やかましい!!
出かけようと仕度し始めた頃 急にカラスの鳴き声が気になりはじめた。
2~3羽なら 不思議ではないけれど どうも大量にいる様子。
裏の建物の屋根に 居た!居た! 画面に入らない範囲にもいっぱい飛んでいる。 いったい どうして急にこんなにカラスが・・・?
見上げていると向かいの奥さんが言った。
『 時代祭やから 御所のカラスが逃げて来たんとちがう?』
そこでハタと思い出した。 10月22日。京都三大祭の最後を飾る時代祭の日だというコトを。
京都の祭は気長い。 ただただ行列が優雅に進んで行くだけ・・・と言えばそれだけのコト。 テレビの生中継を見ているといろいろと解説してくれるから 勉強になるけれど、街頭で見ていると飽きてくる。
観光バスで来て 有料の観覧席などで見ている人もいるけれど、道中が長いからどこでも見ることが出来る。狭い木屋町辺りでは 目の前を行列が過ぎて行く。2~3回見て納得。 それよりランチ♪ ランチ♪
離婚して子供二人を育てながら フルタイムで働く友人はため息をついた。
『アンタはええなァ。働かんで悠々自適やし・・・』
『悠々でも無い・・・けどな』
『私、振り返ったら いっつも反対のコトばかりしてるわ』
同い年で 同じ時に 同じ会社に入った。
入社して10年ほど過ぎた時 30歳を前に彼女は退職した。
そして半年間フランス語を学んだ後 一人でフランスに飛び立った。
1年の留学期限が過ぎても彼女は戻らなかった。
パリで仕事を持ち、在住の日本人男性と結婚し、子供が出来た。
郊外のお城(彼女の家ではナイ)の庭で子供達と遊ぶ彼女の写真を 業界紙で見たこともあった。
幸せに暮らしていると思っていたのが、<別居した>という便りの後、<別れた>。 そして 子供と共に日本に帰ってくると。
人生の同じ時間とは思えない。 その間、私は同じ会社で ずっと同じ仕事をしていた。
『あなたの人生は波乱万丈やね。まだまだ 結末は見えへんよ』
フランスで育った子供達は語学力を活かして 海外に係わる仕事を目指しているようだ。 本当に 彼女の行く末はまだまだ見えない。
私はきっとこの町でじっとしていると思う。 でも彼女は或る日突然 またぽ~んと何処かへ行ってしまう様な そんな気もしている。
私は動かない星の下に生まれたらしい。
ならば友人の星は彗星か流星かも・・・