● 心に刺さり過ぎる曲 

 

 今回はある意味特殊な「良すぎて辛くなるもの」についてのお話をしようと思います。 

 

 世の中にある「良い物」は一般的に考えれば身体や心に優しい物ですが、「刺さる」という言葉が良い物にも使われるという話もあります。 

 

 この「良すぎてしんどい」という感覚がある事を理解すると、感性の幅が広がるなと思ったので、皆さんに共有したいと思います。 

 

 このブログではちょこちょこ「音楽の力」について言及している記事があります。 

 

 「肩肘を張らずに自分を受け入れられる曲」だったり、「人の在り方を考えさせられる曲」だったり色々です。 

 

 

 

 そんな中で、今回紹介するアーティストは「覚悟を決めて聴かないと辛すぎる」くらいの強い音楽を紡ぎ出します。 

 

 そのアーティストの名前は「MOROHA」です。 

 

 ジャンルとしてはラップになるのでしょうか? 

 

 正直な話音楽のジャンル分けに関しては趣味でやっているオーケストラに関しても曖昧な所があるので、そこをしっかりとしたいファンの方には申し訳ないのですが、ある意味「そういったにわかにも突き刺さる」という風に前向きに捉えてください。 

 

 そもそも私は普段ラップを聴かない…というか音楽を趣味にしている割に自分から新譜を探しに行くというような事は少なかったりします。 

 

 何か偶然耳に入った、目に留まったなどのきっかけからドハマりする事があるタイプの人間です。 

 

 そんな状態ですのでMOROHAの活動時期からすると知ったのは非常に遅いのですが、MOROHAを知ったきっかけはYouTubeのおススメ動画でポンと上がってきた事でした。 

 

 今振り返ると、その時期は少し先にAmazarasiにハマっていたので「メッセージ性の強いアーティスト」という事でおススメに上がったのでしょう。 

 

 なんの気なしに最初聴いてみた時の衝撃は凄かったです。 

 

 最初は「聞いたことある声だな」くらいの感じでした。 

 

 それもそのはず、ボーカルのアフロさんはかつてスマホのギャラクシーのCMでナレーションをしていて、その特徴的な声質に覚えがあったのです。 

 

 

 CMを聞いてた時はちょっとコミカルなくらいの印象でしたが曲を聴くと本当に「真剣で熱い」いや、重い?リアリティがある?辛い?私の言葉では表現しきれません。 

 

 

 

 自分自身の弱さをさらけ出すような歌詞が共感を呼び、しかし、そこからどれだけ歪もうが折れようが負けない力強さがあふれ出てくる、マイク一本、ギター一本の音楽にただただ圧倒されました。 

 

 ともすれば「自分はこんな熱量を持てない」というような類の絶望に追い込まれそうな曲です。 

 

 しかし、だからこそ惹きつけられる物がある、縋りたくなるようなパワーを感じる。 

 

 これが「覚悟を決めないと曲を聴けない」と思う所以ですね。 

 

 半端に心が弱っていて、その事を受け入れられない状態で聴くと目を逸らしていた弱さを真っ直ぐ突き付けられてしまうので耐えられないのです。 

 

 因みにこのMOROHAというアーティストに対してラップのフリースタイルでも圧倒的な強さを誇る呂布カルマさんはこの様にコメントしています。 

 

 

 

 

 

 まさしくそうだなと思う所です。 

 

 ただ、ここからは私の考えですが、裏を返すと「MOROHAの曲で心が動かない、茶化したくなる」というようなメンタリティになった時はもう心が擦り切れている可能性がありそうという事です。 

 

 人間ストレスにまみれると感情が死んできますし、現代社会においてはそういった人も多いです。 

 

 この辺りまた分けて記事を書くかもしれませんが、そういったバロメーターとして使えるのではと思う程MOROHAの曲の力はエグイです。 

 

 覚悟を決めるか、自分の情動を観察するつもりで聴いてみるのがおススメです。 

 

 まだ聴いたことが無い人はぜひ。