先週の木曜日久しぶりにオーケストラの合奏が有りました。実に4ヶ月ぶり位になる合奏でしたが、現在の状況もあり色々と工夫を凝らした練習でした。

 

 過去の記事にも書きましたがコロナの影響を最も早く、かつ強く受けた物の1つがオーケストラに纏わる状況です。

 

 今回はコロナの前後でどの様に変わったか、今後どの様に向き合っていくかについて書いていこうと思います。

 

 オーケストラの練習は必然的に集団で行う物です。コロナ前の練習では普通に集まっていましたがこれからはそれが簡単に出来なくなります。

 

 私が参加しているオーケストラは本来はこの間の連休中に合宿を行う予定でしたが、それもキャンセルしてその上で全体合奏の時間を減らした練習を行いました。

 

 ソーシャルディスタンスを守れる距離を取るため、弦楽器と打楽器の練習、弦トップと管・打楽器の練習のである程度固めて、全体合奏の時間を最小限にするという形です。

 

 私は今回予定が入ってしまったので、全体合奏の方は参加できず、弦楽器+打楽器練習だけでしたが、中々に様変わりを実感しました。

 

 特に弦楽器に関しては通常は同じ楽器群で同じ譜面を演奏するため、二人で1つの譜面を共有するプルトというものを組むのですが、それもままなりません。

 

 弦楽器が二人一組というのは比較的常識に近いところもあり、譜面のページをめくる行為(譜めくり)で片方の手がふさがってしまってももう片方が弾き続けるという場面はよくあるのですが、それも1つの課題です。

 

 また、一人一人の距離が離れることで連携の難易度も上がってしまうのが難点でもあります。

 

 しかし、参加人数も減りさらに距離が開いたことにより、お互いをちゃんと聴かないとマズい、という意識や、弦楽器でも一人一人がちゃんと弾かないといけないという意識はついたかと思います。

 

 今回参加できなかった全体合奏でもまた違った課題とメリットは見つけられるかなと思いますのでその時はまた報告いたします。

 

 社会的な観点から言えば大きく変わったのは練習の参加にあたってのガイドラインが設けられた事です。

 

 体調管理や、セッティングに関しての注意事項練習中の振舞い等のポイントが共有されました。

 

 自分の団体に関して手前味噌では有りますがガイドラインに関しての情報共有で良いなと思った事は、運営からの完全なトップダウンではなく一般団員にも修正点や気になる所に関しての意見出しを求めている姿勢です。

 

 ガイドラインはそれを守れば感染しないというわけでは有りません。だからこそ今回はあくまで最初のたたき台であり、皆で納得出来るポイントを作るという風にするのは良い手だと思いました。

 

 余談では有りますが、以前書いたヨーロッパのオーケストラでは飛沫実験を元に奏者間を開けて演奏を行う団体や直前のPCR検査を実施した上でこれまで通りの配置で行う団体と別れています。

 

 これはそれぞれの考え方で、お客様に対しての安心度という観点もあるようです。飛沫実験においては管楽器においても一部を覗いて飛沫が殆ど飛ばないことが確認されていますし、その一部も対策は比較的容易です。

 

 しかし、お客様が安心して見れるかどうかという観点も含めて距離を開けるという団体もあるようです。

 

 以上のように様変わりはしつつもコロナ禍の影響を受けつつもオーケストラはそこで立ち止まらずに着実に進んでいます。

 

 終息した後もこの経験を生かしていければなと思います