先日、過去の記事に書いたアンサンブルの合わせ練習がありました。やはりオーケストラとの感覚の違いを大きく感じたので今回はアンサンブルの大事な所について感じた所を書こうと思います。

 

 最初におさらいで何の曲をやったのかを聴いてもらいましょう。

 

 

 因みにですが皆さんは速い曲とゆっくりな曲どちらが難しいと思いますか?

 

 ちゃんと音楽やっている人なら「難しさの性質が違うので比べようがない」と言うかと思いますが、ある意味で初心者から中級者に上がるくらいで躓くポイントがこのゆっくりの曲の難しさだと思います。

 

 何が大変か、それは拍感を一定で感じ続けることです。例えば拍手や机など何でも良いですが、時計やメトロノームを使わないで一秒間に一拍のペースでリズムを刻んで見てください。

 

 一秒一拍ならある程度は一定のリズムが刻めると思いますが、これを頭の中で秒数を数えながら二秒に一拍、三秒に一拍というようにゆっくりのテンポにしていくと長くなるにつれて一定のペースをキープするのが難しくなると思います。

 

 さらに言えば、その二秒に一拍、三秒に一拍というリズムを頭の中で秒数を数えずに叩けと言われたらもう誰にも不可能なのでは無いかと私は思います。

 

 何故ゆっくりな拍の取り方が難しいかと言うと、それは簡単に例えると音の鳴らない瞬間の感じ方が人によって変わってしまうからです。

 

 まっさらな画用紙の中心に点を打てと言われるのと、方眼紙の中心に点を打てと言われるのではどっちが人による差が大きいかと言うのと似たようなイメージだと思ってください。

 

 これがゆっくりの曲難しさですね。ぼーっとしていると人それぞれテンポが変わってきてしまうのです。

 

 しかし、これがアンサンブルの妙でもあるのですが、人が演奏するアンサンブルの個性はその方眼紙や画用紙で言う余白の部分で生まれるのです。

 

 勿論こういった余白の部分の感じ方で生まれる音楽の妙と言う物はオーケストラにもありますが、より人数の多いオーケストラでは指揮者が要所要所で拍を出したり、人数が多いのでテンポの目印になるパートが複数あったりといった、一種の決まりごとの様な物が強めだったりします。

 

 程度の差は編成の規模に完全に依存するわけでも無いのですが、簡略化するとそんな認識で良いと思います。

 

 あくまで比較的と言う前提はありますが、少人数のアンサンブルではそこらへんのリズム感の余白部分の使い方がよりフレキシブルになります。

 

 まあこれは当然といえば当然で、60人で息を一致させるのと10人で息を一致させるのは一人あたりの気を配る人数の差から見ても少人数のほうが合わせやすいので自由が効くと言うことです。

 

 正直な所、本当に音楽の出来る人と言うのは、オーケストラ、アンサンブルの規模に関わらず、周りに気を配り、テンポの目印になるパートを見つけたり、掛け合いをするパートについて理解が出来ている上で頼り切りにならず、自分のテンポキープが出来る人だと思います。

 

 今回のアンサンブル練習で見つけた私の課題はそこでした。自分のテンポをキープしていると周りへの注意が散漫になり、キャパ以上に周りに注意を向けすぎて自分の場所を見失ったりしてしまったんですよね。

 

 正直自分が弾くパートの音の並び自体はそこまで難しいものではありません。しかし、先にも挙げたゆっくりであるが故の余白の不安定さに慣れないうちにズレが生じてしまうのです。

 

 しかし、ある意味で今回ボコボコになったことで課題が見えたのも事実です。そして、全体に気を配るのも途方もなく不可能というわけではなく、練度を上げれば可能だという感覚も持てました。

 

 年末の本番までスコアを読み込んで他のパートの把握を進め曲を身体に刷り込みます。結果はまた本番後に書きます。お楽しみに!