前回の話だとちょっと飛躍しているので電磁場の状態の整合を別の例で考えてみる。

光も電磁波の一種なので、光の伝達も同じようなことが起きていてこれの方が分かりやすそうなので、先にこちらでやってみる。

空間(真空でも大気でもほぼ同じなので気にしなくて良い)を光が以下のように伝わっているものとする。ここでは絞られた平行光ということでレーザポインタなどで直線的に対物に照射されているものをモデルとする(実際は何でも良い)。色は固定として真空中の波長も一種類である。
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さて、それを横から見ている人がいて途中に下図のように二箇所境界があるものだと想像してみる。が、それは見ている人が勝手に境界があるものだと思っているだけで(たとえば遮るものがない部屋同士)光にとっては何も状態が変わっていないので、華麗スルーして通過していく。これは境界を設定してみたものの境界を挟んで光にとっては何も特性が変わらないので、当然のように何も変化せず伝達していく。また全体が大気として境界の間が仮に真空だとしても大気と真空では光にとっての伝達特性はほとんど変わらないので、影響は出ない。その境界は何で出来ている?というツッコミはここでは禁止である。
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ここで二箇所の境界に挟まれた領域をガラスに置き換える。
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何が起きるかは容易に想像出来るだろう。ガラスに当たった光の一部はもとのところに返ってくる。よって真っ直ぐ進んでいく光量は下がる。なぜこういうことが起きるのかというと、ガラスには反射率というパラメータが備わっていてそのため照射された光の一部が戻ってくるというわけだ。では反射率とは何か。
これは一言で言うと「波動が媒質の境界面で反射するとき、入射波のエネルギーに対する反射波のエネルギーの比。」(引用:コトバンク)ということなのだが、境界面を挟んだ材質の違いによるもので、普通は大気または真空との境界で起こる反射について各物質に数値が振ってあるということのようだ。よって大気以外のもの同士の反射率は別の値になるということになる。たとえば、透明アクリル板とガラスあるいは透明な結晶鉱石などの組み合わせでの境界面では違った反射率になると想像する。なおあくまでも想像なので本当のところは知らない。以下の話を理解するための例として捉えていただきたい。光の場合物質のなんのパラメータが反射率透過率を決めているのか良く知らないので、この程度にとどめさせてもらう。
ここでいいたいことは、ガラスの表面で電磁場でのミスマッチのようなことが起きて反射しているということだ。つまり光も電磁波の一種なので前回の説明の通りである。とはいっても光と電気回路での現象を同じように捉えるのは感覚的になじまないかもしれない。
次回はそれらを補完すべく例を挙げて考えようと思っている。

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