菅義偉総理が自民党の総裁任期満了に伴う総裁選挙には出馬しないことを表明してから数日経つ。

一年間よく頑張って下さったと思う。
ちなみに出馬しない理由は「コロナ対策に専任したいから」と云っていた。NHK の字幕では「専念したいから」になっていた。この違いはなんだ?「専任」「専念」は大分意味が違うぞ?後で総理から「云い間違えなので字幕では直しておいて」とでも頼まれたのであろうか。
 
コロナ対策は少なくとも 100万回/日を越える量のワクチンを確保したのは大手柄だろう。割と動きの早そうな河野大臣を指名したのも正解だったのではないか。大きな失点は昨年末の会食ぐらいか。これが結構後を引いたような気がする。
官房長官時代は記者のイミフな質問を蹴散らしていたので、歯切れの良さというか頭の回転の良さを披露してたと思うが、さすがに首相ともなると自分の言葉で国民にメッセージを伝えなくてはいけないので、そういう面での発信力の弱さがあったと思う。
コロナ対策に関しては、西村経済再生大臣の必死さが際立っていた。必死すぎて前のめりな発言が出てしまい、ツッコまれて訂正と謝罪に追い込まれていたが、何が何でも感染拡大を食い止めたいと意図だけは伝わってきた。結構真面目で誠実な人柄なのかな~などと思っています。
そういえば尾見分科会会長はどうなったのかな。バッハ氏に対するブチギレ発言の後とんとお見かけしなくなった。この方も真面目な方だと思うので、責務を投げ出したとは考えづらい。誰がやっても損な役割でしかないことを一生懸命やっていただいていると思う。
 
で、自民党の総裁選挙で世間はやかましい。毎日のように誰が誰を支持するとか、誰が立候補を表明するとかしないとか確定していないものを一生懸命推測で報道し、解説している。結果は重要ですけど、政局なんぞ私は関心がありません。
 
勘違いしている人がいるかも知れないが、菅さんは自民党の総裁任期満了以降は総裁を続けない、と云っているだけで総理大臣を辞めるとは一言も言っていない。国民の付託「忖度ではない」を受けた衆議院、参議院で選ばれた首相はそんな簡単に辞められない、辞めさせられないという規則になっている。なので仮に 9月末に次の自民党総裁が決まったとしても菅さんは総理大臣を続けることは可能なのである。総理大臣を決めるには議会での指名が必要である。その前に自分自身で辞める=内閣総辞職をするか、内閣不信任決議案が出て可決され衆議院解散または内閣総辞職するという手続きが必要なのだ。今のところ偶然なのか 10月に衆議院が任期満了になるのですぐに衆議院は解散になる。衆議院が解散になると、現職の総理大臣の正当性が失われるので、衆議院選挙後に開かれる総理大臣指名選挙が行われ、そこで始めて新しい総理大臣が決まる。だが、総理大臣の資格としては国会議員であることだけが必須条件なので、もし菅さんが総理大臣指名を受けたなら第二次菅内閣が発足する。さすがにこれはないだろうから、新しい自民党総裁がなることになるというわけだ。

 

とはいえその間約一ヶ月ある。そこを誰が総理大臣を務めるのか?自民党総裁が変わったから総理大臣も変えます、という単純な話ではなく、一旦菅内閣が総辞職して、臨時会(臨時国会)を開いて総理大臣の指名選挙を行い、そこで新しい暫定総理を決めることになる。そしてその総理大臣は衆議院解散と共に総辞職を余儀なくされ、衆議院選挙後に開かれる特別会(特別国会)で改めて指名選挙が行われる。

そんな手数を掛けるようなことをするのかな?それこそコロナに対して政治の空白が問題視されそうな時期なので、短期間に二度も指名選挙のための国会を開くなど考えづらいし、国民の理解も得づらそうだ。それに野党は菅内閣の方が攻撃しやすく衆議院選挙に勝ちやすいとみているようだし、与党若手議員は菅内閣では戦えない、と云っているらしい。

菅総理自身は「コロナ対策最優先」と云っているから、もしかしたら上述のような二度手間を避けるべく、衆議院選挙まで総理大臣を辞めないかも知れない。そうすると与党側から内閣不信任決議案が出され、それを野党が否決に回る、という面白い光景が見られそうな気がしてきた。

 

これらは単なる私の妄想に過ぎないので真面目に受け取ってもらっては困る。規則の理解が不十分なところもあるだろうから、真剣に考察したい人はよく調べてみて下さい。

 

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