前回の記事でも書いたインタビューに関して、内容は別媒体での公開となりますが、インタビューをして纏めるという作業からも学びがあったので紹介します。

 
 

 

 まずインタビュー自体から学んだこととしては如何に相手の軸を引き出すかということでした。今回のインタビューは街頭で行うアンケートのような物ではなく、その業種に関する紹介を行うためのものです。どのようなスタンスで仕事に取り組んでいるか、何を重視しているのかというような相手の根底に根ざすものを引き出し、質問と自分の見解を乗せることで内容が濃くなるばかりか、相手にも新しい気付きを与えられる事があります。 

 相互に良い影響を与えらるやり取りが理想です。今後もそのインタビューのテーマを通して相手の軸に目を向ける方針で取り組んでいこうと思っています。

 

 今回のインタビューは録音をした物を文字起こししたのですがその作業でも発見がありました。それはインタビューの内容の理解が進むと言うことです。文字起こしは音声から文字起こしが出来るアプリケーションを利用して上がってきた原稿を実際の音声を聞きながら手直ししていくという作業を行いました。この作業によって耳から入ってくる情報と、目から入ってくる文字情報、さらに話し言葉を読んで分かる文章に変換するという3種類のインプットとアウトプットがあるのでより深く効率的に内容の理解が進むのです。

 

 余談ですが話し言葉を読む文章に変更する作業では人間の耳から入る情報の取捨選択をする能力に驚かされました。話し言葉をそっくりそのまま書き起こしても間を取るため声や余分な言い回し等不要な情報もとても多いのでかなり読みにくい文章になるのです。会話をしていてそこに違和感を感じないのは一瞬のうちに必要な要素にだけ注意をむけ、余計な情報は流しているということなのでしょう。

 

 話を戻します。インタビューの文字起こし作業で感じたのは話し方の反省というものもあります。個々の質問の流れが不自然だったなと言ったことや、ここで何を言いたいか自分でも分からなくなってるな、といった客観的な観点からのフィードバックが出来ます。実際話している時は、余程不自然に言葉が詰まっている所は流石に自覚出来るのですがそうでもない限り意外と違和感なく話せている「つもり」になってしまうのです。そういった点では録音を文章に起こしながら聴くことで先に行かせる発見が出来るのです。

 

 最後に感じた大きなメリットとしては新しい視点を得られるという点です。インタビューをしているその瞬間の自分は完全な主観です。相手の話に対しては客観性を持てたとしても質問や見解を述べる時は主観にならざるを得ませんし、最初に挙げたメリットの事を考えるならそれはむしろ良いことです。しかし文字起こしという作業を行う時は自分は完全な客観になります。相手に対してだけでなく自分に対してもです。相手、自分ひいては相互のやり取りや場の状況まで俯瞰で認識出来るのでお互いの見落としていることや、言及されていないが共通している概念などを理解することに繋がりますし、この新しい視点を知るだけで自分が主体でインタビューをするときに完全な客観になれずとも得られる情報を増やすことが出来ます。

 

 このように、何かに対してインタビューをして振り返るということにはいくつものメリットがあります。皆さんも機会を見つけて興味のある事や仕事で必要な事を聴くときにインタビュー形式で行ってみてください。