妊娠の確定は病院で胎嚢を確認できたら、と思っていたけど、正常妊娠の確定はそうではなかった。胎嚢、胎芽、心拍、その3つが揃って初めて正常妊娠だった。
胎嚢が見えてもあとの2つが確認できなければ正常な妊娠ではない。

診察が終わり、採血のため待合室で待っている間、携帯で調べまくった。泣き顔も見られたくなくて下を向いていた。
胎嚢の大きさを調べれば調べるほど、おかしい事が、分かった。
小さいなんて程度ではなく、異常だった。妊娠週数にほぼ狂いはないので、この胎嚢の大きさは希望が持てなかった。
妊娠初期の流産についても調べた。昨日までは妊娠出産を検索していたのに…流産や死産など検索するワードが真逆になってしまった。
もう少ししたら自然に出血するのかも、それとも先生の言う通り手術で出す事になるのかも。
どっちも嫌だったけど、選べるなら自然に、遅れた生理のように出血して欲しいと思った。
診察室での先生の説明は、手術のことだった。
また来週、エコーをして、その次の週には手術をする段取りだった。
今日から期限は2週間だった。
仕事のシフトを見ながら来週いつ来れるかを相談した。
でも、私は可能性はあるんじゃないかと、まだあきらめられなかった。
だから先生に質問した。
今の状態でダメになる可能性はどのくらいか。同じような状況でも成長することもあるのか。
でも先生は何パーセントと確率では言ってくれなかった。言いにくかったと思うけど、何となく分かった。恐らく…ほぼ100%駄目なんだな、今から成長するとかはないんだな、と確信した。
手術をせずに自然に流れるのを待つ、という事もいつまで待つのかという問題があった。
「その間次に進めない」と、先生は言った。まだ終わってない検査も、あると。
私は卵管造影検査の事を言ってるのだな、と思ったけど、今はそんな事どうでもよかった。
エコーを終えて隣の診察室に移動した。
机にはエコーの写真が置いてあった。
初めてもらった白黒の写真、小さく胎嚢が写ってサイズを測るマークもついていた。モニターで見るよりも、写真の方が少しぼやけて見えた。
きっと流産になるのに、記念に写真をもらうのは悲しかった。
涙が堪えられなかったのは意外だった。自分で思ってるより期待して楽しみにしていたんだと、初めて気付いた。
妊娠初期はまだ胎児でもないし実感がないし、命と呼べるほどの存在の大きさではない…だからそんなにショックな事とは思っていなかったから。
なのに辛かった。