前回の記事でお伝えした肯定的な捉え方をするには、感情の乗らないフラットな情報を集める事と、対立構造を出来る限り作らない思考の繋げ方をするのが大事です。
しかし、世の中には体験してみないと分からない事も多くあり、どうしても認識に偏りが生まれてしまうという事は往々にしてあります。理想的な解決方法としてはその体験を持つ人から直接話しを聞いたりして情報量を増やすということなのですが、必ずしも身近にそういう人が居るとも限りません。
ここで肯定的な捉え方をしておくとあるメリットとしては、話をする時に受け入れられやすいと言うことと、自分のストレスにならないという事が挙げられます。せっかく自分の知らない情報を持つ人と話せる機会があったとしても、否定的なスタンスで接して気を良くする人はまず居ないでしょう。出来る限り多くの情報を得るためにも少なくとも最初の段階で心を閉ざされない状態にしておくことは大事なことです。
また、否定的なスタンスが負の感情と結びつきやすい事は皆さんも経験で多少は分かる事があると思いますが、その状態で心にしまっておくと結果としてストレスの種をずっと持ち続けるという事にもなります。直ぐに解決されない疑問点はある程度自分で腹落ちのする形にしておくことでその様なストレスから離れることが出来るのです。
今回は私の中で認識の偏りがある一例をどの様な流れで肯定的に捉えているかを紹介します。具体的な事象に纏わる話ですが、思考の流れは他の場合にも当てはめて役立てることが出来る筈です。
・管弦楽部と吹奏楽部
私はアマチュアでコントラバスを弾きます。複数のアマチュア団体に参加しているので同じコントラバス弾きの知り合いは多数いますが、コントラバスはどちらのジャンルで使われることもあり結構な割合で中高どちらかで吹奏楽部から始めたという人が居ます。私のようにオーケストラしかやったことが無いというのは実はなかなか珍しい存在です。
どちらかの部活に属したことのない人にはあまり見分けがつかないかも知れませんが、被っている楽器が多いとはいえ両者には意外と相違点が多いです。それは時に吹奏楽をやった事の無い私でも文化的な隔たりを感じる程です。
余談ですがこの文化的な隔たりは「部」というある種学校の課外活動の一部に含まれるコミュニティでの方が大きい様です。より音楽を突き詰めるプロにおいてはジャンルとしての演奏の変化は使い分けの範疇で、どちらにも対応出来る場合が殆どです。
・両者の対立?
一応例として挙げるためにSNS等で取り上げられがちな対立構造を幾つか取り上げましょう。
①管弦楽部は文化部っぽい吹奏楽部は運動部っぽい
②管弦楽部にはコンクールが無い吹奏楽部にはコンクールがある
③管弦楽部はちゃんと基礎練をしない吹奏楽部は基礎練をしっかりする
④管弦楽部は上手い人の譜面はきれい吹奏楽部は上手い人の譜面が汚い
etc.
ぼんやりとした主観だなと思う物もありますし、私自身も少し心当たりのある物もあります。いずれにせよSNSだと時にこれがしょうもない水掛け論に発展してしまうこともままあります。ではどの様に考えれば肯定的に受け止められるでしょうか?
思いの外導入の段階で長くなってしまったので続きは次回にします。皆さんなりの受け入れ方を考えてみてもらえるとより理解に深みが増しますので是非考えてみてください。