スリナムのI.アシンガがテボゴが昨年記録したU20世界記録9秒91を0.02秒更新する9秒89を南米選手権決勝で叩き出しました。

 

 

 

 

2024年12月29日生まれの18歳スリナム人で、マックスフライを着用しています。

 

 

今シーズンのリザルトを見ると追い風参考ばかりではあるものの9秒8台を3回も記録していて、公認で9秒89が出ても不思議ではないパフォーマンスを以前から示していました。

 

4/23日のフロリダでの試合ではN.ライルズを9秒83(+2.6)の0.09秒差で下しており、その時のパフォーマンスを南米選手権でも繰り返したことになります。

 

ひとつ留意しておかないといけないのは、南米選手権が行われたのはサンパウロということです。

 

サンパウロは標高がやや高く約800mに位置しています。

 

オマニャラが好記録を連発するケニア・ナイロビの1500m以上と比べると記録の短縮幅は小さくなるものの海抜が低い競技場と比べて少しタイムが出やすくなるものと思われます(ナイロビでは0.1秒以上速くなると思われる)。

 

やや標高が高い所で+0.8mの追い風ということを考えても、低地でも無風9秒9台後半の力はあると思われます。

 

世界陸上の決勝進出ラインは無風9秒台が予想されています。

 

少なくともこの調子を維持出来れば決勝進出が見えてきます。

 

今回のアシンガの数値を見ていきたいと思います。

 

9秒89(+0.8)

 

1~16歩3秒25

歩数43.9歩

中盤以降のピッチ-0.02

 

動画を見る限り、身長が飛び抜けて高そうには見えず、175cmから180cm少しの間くらいかなという印象です。

 

その身長で43.9歩はストライドが大きいと言え、メタスピードSPを履いたカーリーとほぼ同じ歩数です。

 

身長を考えるとと1次加速から大きな走りで、中盤以降のピッチも落ちることなく大きな走りを維持するスタイルです。

 

マックスフライを最大限に生かす典型的なタイプと言え、厚底時代の中で非常に参考になる走り方だと思います。