今回は私の楽器に関するコンプレックス(?)について、というかコントラバスという立ち位置が微妙な楽器の悲哀についてお伝えしようと思います。 

 

 そもそもコントラバスという楽器…知名度が微妙です。楽器を運搬している時によく「これは何ですか?」と聞かれる事も多いです。インパクトが先行しているんですね。 

 

 それはそれで、ちょっとした雑談が生まれるのでメリットと言えばメリットなのですが、時々楽器を遠目に見た人がひそひそと「チェロかな」と言っている時は悲しくなります(笑) 

 

 不思議なんですがチェロを見て「コントラバスだ」と間違える人は今の所見たことがありません。一般にも大きな弦楽器=チェロという認識の方が一般に浸透しているんです。 

 

 この間小学生くらいの少年が私が楽器運んでいるのを見て親御さんに「絶対コントラバスだ!」と言っていた時は感動しました(笑) 

 

 さてこのコントラバスという楽器を私は基本的にオーケストラでしか弾いたことがありません。しかし、意外とこの楽器やたらといろんな場面で使われてたりします。 

 

 オーケストラ以外にも吹奏楽、マンドリンオーケストラ、ジャズ、ロカビリー…etc.ポップスでも使われることもありますね。 

 

 何故かジャンルをまたいで活躍してますね。吹奏楽なんかその名の通り吹いて演奏するジャンルなのにしれっと参加しています(笑) 

 

 因みに、私がコントラバスを始めたきっかけはストリートのジャズグループだったりします。そこで弾いていた方のスラップ奏法に憧れたものですが、今の所ジャズの経験はありませんし、即興で弾くという事が私にはできません…これがコンプレックスその1です。 

 

 これは、主にクラシックしか弾かないとは別問題と言えば別問題なのですが、音楽理論よりも楽器の弾き方に関する興味が先行してしまっていたなと思っています。 

 

 畑違いの事が出来ないという事に関してはまだ比較的耐えられるのですが、普段私が弾いているクラシックのジャンルでもコンプレックスポイントがあったりします。 

 

 それはオーケストラとソロの差が激しすぎるという所です。コンプレックス2ですね。コアな話をすると他の弦楽器にしろオーケストラの中で複数の中の一員として弾くのと、ソロで弾くのでは奏法というか音の作り方が違います。 

 

 しかし、コントラバスはそもそも音域が低すぎるため、ソロを弾こうとしても音程の違いが分かりにくかったりするため、コントラバスの為のソロ曲は本来の音域に対してとても高い音で演奏しなくてはならないのです。 

 

 他の弦楽器も音域面で困るソロ曲はあるでしょうが、流石にコントラバスほどの乖離は無いでしょう。 

 

 過去の記事にも書きましたが私はコントラバスで出来る事は全て出来る様になりたいと思っています。ソロの音域も練習はしていますが、オーケストラの曲と違ってまだ実用段階に至らないのは悔しい思いがあります。 

 

上記2つのコンプレックスはまだ個人の努力でも解決の余地がありますが、実は一人では解決しにくいコンプレックスのポイントがあります。 

 

 それはアンサンブル力の不足です。 

 

 みなさんご存じですか?オーケストラの擦弦楽器は4種類にも関わらず、弦楽四重奏にコントラバスが含まれない事を。 

 

 弦楽四重奏はヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1なのです。これはある程度しかたない側面もあります。 

 

 そもそもコントラバスという楽器がオーケストラ用というか、低音の補強目的の楽器であるため、少人数のアンサンブルに混じるとうるさすぎる所があるのです。 

 

 そして、厳密にいうとヴァイオリン族の中でコントラバスだけヴィオール族から変化したものであるため調弦の法則が違います。 

 

 調弦による響きの違いは思いのほか大きく、小編成の曲でチェロ以上の楽器と一緒に弾くと違和感が大きいという所もあります。 

 

 オーケストラと小編成のアンサンブルのどちらが難しいかという話は正直優劣のつく話ではありません。性質が大きく変わるからです。 

 

 アンサンブルというものは基本的に個々が曲の雰囲気だけでなく時間の流れの感覚を共有して成り立つものです。 

 

 オーケストラにおいてはその人数の多さから指揮者がある程度共有の為の拍を出します(アンサンブル力の高いオーケストラは指揮者が拍よりも表現に関する指示を出すようになります) 

 

 少人数のアンサンブルにおいては指揮の出す共有のテンポではなく互いの音を聴きあってテンポや表現を合わせていくのです。 

 

 このアンサンブル力があれば、オーケストラの方でもパフォーマンスが上がるなとは思っているのですが、前述の理由であまりコントラバスまであるアンサンブルに巡り合えず、経験を積めずにいたのです。 

 

 しかし、幸運なことに今度私が所属する団体で内輪のアンサンブルをやろうという話になって チャンスが訪れました!

 

 曲目はジェラルド・フィンジという作曲家のピアノと弦楽のためのエクローグという作品です。

 

 

 コントラバスは一本。ごまかしも効かない状態でこのエモい曲が弾けるようがんばります。結果はまた後日!