体言止めは控えめに!
文章の中で、必要以上に体言止め(名詞形止め)を
する学生がいますが、これは基本的にはしない方が
いいと思います。
日本の有名な作品を見ても、これが目につくときが
あってなんとも言えませんが、基本的には極力使わ
ないようにした方がいいでしょう。
なぜなら、文末での連体形止め、あるいは体言止
めは余韻をもたせる日本語独特の表現法で、読み
手に判断をまかせために、解釈がいろいろわかれて
しまうからです。
次の例を見てみましょう。
(例文99)
高校3年生になると受験一色。私は日本史が
苦手。だから、受験を意識し集中的に勉強しまし
た。すると最初の模試でいきなり上位。必死に
頑張って結果が見えてちょっと自信がつきました。
それからもっと頑張って定期テストでトップだった
ときは、嬉しくて嬉しくて、頑張ってよかったと思
いました。
・一色→一色になりました
・苦手→苦手だったので、
・上位→上位に入りました
・必死に頑張って→懸命に努力して
・ちょっと→少し
・もっと→さらに
・嬉しく嬉しくて→嬉しくなりまひた
これまでにもいくつも例にあげているように、この
文章もどのように直していいのか、頭を悩ます内容
となっています。
一応、次のように直しました。
(訂正文)
高校3年生になると受験一色になりました。
私は日本史が苦手だったので、受験を意識
して集中的に勉強しました。すると、最初の
模試でいきなり上位に入りました。懸命に
努力した結果が見られて、少しは自信がつき
ました。それからさらに努力して定期テスで
トップだったときは、努力した甲斐があったと
嬉しくなりました。
とにかくこの文章は、内容・表現のいずれも
とても大学生のレベルでないことは確かなよう
です。
それでは、次の例を見てみましょう。
(例文100)
さまざまな悩みを乗り越え、迎えたセンター
試験当日。納得のいく結果でなかったけど、
国公立二次。私大対策に切り替えました。
結局国公立は不合格。とっても悔しく、本校に
入学することに納得できませんでした。しかし、
大学生活が始まると、日に日に新しい友達が
でき、毎日がぐんと楽しく充実しています。
・試験当日→試験を受ける当日でした。
・なかったけど→なかったけれど
・不合格→不合格でした
・とっても→非常に
・日に日に→日ごとに
・友達ができ→友達が増え
・ぐんと→とても
これもかなり直さないととても書きコトバの作文
とはいえませんね。
そこで、次のように直しました。
(訂正文)
さまざまな悩みを乗り越え、迎えたセンター
試験を受ける当日でした。納得のいく結果で
なかったけれど、国公立二次は私大対策に
切り替えました。結局、国公立はどれも不
合格でした。とても悔しくて本校に入学する
ことに納得できませんでした。しかし、大学
生活が始まると日ごとに新しい友達が増え、
毎日がとても楽しく充実しています。
あるとき学生になぜ連体形止めにするのかを尋
ねてみると、「文章が締まって、かっこいいから」と
いう返事が返ってきました。
広告のキャッチ・コピーであればそれなりの効果
があるのでしょうが、文章の中ではきちんと最後
まで書く必要があります。
とにかくこのように直してみましたが、これでどう
でしょうか。みなさんもやってみてください。
→「話せても書けない日本語(52)」に続く
