とうとうここまで来たか、という印象だ。総理からは政府だけではこの戦いに勝てない、国民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいという発言があり、東京都知事は「これは有事だ」という発言があった。
さすがに各種イベントの自粛、学校の休校要請しなくてはいけない状況だから、まさにそうだと思う。自分の勤めている会社でも在宅ワークもしくは時差通勤にするように通達があったし、職場仲間での宴会などの事実上の禁止令が出ている。朝必ず体温を測り、37℃以上なら出勤禁止(ちょっと前は 37.5℃だった)、職場に到着したら各職場にある非接触体温計で 37℃以下であることを上長に報告することになっている。
で、そもそも初動体制に問題があったのではとか、中国の春節の観光客がいなくなると経済的ダメージが大きいから中国人の入国を団体客のみならず禁止すべきだったのではないか、という指摘がある。これは政治家といえども新型ウィルスの威力に知見があるわけじゃなし、そういうときに的確なアドバイスが出来る専門家がいなかった、もしくは色々意見が分かれてこうなった、ということだったと思う。まして WHO がたいしたことはない、といっているし、中国も武漢を封鎖することでなんとか対処できると見ていたので、必要以上の対応は取りたくないというのが政治家の立場ではやむ得ないのかも知れない。
もちろん国民の安全を最優先に考えて、安全サイドに完全に振って鎖国体制にしてしまう手もあった。北朝鮮などはそういう取り組みのようだ。
ただ今の社会経済の構造でそれをやると、一見国民が一時的に安全になったように見えるが国としての体は崩壊しかねない。ぶっちゃけ石油が止まって 2週間以上耐えられるかという話である。その他にも話題になっているように中国からの部品も止まっており、最終製品が作れなくて物を売ることもできない、ということになっている。
江戸時代の 200年間はそういう鎖国状態でも自給自足かつ経済発展が出来ていたと思われるが、ここまで文明が進んでしまうと逆戻りは出来ないだろう。人ものカネが回っていないとあっという間に無秩序状態になりかねない。まあ、それでも東日本大震災の時のように苦労を分かち合うという精神は日本人の中に残っていると証明されているが、これもある程度どこまで我慢すればいいかそれなりに予測が漠然とあったからで、ウィルスなどと云う目に見えない物を相手にする場合は期限が見えないことへの恐怖が先立つだろう。

では、どうすればよいかという話になるのだが、もはやほとんどの国民が濃厚接触者という前提で対策と情報提供をするのが良いのではないかと思っている。早い話が全員感染者になっているということだ。感染者になったからといって発症するわけではなく、重篤になったりする例はまれであるというデータと臨床的根拠を示して、新型コロナウィルスは怖くない、という方向に意識を向けるという必要があるのではないかと思っている。

ウィルスは正常な細胞に入り込んで異常な細胞と化し、毒素を出して人間の体を破壊する。だが人間には免疫力があって異常な細胞が出来ても増殖する前に破壊する機能を持っているのである。ただそれには条件があって体内に十分な水分があること、体温が少し高めになっていること、栄養が十分取れており体力があることなどが挙げられるようだ。これはテレビでみたニワカ知識なので百パーセント信じてもらっては困るが、おそらく当たらずといえども遠からずであろう。
この免疫力もおそらく処理能力に限界があるだろうから、次から次へと襲いかかってこられたら増殖を防げないことになるので、マスクや手洗いなどは一定の効果はあるとは思うが、むしろマスクは口腔内の湿度を保って免疫力の低下を防ぐ効果があると云う方が正しいのではないかと思っている。鼻腔も同じである。問題は目だがドライアイになるぐらいにディスプレイにしがみついていれば危ないかも知れない。

結論として何が言いたいかというと、もはや感染拡大は避けられないならば必要以上に経済活動を制限するのではなく、感染しているという前提で「水分補給をこまめに行う」「部屋に閉じこもっていてもマスクをするか、室内の湿度を高めておく」「栄養と休息を十分取る」「37℃を越えない限り解熱剤は飲まない」などの一人一人が発症しないための対策を情報として流すべきではないかと思う。今挙げた 4項目は風邪をひいたときなどに有効なので、一定の効果は期待できる。新型コロナウィルスに対抗できるかどうかは不明だが、専門家にはそういった観点で情報を出して欲しいと思う。

ちなみに胃酸というのはかなり強力で、口からウィルスが入って胃に行く分には退治してしまうらしい。ただ口の中から気管支に入り肺に到達すると肺炎になるから、食べ方にも注意が必要なようだ。特に誤嚥を起こしやすい高齢者は要注意では無いかと思う。


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