毎日毎日ニュースで「今日の感染者は***人でした。昨日より減り(増え)ました」と伝えられる度に、「分母はいくつだ?」と心の中でツッコんでいたが、数日前から東京都の感染状況として陽性率が公表されている。
で、陽性率の計算に限ってはグラフの上方に注意書きとして、ある日の数値は過去七日間の移動平均値を使っている、と書いてある。結局のところ日々の値の変動が大きいので、そこに一喜一憂しないで下さい、ということと思われる。
このグラフを見ると連休明けの 5月7日から検査実施人数が桁違いに上がっているのが分かる。注意書きによると「医療機関での保険適用検査実績」が含められたため、ということである。
これを見る限り先月中旬から陽性率が順調に下がっているので自粛要請の効果が出ているように見える。5月7日以降は前述の理由でデータ量が増えているが、陽性率のカーブに大きな変曲点が現れていないことからデータとしての精度は 5月7日以前のものでもそれなりに実態を表しているようだ。陽性率の分母はまだ「検査が必要と思われる人」の範囲なので念のため。
陽性率としてはどのくらいに抑えられていれば大事にならないかは分からないが、有効な治療方法が展開されていないので今のところ油断禁物としておいた方が無難だろう。ということなのかどうかは知らないが本日「8都道府県は引き続き外出自粛を」となった。
まだあまりデータとして整理されたものが公表されていないが、一度陽性となった人が陰性になって 2週間以上経っても陰性のままでいる=完治の率を知りたいところだ。自力または従来の薬で治療出来るケースの率がある程度有ったとして、それに新薬の効果がたとえば 50% 加わったなら、累積感染者数がどのくらい減って行くかが分かる。それを元に現在の医療対応能力に余裕が出来るかどうかが予測できると、自粛のレベルを下げる根拠の精度が上がる。
またウイルスと人間は共生関係になる、という説もあるので、その辺りの研究の進度も判断材料になるだろう。もっともこちらは時間が掛かりそうだが。
ちなみに従来の私のまとめ方によるグラフは以下のようである。
累積の感染者検出率が下がりつつあるので、上述のデータの解釈と同じようなことが云えるかと思う。移動平均の取り方が違うので絶対値や時期にズレは生じている。機会があったら合わせておこうと思う。
← にほんブログ村「科学」-「技術・工学」へ
↑ クリックをお願いします。