友達からラインが来て <夜中でも出れる?>とある。
<出れるけど…何しに?>と聞くと 今、千日回峰行の阿闍梨さまが
京都市内を回る行の最中で、昼間でもお姿を拝見できるけど 出来たら 夜中の行を見たいという。
昨年秋に 9日間の堂入りを無事に終えられ 残り300日の行の途中だという。
夜中に比叡山を出発し各所を回って赤山禅寺にお入りになり、数時間の休憩の後 逆回りに、来た道を通って 比叡山にお帰りになる。
還りに北野天満宮を通られるのは 夜中の1時半頃。
『人の多い昼間と違って ものすごく厳かな感じがするらしいよ』と友人は言う。
<OK!> という事で 本日の1時過ぎに北野天満宮の門の前で 御一行を待った。

当然 天神さんの門は閉じられている。 営業時間外だ。
この時間に 阿闍梨さまの御加持を受けようと ここに来たのは5名。
1時半近くになった。 しーん…として心なしか緊張してくる。
いつも以上に感覚がとぎすまされた耳に カーンという阿闍梨さまが突く杖の音が聞こえた。
少しすると 先導の人が持つ提灯が見えた。
薄闇の中をオレンジ色の丸い提灯が揺れながらこちらに向かってくる。
LEDライトなんかではなく 提灯というのが何ともいい感じ。
白装束で提灯を持つ一行、 何だか狐の嫁入りを想像した。
この門の前で般若心経を唱えると 阿闍梨さまは数珠で私達の頭・肩・背をトントンと叩いて御加持をして下さった。
その間 私達は膝まづいている。
顔を上げる事も出来ず 白足袋と草鞋の足元だけを見ていた。
それから一行は誰も居ない参道を下がって西陣の路地に消えて行った。
次の場所は 二条城の傍の神泉苑らしい。
5月中は奇数日の昼間に市内を回り 日付が変わった偶数日の夜中にお帰りになるお姿を見る事が出来ます。
御一行が現れる少し前、酔っぱらっているらしい決して若くもない男女がもつれあい絡み合い…
門前に並んで立っている女性5人を見て奇異に感じたのでしょう。
なんだアレは~という風に 更に笑い声を上げながら同じ参道を下がって行った。
静と動。 世俗と…。 一瞬 何もかもを俯瞰して見るような感覚になった。
私も このGWは 何かプチ修業をしてみようと思います。