先日、私が所属するアマチュアオーケストラのメンバー何人かとの呑み会がありました。最近流行りのZOOM呑み等で顔を合わせている仲間もいましたが、対面で集まれるのはかなり久しぶりです。

 

 オーケストラに関わる知り合いがいない方は意外に思われるかも知れませんが、プロアマ問わずオーケストラ団員というものはかなりの割合で呑み好きの人が多いです。ここ最近の自粛で溜まっていた鬱憤を晴らすかの様に楽しく呑みました。

 

 ZOOM呑みにはZOOM呑みで

・離れていても簡単に集まれる。

・終電を気にしなくても良い

・皆が会話に参加できる。

 

 というようなメリットがあるのですが、空気感というものの共有であったり、話したい話題が細分化した時に簡単に小さなグループになれるといった一緒に呑むことでしか出来ない事もあるのです。

 

 呑み会の始まりではやはり近況の報告がメインになります。大体の人が在宅や自宅待機になっていますし、自分の職場の出勤が減らなくても取引先はかわっていたりと、全く緊急事態宣言の影響を受けていないという人はいませんでした。

 

 そして次には他に乗っている団体のコロナ対策の情報交換です。

 実はこの自粛に関してほぼ一番早くに動き出し、そして割を食っているのはオーケストラ業界だったりします。不要不急という曖昧なラインの提示に対しても真摯に、早い段階から自粛を行い、それに対する注目はほぼ無いと言って良いでしょう。

 

 しかし愚痴っていても始まりません。団員の体調を管理し、奏者同士の距離を空ける、客席を一席ずつ空けて座る様にする、練習中の私語は慎む、指揮者の前に透明な仕切りを置く指示出しはマイクを使って大声を出さなくて良いようにする、etc.様々な取り組みを行って、安全に演奏会を開催する方法を模索しています。

 

 余談ですが海外のオーケストラでは水蒸気の煙などを使って空気の流れを可視化して、演奏に際して飛沫が飛んでいるかの実験が行われたそうです。一部の楽器に関しては隣には空気が巡るが、大体の管楽器においては音のイメージとは裏腹に空気はほぼ奏者の周りに滞留して遠くに行くことは無いそうです。

 ぜひ日本でも同じような取り組みをしてもらい、安全な演奏のガイドラインを整えてもらいたいものです。

 

 

 コロナの影響を受けて世の中の流れは大きく変わってしまいました。上記にも述べたように仕事でも趣味でも今まで通りの行動をしていたのでは立ち行かなくなってきています。過去に囚われず、思い切って変わって新しい環境に適応していかなくてはなりません。

 

 しかし今回の呑みはそんな意味ではとても示唆的だったと思っています。

 集まったメンバーはいわば過去の繋がりが縁となっています。共に体験した思い出やこれからの展望を共有することは一体感を生み、一人よりも心強さを感じながら挑戦に取り組めるでしょう。

 

 新しいことに挑戦するにあたって過去が足枷になってはいけません。しかし今ここに自分がいて未来へと向かうということは、間違いなく過去の積み重ねの上にあることなのです。

 過去と未来のバランスを大切に保ちましょう。