先日2つの団体で同じ曲の練習があるということがあり、中々面白い発見があったのでそれを共有したいと思います。
前回の記事で同じ曲、同じ楽譜でも雰囲気が全然違うということは書きましたが、
今回の団体はそれぞれ違う版の物だったので実際に結構違いました。
ただ、今回凄いなと感じたのは表現ではなく音の並びが違う物もあったところです。
あくまで私の経験上ではありますが、版が違って変わる部分は主に表現記号やテンポの場合が多いです。
これに関しては、現代の作曲家は別として、昔は手書きで譜面を書いていたため、転記の際にミスが起きたり、そもそももとの譜面が悪筆過ぎて判別がつかない事があったということが理由として挙げられます。
有名な話だと音を強調するアクセントは記号では>のような記号で書かれますが、これが長くなって2つ以上の音符にかかるとだんだん弱くという意味のデクレッシェンドという記号になります。
しかし、作曲家の自筆譜を見た時に、アクセントを勢いで書いているから音符をまたいで見えるのか、デクレッシェンドなのか分かりづらい事はよくあることだったようです。
また、テンポについては、演奏会の中で本来一期一会の表現としてテンポを伸び縮みさせた演奏が、思いの外評判を読んでしまった結果、特に指示がないのに「ここを遅く」とか「溜める」というような一般論が生まれ、それが後から書き残されることもあります。
表現記号の違いに次いで多いのが、実は音程だったりします。
これは実は表現記号の違いが生まれるのとほぼ同じで、例えば四分音符を書いた時、黒い点が線上か線と線の間で音程を判別するのですが、手書きだとやはりちょっとしたズレは起こりやすいのでそこから読み間違いが起こりやすくはあるのです。
しかし音程に関しては、ある程度は理論上こう並ばないと不自然というものもあるので、表現記号のような解釈の違いは少なめです。
以上のように比較的読み取りづらい部分や通例が後から乗るかというポイントでの楽譜の違いが生まれることはままあるのですが、リズムまで違うというのは中々珍しい事例でしたね。
リズムが違うということは、同時になる和音が変わったりするのとはまた違い、イメージとしては音楽の形が変わるので、様々な検討を通り抜けた筈の現代でまた違った形が出るということは定説が覆ったような印象があります。
実を言うとこれに気づいたのは、同じ曲をやるからと言って横着して同じ譜面で2つの団体の練習に臨んだからなのですが、かえってややこしくなった気がします(笑)
とはいえ、それのおかげで今まで以上に練習の効率が上がった所もありまして、それについてはまた次の機会にお伝えしようと思います。
お楽しみに!
