前回の続きです。
私は、手帳について改めてゼロベース思考から出発して考えてみました。
こうして辿り着いた「A4空母式手帳」を使った「アナログクラウド手帳術」において、「A4サイズのノート」をベースに据えるのには、それなりの深いワケがあります。
私達は、手帳の長い長い歴史の中で、いつの間にか、「手帳とは、こういうものだ」という先入観にまみれてしまい、知らず知らずのうちに「手帳はこうあるものだ」という「形」から入っていました。
確かに、長い歴史にもまれて出来上がった「形」は大切です。
でも、世の中はどんどん変化しています。
当然、手帳に求められる役割も変化していきます。
その変化に対応する為には、思い切って手帳に対する既成概念を打ち破って、私達自身をその呪縛(じゅばく)から解放してあげることが大切です。
「形態は機能に従う(Form Follows Function)」
偉大な建築家ルイス・サリヴァンが後世に残した名言です。
このあと詳しくお話ししますが、手帳にとっては「手帳10原則」に掲げた「機能」が一番大切です。
そして、「携帯性」以外の9つの「機能に従った」究極の「形態」が、ナント!あなたの身近に存在しています。
その「形態」とは「A4判」です。
「A4判」という「形態」こそが手帳の数多くの「機能に従う」形です。
9つの機能を一番忠実に実現できる「形態」は、実は「A4判サイズの綴じられた紙」だったのです。
世界中の公文書や企業文書は、A4判をベースにしています。
世界中の公文書や企業文書がA4判をベースにしているのには、それなりに”ワケ”があるのです。
だから、手帳についてもA4判が一番自然なのです(後ほど詳しくお話します)。
手帳でA4サイズのものは皆無に近い状態ですが、これまでの世間の常識にだまされてはいけません。
なぜなら、「携帯性」を確保するためだけのために、その他の全ての機能を犠牲にした”結果”が「小さな手帳」なのですから。
幸いなことに、A4判のノートは世界中どこに行っても安価で手に入る文房具です。
日本のスタンダードであるB5ノートは海外にはありません(例外は中国と台湾)。
その意味でも、A4判ノートに勝るツールはありません。
もちろん、A4判ノートは大きすぎて持ち運ぶには不便です。
いくら自由度が高いとはいってもA4ノートだけでは、手帳としては全然役に立ちません。
そこで、最初にご紹介したような、「付箋」を始めとする様々なツールを組み合わせてパワーアップします。
コンビネーションという「仕組み」を通じて、これを見事に補っていきます。
さて、これまでに私は何度も「手帳10原則」の重要性を強調して参りました。
そもそも、何故「手帳10原則」が大切なのか、もう一歩踏み込んで具体的に確認してみたいと思います。
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