ここまで、オーディオデータを作成 ~ cue ファイル作成まで進めてきました。

これまでの実際の作業例を紹介します。

日本のロックバンド、クリエーションのアルバム「ロンリーハート+2」がカセットに入っていましたので、これを録音してデジタルデータとして再生出来るようにします。

 

■ オーディオデータの作成

 

SoundEngineFree を使って録音するわけですが、最初に数秒バックグランドノイズを入れることを推奨します。

 

上図のように音源が始まるまでの間、5秒強ノイズが入っている区間を作ってあります。手作業で cue ファイルを作成する場合はあまり関係ないのですが、一応入れておいて下さい。それで 5秒というのをメモしておいて下さい。画面では 24ビットになっています。これは録音の時にはそうしていたということです。ファイルとして保存するときは 16ビットに変更してします。

 

フォルダはこうなります。J-Rock というジャンルにしましたが、竹田和夫さんに怒られるかどうか分かりません。ここでアルバム名を間違って入れてしまいました。途中から直したので気にしないで下さい。

正:ロンリーハート+2

誤:ロンリーハート2+

■ foobar2000 に登録

 

foobar2000 を立ち上げて、以下の手順で当該フォルダを登録します。

- File → Preferences → Media Library → Add を選択
- base_folder を指定して追加

これでウィンドゥ左側のエクスプローラに下図のようにアルバム名が登録されます。Play List のところの Default をところにアルバム名.wav をドラッグ & ドロップすると右側のように Title だけが出てきます。Duration は気にしないで下さい。ファイルもファイル名も違っています。

 
■ cue ファイルの作成
 
cue ファイルを作成します。このファイルを再生しながら、スライダーの値を見ながら曲の変わり目をメモして以下のフォーマットに従って記入していきます。曲名はあらかじめ調べておきましょう。
 
<cue ファイルフォーマット>
PERFORMER "アーティスト名"
TITLE "アルバム名"
FILE "ファイル名.wav" WAVE
  TRACK 01 AUDIO
    TITLE "曲名1"
    INDEX 01 00:00:00
  TRACK 02 AUDIO
    TITLE "曲名2"
    INDEX 01 03:45:00
 
今回はこんな風になりました。ファイル名は直してあります。
 
PERFORMER "クリエイション"
TITLE "ロンリー・ハート+2"
FILE "ロンリーハート+2.wav" WAVE
  TRACK 01 AUDIO
    TITLE "CARRY ON"
    INDEX 01 00:04:70
  TRACK 02 AUDIO
    TITLE "LONELY HEART(English,Version)"
    INDEX 01 04:01:26
  TRACK 03 AUDIO
    TITLE "HEART-BREAKER"
    INDEX 01 07:58:03
  TRACK 04 AUDIO
    TITLE "LADY"
    INDEX 01 10:44:38
  TRACK 05 AUDIO
    TITLE "TRY ME TONIGHT"
    INDEX 01 15:08:00
  TRACK 06 AUDIO
    TITLE "MID-NIGHT RAMBLER"
    INDEX 01 18:48:19
  TRACK 07 AUDIO
    TITLE "ロンリー・ハート(Japanese Version)"
    INDEX 01 23:07:39
  TRACK 08 AUDIO
    TITLE "MOVE ME"
    INDEX 01 27:01:00
  TRACK 09 AUDIO
    TITLE "NEW YORK WOMAN SERENADE"
    INDEX 01 31:06:00
  TRACK 10 AUDIO
    TITLE "Hello アップル・ヒップ"
    INDEX 01 35:15:39
  TRACK 11 AUDIO
    TITLE "TIGHT ROPE,(Japanese Version)"
    INDEX 01 39:25:32
 
Track 01 の INDEX は 4.7秒になっています。これは先ほどの wave ファイル作成の際に、先頭に約 5秒のブランクを入れたので、少し余裕を見てこの値になっています。
保存に関して注意点があります。文字コードは Shift_JIS(コードページ 932)で保存して下さい。そうでないと foobar2000 上や、エクスプローラ上で文字化けします。
 
■ cue ファイルの登録
 
こうして作った cue ファイルを foobar2000 にドラッグ & ドロップします。
そうすると以下のようにそれぞれの曲が見えるようになり、個別に再生、選択できるようになります。
 
これで録音したアルバムを曲毎に再生することが出来るようになりました。
 
まずはここまでとします。次回は各曲に分割する方法とラクに cue ファイルを作る方法とを紹介します。
 

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