真空管アンプ作ってみた 3 クラフトマンが隠し持っていた編 | Analog of Magic もみじとクラフトマンのblog

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今回の Alter Flugel VT に使用している真空管は、クラフトマンがいつかそれを使ってアンプ作ったら楽しそう!から購入し温め(箱積み)続けていたものがもみじさんの回路設計とハイブリッドして形になったアンプです。

 
今回の記事は最終的な調整を完了し、クラフトマンはこんな時に使いたいアンプになったなと思った事を書いていきます。
 
前提としてクラフトマンは乗り物を運転して移動する人なので、移動中にヘッドフォンなどで音楽は聴きません。
 
貧乏暇なしとはよく言ったもので、中々まとまって音楽に没頭する事は稀なのです。
 
とても短時間に集中して濃密に音楽を聴く方で、その時の気分などで曲や機材を選んでいます。
 
そんなクラフトマンが Alter Flugel VT を使いたいなと思う時は、以下のようなシーンがあります。
 
 
1.ちょっとリフレッシュしたい時
あーあー、なんだかなぁ…気分転換にとてももってこいです。真空管アンプの音が心地よいので、ちょっと浸ってリフレッシュしたり出来ます。
 
2.懐かしい曲を楽しみたい時
当時の音をとても良く表現してくれるので、あーこれ懐かしいなぁと強く感じられます。
 
3.意外と電子音も合います
チップチューンやシンセなどの電子音が心地よい音で入ってくるので、派手な音のアンプではないので全然聴き疲れません。
 
4.濃厚な時間を過ごしたい時
数曲だけちょっと聴いておやすみなさいしたい時にとてもベストマッチ。短い時間でも満足感が得られます。ずっと聴いていたいなとも思いますが、時間は有限なもので…全体の雰囲気は重厚感もあり柔らかい表現や艶やかな表現が出来る子なので、パーティ(AoMのアンプ)の中でも性能寄りと言うよりはムードメーカー的存在です。と言いつつも電池駆動の真空管アンプの中では作りも変わっていますが、他と比べればとても良くできています。
 
5.真空管アンプの音がするが、それ故の不便さがある
マイクロフォニックを打ち消す作りにしていないので、これが味付けとして少し残っている。が、それはそれで乙なものとして楽しめる。クラフトマンがガンガン移動中に使わないからかも知れませんが、一度聴いてみてください。(他の電池式真空管アンプには位相反転しているものも結構ありますが、それは味とは思いません。)
 
 
 
上記のシーンが成り立つために
真空管アンプが高価になる一因として、半導体と比べると個体差が大きく性能を揃えるのが大変。すごい数の真空管からペア取りすると、とてもコストが上がってしまいます。AoMでは完全なペア取りとまでは行かなくても、ある程度のランク分けをして作成します。当然組立後に測定もして左右の差が大きくない事を確認しています。1〜5の項目が成り立つ為には、ランク分けはどうしても必要な作業になりますね。
 
また、試作品との比較として回路の調整などによりTHD+Nの値が改善しています。ホワイトノイズも低減し、マイクロフォニックも少し改善しています。試聴機をお聴きの方は変化を感じ取ってもらえると思います。
 
2019春のヘッドフォン祭にお越しの方は、ぜひ一度聴きに来て下さいね!\(^o^)/