を築いたり、異性と出会い結婚して家庭をもち、子育てをするなど、他者との親密な関係を 築いていきます。

それによって心が安定し、
より社会に貢献できるようになる時期でもありますね。





この2つの時期は、
犬や猫では『青年期』あたりでしょうか。

犬や猫も、メスはこの時期に初めての発情期を迎え、赤ちゃんを産むことが できるようになります。
(オスは特に発情期はないので、いつでも繁殖行動が可能です。)

新しい命が家族に加わり、
子育てをはじめるのですね✨



さて、

青いしましまの矢印も、だいぶ上の方にやって来ました。







人は『壮年期』を迎えます。40歳~65歳くらいがこの時期です。


壮年期は、前の世代から学んだことを継承し、自分たちが生み出したものを次の世代の人たちに譲り渡す時期です。

「子育て」や「職場の後進の育成」などのように、次の世代がよりよく生きられるように貢献していきます。

一方では生活上の変化や、両親・配偶者の死、親としての役割の終了や定年を迎えるなどといった、喪失を体験する時期でもあります。

そのため、ストレスに関連した健康上の問題も起こりやすいのがこの時期です。







犬や猫では『成年期』がこの辺りです。
彼らも身体の機能が変化しはじめる時期で、人と同じく生活習慣病が起こりやすくなります。

例としては、代謝が衰えはじめたために、お腹や腰のあたりに脂肪がつきやすくなってくるそうです。
(人も、そうですね😉💦)

この時期は、今まで以上に健康を保つために気をつけてあげることが大切です。

そして、犬も猫もこの時期になると、個性がはっきりと出てきます。自信をもった行動が多くなってきます。
そのため、わんちゃんの飼い主さんは、リーダーシップを発揮することが大切になるそうです。



さぁ
いよいよ『老年期』です。
犬や猫では『高齢期』にあたります。






人生の しめくくりといえる時期ですね。

人では、それまで生きてきた道程を振り返り満足ができると、穏やかに、幸せな気持ちで人生を終えていくことができると言われています。


この時期は人と同じく犬や猫も身体機能が低下し、病気や障害が生じるなど、医療や介護を必要とし始めます。
身体の変化としては、被毛が白っぽくなったり、視力や聴力が衰えたり、動作が鈍くなったりします。
また、消化機能や、骨・関節などが弱くなるといった変化も見られます。

そして、平均寿命が伸びてきた今日では、犬や猫においても、認知症の症状が見られるようになりました。



この時期は、トイレの個数を増やしたり、消化の良いフードを選び、食事の回数をこまめにするなどのように、今までの生活環境や食生活の場面でも 様々な工夫が必要です。




こちらはポテまるくん↓






床擦れをおこして身体が痛くならないように、柔らかなマットを使ったり、足先をレッグウォーマーで温めたりしていますね。




こちらは猫さんの工夫の一例です↓






身体を屈めずに比較的楽な姿勢でご飯を食べれるように、食事用のテーブルでご飯をセッティングしています。


人と同じく 犬や猫も 

穏やかに 幸せな気持ちで
この時期を過ごさせてあげたいですね。

 




さぁ いかがでしたか?

人も、犬や猫も 他者と関係性をもちながら それぞれのペースで成長発達し、いずれは死を迎える命だということを
イメージしていただけたでしょうか。





この世に生を受けた幼い命を、おとなは全精力をかけて、その未熟さを補うようにお世話をし、援助します。


それと同じように

歳を重ね 身体の機能が低下していく命にも

「その人らしく」
「そのわんちゃんらしく」
「その猫さんらしく」

生きれるように 支えていきたいですね。




どの命も 最期のときまで

あたたかな手で 
守られますように🌈







さて 次回は

『たんぽぽくんから届いた手紙』
というお話を 皆さんにお届けしたいと思います。



病気や障害があることは
生活をする上で 気をつけなくてはいけないことや、工夫が必要になることもあるけれど、

みんな同じ『大切な命』であることに変わりはありません。

猫のたんぽぽくんは、みなさんの心にどんな手紙を残してくれるのでしょうか。






楽しみにしていてください☺️




《引用・参考文献》
愛玩動物飼養管理士2級第2巻
臨床獣医師のための猫の行動学
看護のための人間発達学



清川しっぽ村


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