● 鬼灯の冷徹と鬼滅の刃と少しだけHUNTER×HUNTERとBLEACH その2

 

 前回の記事から抽象化の能力を楽しみながら上げるための方策として「複数の漫画の共存する世界観を想像する」という話をしています。

 

 

 

 ざっと振り返ると先日アニメが一区切りついた鬼滅の刃の妓夫太郎と梅に何か救いは与えられないかと思っていたというところです。

 

 そこでふと思い浮かんだのが鬼灯の冷徹の世界観だったんですね。 

 

 あの世界観では鬼は様々な種類が居ますので、鬼滅の刃の世界観の鬼が行っても「そういうタイプのが居た」というだけの話なので違和感は少ないです。 

 

 そして、地獄の獄卒たちは野蛮な存在ではなくいわゆる仕事として業務を行います。 

 

 更にいうと獄卒やあの世の業務を行う者の中には過去に罪を犯したが、それ以上の功績を収めたり情状酌量の一環としてその職についている者も多くいます。 

 

 その流れに妓夫太郎と梅も乗らないかなあという事ですね。 

 

 鬼になってからの所業に関しては確かに悪辣とも言えるのですが、そもそも無惨が作る鬼は無惨の支配下においてその凶悪性を発露している所があります。 

 

 鬼に堕ちる前の二人に関して言えば、妓夫太郎に関しても心が周囲への憎しみに変わって仕方ない程の過酷な半生があります。 

 

 そういった事を鑑みれば鬼灯の冷徹の世界観ならば「更生の為の就役」という道筋は有っても良いんじゃないかと思うのです。 

 

 ちなみに余談として、タイトルにもあったBLEACHはどこで出てくるのかというと、この鬼滅の刃と鬼灯の冷徹の世界観をクロスオーバーする時に「妖怪になった存在の罪状の扱い」が少し問題になったからなんですよね。 

 

 BLEACHはかつて少年ジャンプの看板として一世を風靡した漫画で、半分幽霊もの、半分独自のアクションファンタジーものとも言える漫画です。 

 

 BLEACHの世界観においては人が死したのち、負の感情に呑まれホロウ(虚)といういわゆる悪霊のようなものになります。 

 

 ホロウを狩る組織として死神という存在があり、主人公はひょんなことから死神の力を得る事になり、様々な出来事に巻き込まれていく、というのがBLEACHのあらすじです。 

 

 このBLEACHの世界観においても地獄という存在はあるのですが、死神の管理する尸魂界と地獄は管理領域が違うんですよね。 

 

 ホロウと化してから犯した罪の断罪は死神が討伐という形で行い、生前犯した罪は別件で地獄で裁くという違いです。 

 

 そう、このBLEACHの考え方を適用するかどうかで、鬼滅の刃の鬼達の刑罰も変わってくるんですよね。 

 

 以前私はBLEACHと鬼灯の冷徹のクロスオーバーも考えた事があるので、なんとなく、妖怪化後の罪状はノーカンのつもりでいたのですが、よくよく確認すると鬼灯の冷徹の世界では、人が妖怪に変じたあとに現世に迷惑をかけるのは無しだそう(例:第一話にサダコが出てきて収監されているらしい描写がある)で、BLEACHとも混ざるかなと思いましたが今回はそこは無しという事にしました。 

 

 鬼殺隊と護廷十三隊の共演もアツいとは思うんですけどね(笑) 

 

 とはいえ、鬼灯の冷徹の世界観でも情状酌量はある事を考えると、そちらに合わせて妓夫太郎と梅は鬼になってから半ば心神喪失状態という事にした方が、後で無惨の刑が軽くなるような事も無いので良いのかもしれません。 

 

 長々語りましたが、とりあえず鬼滅の刃と鬼灯の冷徹のクロスオーバーできる世界観は出来そうだという事になりました。 

 

 生前過酷な環境に居た分、妓夫太郎と梅には鬼灯の冷徹の世界観の地獄で仲睦まじく真っ当に生きる時があっても良いのではと思います。 

 

 

 相当長くなりましたが、この様に面白い二次創作の世界観をいかに矛盾なく作れるか、という方法でも色々な抽象化に役立つスキルが自然に身につきます。 

 

 皆さんも何か漫画等の世界観を再構築する事で抽象化のコツを身に着けてみてください。