接続詞がポイント!
文のつなぎのコトバとして接続詞があり、実は文章を
書く上でそうとう難しいものなのです。
つい最近出版された、石黒圭著の『文章は接続詞で
決まる』(2008、光文社新書)には、プロの作家でも
接続詞に相当神経を遣っていることが紹介されていま
す。
井伏鱒二の書いた「『が』『そして』『しかし』ー文体は
人の歩き方に似ている」というの文章があるそうですが、
某作家の清書の手直しは、これらの接続詞に集中して
いたということです。
さて、その接続詞で学生の話しコトバで、最も多いの
は次のような例です。
(例文19)
私は英語が話せません。なので、少しでもその
人たちに追い付けるよう、もっと英語の勉強に力を
注ごうと思います。
・なので→それで
・もっと→さらに
「なので」があることにより、残念ながらせっかく書い
た文の品格が失われています。
やはり、次のように直した方がいいですね。
(訂正文)
私は英語が話せません。それで、少しでもその
人たちに追い付けるよう、さらに英語の勉強に力を
注ごうと思います。
次によくみられるのは、話しコトバというより書きコトバ
なのですが、突然重々しい書きコトバが出現します。
(例文20)
大学は本当に自由なのでびっくりしました。故に、
科目登録など何から何まで全部自分でやらなけれ
ばなりません。
・びっくりしました→驚きました
・故に→それで
・何から何まで→不要?
・やらなければ→しなければ
「故に」があることにより、文の調子が極端に変わっ
てしまいます。これは恐らく数学の証明問題などで、
「故に」といういう言葉があったことを記憶しているため
でしょう。
これと同様に、「従って」という接続詞も頻繁に使わ
れるので、気をつけたいものですね。
これは次のように直してみました。
(訂正文)
大学は本当に自由なので驚きました。それで、
科目登録などは全部自分でしなければなりませ
ん。
無理に「それで」のような接続詞を入れたが、場合に
よっては不要かもしれません。
よく考えてみると、プロの作家でも頭を悩ませる接続
詞なので、少し心にとめておきたいものです。
それでは、次回をお楽しみに。
→「話せても書けない日本語(12)」に続く
