紫式部を描いた大河ドラマ「光る君へ」、
みなさん見てますか?(*°-°)
このドラマの中で、
「源氏物語」に先駆けて執筆された「カササギ語り(※1)」のストーリーが、
男女が入れ替わるというもので、
「これは「とりかへばや物語(※2)」か!?」
とテンションが上がった方も多いと思います。
※1…架空の物語で、紫式部が、
友達と自作の物語の感想を言い合ったのがモデルになっている模様
※2…平安時代後期の物語で、貴族の2人の子供が、
男女入れ替わったことによって起こるドタバタコメディ
よくストーリーを聞くと、「とりかへばや物語」ではないのですが、
ドラマ中で語られる「カササギ語り」のざっくりとした内容は、
「体の弱い男と大柄な女を結婚させたら、
男女が入れ替わってしまって、
よくよく事情を聞いてみると、
元々「男は女になりたい」「女は男になりたい」人間で、
どうするか悩んだけど成り行きに任せることにした」
的な感じです。
男女逆転ものとしては、
「とりかへばや物語」はラストに男女は元に戻るのに対し、
「カササギ語り」は心の性別のまま入れ替わって終わるので、
トランス的には、
一歩進んだ内容になったと言えるかもですね!
「カササギ語り」は実在しない物語なので、
このお話は、脚本家さん(か誰か)が、
ドラマのために用意したストーリーなんだと思うのだけど、
どういう経緯・意図でこの物語が使われることになったのか、
すごい気になりますねー!(*°-°)
普通なら「源氏物語」のプロトタイプのような物語をチョイスしそうだけど、
あえて男女逆転ストーリーをぶっ込んだのが、面白いと思いました。
<余談>
カササギは「七夕で彦星と織姫が会う時に、
天の川に翼を並べて橋渡しをする鳥」なので、
"男女の契り(ちぎり)の橋渡し"という意味があります。
なので「カササギ語り」の題名には、
男女が出会うショートストーリー集という意味が込められてるのかもですね。
<参考>
【ドラマ中の「カササギ語り」ストーリー】
むかし昔あるところに、男と女がいました。
男は体が小さく病がち、女はふくよかで力持ち。
私の見立てでは、いつの世も男というものは女よりも上でいたいもの。
もしこの男と女が一緒になったら、いったいどうなるのだろうか。
ぜひ見てみたいと思った私は…
【途中抜けているので想像で補完】
…2人を結婚させました。
結婚することで、
男は男らしく女は女らしくなるかと期待していたのだけど、
なんと男は女の格好で妻として、
女は男の格好で夫として、暮らし始めたのです。
こんなはずではなかったと思った私は、
2人に事情を聞くことに。すると…
【再びドラマ中の物語】
女のふりをしていた男は、ふりをしていた訳ではなかったのでした。
心から女になりたいと思っていました。
そして男のふりをしていた女もまた、心から男になりたいと思っていたのです。
私は嘘をついていた2人に試練を与えようと思っていたのですが、辞めました。
この2人がこの先、どうなったかはカササギの知るところではありません。