平昌オリンピックではメダルを獲得したけども、そうはいっても 4年毎にしか話題にならないと、冬季オリンピックメダリストを嘆かせているカーリングを体験してみた。
場所は軽井沢の風越公園にある軽井沢アイスパークである。
http://www.kazakoshi-park.jp/news/ice-park/2018/04/60-201778.html
写真がぼけているのはご愛敬ということで。


そもそも私がカーリングという競技を知ったのは、何十年昔になるかも分からないが週刊コミックの中の学園ものである。タイトルも覚えていないが、舞台で有る「暮幕里高校」(「ぐれまくり」と読む。漢字は不確か)に海外生活から帰国したスポーツ万能、ピアノの名手、勉強はもちろん、得意はケンカという主人公に対して、地元の不良どもと周囲の大人、他学校を巻き込んでのドタバタマンガだった。
で、その中で不良のリーダもスポーツ万能なので打ち負かしてやろうと主人公と部活を始めるのだが、試合が終わると飽きたが如くどんどん次のスポーツに変えてしまっていくというストーリであった。その中でカーリングが取り上げられていたというだけのことだが、今にして思えば、スィーピングやストーンの置き方に関する戦略性も触れていたようなので、それなりに取材して書いていたのだろう。
さて、体験の方だがまず靴などを借りなくてはいけない。この時知ったのだが利き腕によってシューズが違うのである。やってみるとすぐに分かるが、ストーンを投げる際に片足は氷上をすべるように、反対側はすべらずにしっかり支えるようにと靴底が左右で違うのである。右利きの場合は、左足を前に出して右手でストーンをリリースするので、左足がすべるようになっている。左利きの場合は逆である。
氷は大変硬いので変な転び方をしたり、打ち所が悪い大けがにつながる、ということでまずは転び方の練習から。この時はすべる方の足にすべらなくなるようなカバーを付ける。普通に氷上を歩くときも同様である。後ろに転ぶときは頭を打たないように体を丸めて受け身のように、前に転ぶときは顔を打たないように両手でガードするのが基本である。
ひとしきり練習したあと、左足のカバーを外して氷上ですべる練習をした。右足はすべらないので、右足で支えながら左足をカニ歩きのように横に流して、体重移動しながら歩いて行く。ここで事件が発生!「ドン」という音がしたかと思うと仲間の一人が仰向けに倒れている。頭を打ったようで早々にリンクわきで寝かされる。幸い大事に至らなかったようで、観客席に移動してリタイヤ。
みなさんももし氷上に出ることがあれば注意して下さい。普段から体を動かしていないととっさの反応が出来ません。
次はストーンを投げるために、氷上で体をすべらせる練習である。とりあえず手を前に出して、リンクの縁をキックして飛び込みのように氷に突っ込んで全身を流していくのだが、結構難しい。自分は上手く距離が出せなかった。多分うつぶせになってすべっているとはいえ、何か体のバランスの取り方があるのだろう。
何度か練習したあと、実際にストーンを投げてみる。投げるといってもテレビで見るとおり、キックして体が動いている中でストーンから手をそっと離すという要領である。結構前に押し出してしまう人もいたようだ。私は逆に弱すぎてなかなか距離が出なかった。
先ほどの氷上で体をすべらせるという練習がここで活きるのだと思った。だいたいの人がそうだが、バランスを取りながらストーンをリリースするのは難しいのである。選手達は当たり前のように投げたあとも氷の上で姿勢を崩さず、ストーンの動きを追って指示を出すが、こちらはグラグラしてそれどころではない、という感じである。この辺りの要領は会得したかった。
ストーンに回転を与えて、カーブさせる方法も教わった。これは割とスッと出来た。左に曲げる場合はストーンの取っ手を時計の 2時の方向に曲げておき、リリースするときに 12時に戻すという要領だ。右に曲げる場合は 10時の方向にセットしてから投げ始める。
これらの練習は左足のカバーを外して行うので、投げた後戻ってくるときに注意して歩かないと危ない。もっともその頃にはだいぶ慣れていたので、危ないことはなかったが。
次はまたカバーを付けてすべらないようにして、スィーピングの練習である。ご存知のようにストーンをより動かしたい場合は、ブラシのようなもので氷を擦ることでストーンのすべり量を増やし、動かしたくなかったら放置する、という技術である。試合を見ていたら指示を出す選手以外は T シャツでプレイしていたので、かなりな運動量になるのだろう、とは思っていたが、確かにそうだった。すばやく力強くスィーピングしないと効果が少ないようだ。
最後に試合。一緒にレッスンを受けていた家族連れと対戦。まあ、ロクにストーンがコントロール出来るわけないので、やってみたという程度であった。相手の方が少し上手かったかも知れない。ハウスの縁に一つ相手のストーンが引っかかって相手の勝利で終了。
隣のリンクでの体験レッスンでは、いくつかハウス内にストーンがあったので上手くやれているグループもあったようだ。
もう自分ではやることもないだろう、というこの競技だが、折角のメダル獲得を契機に愛好者が増えてくれることを願いたい次第である。
ところで、そのメダル獲得を決めた試合の最後のイギリスのショットだが、結果は相手にとって交通事故みたいなものになったとはいえ、そもそも何を狙ってあそこに向かってショットしたのか今もよく分からない。イギリスから見れば形勢不利なので勝負手を放ったと云うことなのだろうが、どういうストーンの動きを理想型として狙ったのだろうか。分かる方の解説を聞きたいものだ。
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場所は軽井沢の風越公園にある軽井沢アイスパークである。
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写真がぼけているのはご愛敬ということで。


