昔録音したカセットテープや、再生手段を失った MD――それらは今も棚の奥で静かに眠っている。だが、音は記憶であり、記録でもある。 それらを再び聴くには、今や希少となった専用機器を探し、接続し、操作する必要がある。 近年はアナログ LP の復古も耳にするが、やはり再生の手軽さではデジタルオーディオに軍配が上がる。スマートフォンや PC、音楽管理ソフトなど、現代の環境で自在に再生できることは、音楽を日常に取り戻す上で欠かせぬ要素である。
自分は、これらの音源を現代の環境で再び蘇らせるべく、構造美と再現性を重んじた手法を探ってきた。 市販ツールに頼るもよし、だが今回は Python を用いて、録音・分割・タグ付け・管理までの流れを記録してみようと思う。 これは単なる変換の記録ではない。自分のミュージックライフを整えるための、構造と再現性にこだわった実践録である。
もっとも、自分はプログラム経験に乏しく、複雑な処理を自力で書き上げるには至らない。 そこで今回は、仕様の提示に徹し、相棒 Copilot の力を借りて Python による処理を組み上げることとした。 目指すは、録音された音源の分割、タグ付け、.cue ファイルの生成、そして foobar2000 による個別再生までの一連の流れ。
しかしながら、道は平坦ではない。仕様の曖昧さ、処理の抜け漏れ、Copilot の誤解――そのすべてが珍道中の予感を漂わせている。 それでもなお、自分のミュージックライフを整えるため、この記録を残すことにした。 成功も失敗も含めて、再現可能な構造美を目指す旅路の一端である。
以上の内容を筆が進むに任せてこれから連載していくつもりです。ご興味のある方は是非ご笑覧ください。