何か悪いものでも食ったか?とツッコミが出そうで、かつどこかで聞いたようなタイトルだが、ここ数年自分が感じていることである。
なんの話かというと、主に仕事で専門的な内容についてである。
一応エンジニアとしてそれなりのキャリアを積んだと思っていて、自負心もある。還暦も過ぎた。しかし仕事を続けていると、あるいはちょっとした専門家同士の集まりや、かつての仲間との同窓会みたいな集まりで「まだ学ばなくてはいけないことがあるのか」とか「あとどんだけやらなくてはいけないのか」ということを感じてしまうのである。なんというか、これでもかこれでもかと課題が降ってくるような気がしてならない。ゴールがどんどん遠ざかるのである。
このブログでえらそうなことを書いているが、結構中途半端で終わっているトピックも多い。その理由は、さらに続けようとするとどんどん調べなくてはいけないことが増えてきて、手詰まりになってしまっているということである。
平たく云えば、知れば知るほど知らないということに気が付く、ということだ。
決して自分は意識高い系ではない。むしろいい加減、アバウトさが服を着て歩いているようなキャラである。気張りすぎているのかというと、そういうわけでもないし、完璧主義者なわけない。手を広げすぎているのか、器用貧乏なのか、いやそんないいもんではない。強いて云えば「多芸は無芸」だろうけど、そんなに多芸なわけではない。
きっと知識欲が旺盛なんだ、欲張りなんだと、いい方向に解釈して自分を慰めているが、実際のところストレスは結構溜まってしまう。
ちょっとネタは違うが、最近感じていることを書いてみる。
ちょっと前まで、IC のレイアウト設計をしていた。半導体の設計ということで、回路設計者から提示された回路を実際の IC 構造に落とし込むべくパターン設計を CAD で行っている。
レイアウト設計に求められるのは、速さと正確さ。もちろん回路やレベルによっては、安定した性能を出すためのレイアウト上のノウハウを盛り込むこともあるが、私自身はそこまで付加価値を付けられるだけのレベルには達していない。
まず、ここに自分に腹を立ててしまうことがある。四半世紀以上電気系エンジニアをやっているにも関わらず、同じ電気電子分野で仕事をしようとすると素人同然のレベルでしか仕事ができないという情けなさである。しかも速さと正確さはもっとも苦手とするスキルである。なんだよそれ、と思われるかもしれないが、事実なので仕方がない。「いいから何とかしろ!」という要求に応え続けてきた結果、今になってこういう要求をされてもそのための経験値はほとんどない、というのが実態である。
もう一つ情けないと思っているのが、レイアウト設計は指示されたとおりのことを CAD 上で具現化するのが課題である。そして半導体として製造するための設計ルールもきちっと決まっている。だからその通り注意深くやれば一発で設計出来るはずなのに、パターン設計して検証すると結構エラーが出る。プログラミングでいうところのバグだらけ、ということである。なぜそんな事態に陥るのか。パターン幅は最小、最大はいくつでなどなど決まっているのだから、その通りやればいいのだがこれが出来ない。設計している時間(パターンをひいている時間)に対してデバッグしている時間が妙に長いのだ。なんで一発で決められないのか、これが分からない。まあツールの都合でミスを誘発されているという側面もあるとは思うが、それにしてもミスが多いのである。最近は開き直ってパターンを引くだけ引いて、検証ツールにチェックしてもらい指摘されたら直すという情けない状況である。
他の人はどうしているのだろう。プログラマーなどはその辺りどんな風にしているのだろう、と思う。
やっぱりアバウトな人間だから仕方がないのかな。とりあえず作って動かなかったら考える、という習慣が悪かったようだ。一発で決めるという快感を味わいたいものだ。
反面教師にしていただきたい。
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なんの話かというと、主に仕事で専門的な内容についてである。
一応エンジニアとしてそれなりのキャリアを積んだと思っていて、自負心もある。還暦も過ぎた。しかし仕事を続けていると、あるいはちょっとした専門家同士の集まりや、かつての仲間との同窓会みたいな集まりで「まだ学ばなくてはいけないことがあるのか」とか「あとどんだけやらなくてはいけないのか」ということを感じてしまうのである。なんというか、これでもかこれでもかと課題が降ってくるような気がしてならない。ゴールがどんどん遠ざかるのである。
このブログでえらそうなことを書いているが、結構中途半端で終わっているトピックも多い。その理由は、さらに続けようとするとどんどん調べなくてはいけないことが増えてきて、手詰まりになってしまっているということである。
平たく云えば、知れば知るほど知らないということに気が付く、ということだ。
決して自分は意識高い系ではない。むしろいい加減、アバウトさが服を着て歩いているようなキャラである。気張りすぎているのかというと、そういうわけでもないし、完璧主義者なわけない。手を広げすぎているのか、器用貧乏なのか、いやそんないいもんではない。強いて云えば「多芸は無芸」だろうけど、そんなに多芸なわけではない。
きっと知識欲が旺盛なんだ、欲張りなんだと、いい方向に解釈して自分を慰めているが、実際のところストレスは結構溜まってしまう。
ちょっとネタは違うが、最近感じていることを書いてみる。
ちょっと前まで、IC のレイアウト設計をしていた。半導体の設計ということで、回路設計者から提示された回路を実際の IC 構造に落とし込むべくパターン設計を CAD で行っている。
レイアウト設計に求められるのは、速さと正確さ。もちろん回路やレベルによっては、安定した性能を出すためのレイアウト上のノウハウを盛り込むこともあるが、私自身はそこまで付加価値を付けられるだけのレベルには達していない。
まず、ここに自分に腹を立ててしまうことがある。四半世紀以上電気系エンジニアをやっているにも関わらず、同じ電気電子分野で仕事をしようとすると素人同然のレベルでしか仕事ができないという情けなさである。しかも速さと正確さはもっとも苦手とするスキルである。なんだよそれ、と思われるかもしれないが、事実なので仕方がない。「いいから何とかしろ!」という要求に応え続けてきた結果、今になってこういう要求をされてもそのための経験値はほとんどない、というのが実態である。
もう一つ情けないと思っているのが、レイアウト設計は指示されたとおりのことを CAD 上で具現化するのが課題である。そして半導体として製造するための設計ルールもきちっと決まっている。だからその通り注意深くやれば一発で設計出来るはずなのに、パターン設計して検証すると結構エラーが出る。プログラミングでいうところのバグだらけ、ということである。なぜそんな事態に陥るのか。パターン幅は最小、最大はいくつでなどなど決まっているのだから、その通りやればいいのだがこれが出来ない。設計している時間(パターンをひいている時間)に対してデバッグしている時間が妙に長いのだ。なんで一発で決められないのか、これが分からない。まあツールの都合でミスを誘発されているという側面もあるとは思うが、それにしてもミスが多いのである。最近は開き直ってパターンを引くだけ引いて、検証ツールにチェックしてもらい指摘されたら直すという情けない状況である。
他の人はどうしているのだろう。プログラマーなどはその辺りどんな風にしているのだろう、と思う。
やっぱりアバウトな人間だから仕方がないのかな。とりあえず作って動かなかったら考える、という習慣が悪かったようだ。一発で決めるという快感を味わいたいものだ。
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