そもそも私がカーリングという競技を知ったのは、何十年昔になるかも分からないが週刊コミックの中の学園ものである。タイトルも覚えていないが、舞台で有る「暮幕里高校」(「ぐれまくり」と読む。漢字は不確か)に海外生活から帰国したスポーツ万能、ピアノの名手、勉強はもちろん、得意はケンカという主人公に対して、地元の不良どもと周囲の大人、他学校を巻き込んでのドタバタマンガだった。
で、その中で不良のリーダもスポーツ万能なので打ち負かしてやろうと主人公と部活を始めるのだが、試合が終わると飽きたが如くどんどん次のスポーツに変えてしまっていくというストーリであった。その中でカーリングが取り上げられていたというだけのことだが、今にして思えば、スィーピングやストーンの置き方に関する戦略性も触れていたようなので、それなりに取材して書いていたのだろう。
さて、体験の方だがまず靴などを借りなくてはいけない。この時知ったのだが利き腕によってシューズが違うのである。やってみるとすぐに分かるが、ストーンを投げる際に片足は氷上をすべるように、反対側はすべらずにしっかり支えるようにと靴底が左右で違うのである。右利きの場合は、左足を前に出して右手でストーンをリリースするので、左足がすべるようになっている。左利きの場合は逆である。
氷は大変硬いので変な転び方をしたり、打ち所が悪い大けがにつながる、ということでまずは転び方の練習から。この時はすべる方の足にすべらなくなるようなカバーを付ける。普通に氷上を歩くときも同様である。後ろに転ぶときは頭を打たないように体を丸めて受け身のように、前に転ぶときは顔を打たないように両手でガードするのが基本である。
ひとしきり練習したあと、左足のカバーを外して氷上ですべる練習をした。右足はすべらないので、右足で支えながら左足をカニ歩きのように横に流して、体重移動しながら歩いて行く。ここで事件が発生!「ドン」という音がしたかと思うと仲間の一人が仰向けに倒れている。頭を打ったようで早々にリンクわきで寝かされる。幸い大事に至らなかったようで、観客席に移動してリタイヤ。
みなさんももし氷上に出ることがあれば注意して下さい。普段から体を動かしていないととっさの反応が出来ません。
次はストーンを投げるために、氷上で体をすべらせる練習である。とりあえず手を前に出して、リンクの縁をキックして飛び込みのように氷に突っ込んで全身を流していくのだが、結構難しい。自分は上手く距離が出せなかった。多分うつぶせになってすべっているとはいえ、何か体のバランスの取り方があるのだろう。
何度か練習したあと、実際にストーンを投げてみる。投げるといってもテレビで見るとおり、キックして体が動いている中でストーンから手をそっと離すという要領である。結構前に押し出してしまう人もいたようだ。私は逆に弱すぎてなかなか距離が出なかった。
先ほどの氷上で体をすべらせるという練習がここで活きるのだと思った。だいたいの人がそうだが、バランスを取りながらストーンをリリースするのは難しいのである。選手達は当たり前のように投げたあとも氷の上で姿勢を崩さず、ストーンの動きを追って指示を出すが、こちらはグラグラしてそれどころではない、という感じである。この辺りの要領は会得したかった。
ストーンに回転を与えて、カーブさせる方法も教わった。これは割とスッと出来た。左に曲げる場合はストーンの取っ手を時計の 2時の方向に曲げておき、リリースするときに 12時に戻すという要領だ。右に曲げる場合は 10時の方向にセットしてから投げ始める。
これらの練習は左足のカバーを外して行うので、投げた後戻ってくるときに注意して歩かないと危ない。もっともその頃にはだいぶ慣れていたので、危ないことはなかったが。
次はまたカバーを付けてすべらないようにして、スィーピングの練習である。ご存知のようにストーンをより動かしたい場合は、ブラシのようなもので氷を擦ることでストーンのすべり量を増やし、動かしたくなかったら放置する、という技術である。試合を見ていたら指示を出す選手以外は T シャツでプレイしていたので、かなりな運動量になるのだろう、とは思っていたが、確かにそうだった。すばやく力強くスィーピングしないと効果が少ないようだ。
最後に試合。一緒にレッスンを受けていた家族連れと対戦。まあ、ロクにストーンがコントロール出来るわけないので、やってみたという程度であった。相手の方が少し上手かったかも知れない。ハウスの縁に一つ相手のストーンが引っかかって相手の勝利で終了。
隣のリンクでの体験レッスンでは、いくつかハウス内にストーンがあったので上手くやれているグループもあったようだ。
もう自分ではやることもないだろう、というこの競技だが、折角のメダル獲得を契機に愛好者が増えてくれることを願いたい次第である。
ところで、そのメダル獲得を決めた試合の最後のイギリスのショットだが、結果は相手にとって交通事故みたいなものになったとはいえ、そもそも何を狙ってあそこに向かってショットしたのか今もよく分からない。イギリスから見れば形勢不利なので勝負手を放ったと云うことなのだろうが、どういうストーンの動きを理想型として狙ったのだろうか。分かる方の解説を聞きたいものだ。

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