ディジタル技術検定試験2級制御部門は、あまりさかのぼらずに今回の第 53 回で最後にしようと思う。ここで触れていないものは過去問を購入して勉強してみて欲しい。ちなみに2級制御の過去問の解説をしっかり読んでおくと、1級制御の試験勉強に役に立つ。
下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 53 回の (1) である。

オペアンプの問題である。書庫「やさしく考えるアナログ回路」を見て下さい、ということで以下のリンクを見て下さい。
微分器を考える
http://blogs.yahoo.co.jp/susanoo2001_hero/8221289.html
入力の抵抗とコンデンサの位置は逆だが、動作としては同じだ。[1]伝達関数の求め方もまさにその通りで、(4) - CR2s / (1 + CR1s) である。
手計算で解いたときに検算代わりに使えるのが、「初期値・最終値の定理」だ。単位ステップ 1 / s を掛けて単位ステップ入力に対する応答のラプラス変換式を作って s を掛けて操作して、s → ∞ または s → 0 を代入して、直感的な応答と正しいかを突き合わせれば良い。
s → ∞ の時は分母分子を s で割って分母に 1 / s の項だけがあることを分かる。s → ∞ の時は 1 / s は 0 となるので、分母は CR1 のみになり、分子は CR2 になって C も消えるから - R2 / R1 だけが残る。要は高い周波数に対しては C はショートということでただの反転増幅器となり(4)のみが該当することが分かる。s → 0 の時は分子が 0 になるのはすぐ分かる。よって直流成分は残らない。直感的に C が信号に直列に入っている時点で直流成分は残らないということが分かるがどうだろうか。(2)も同様の結果になるが、回路構成が反転増幅器ということでもともと選択肢から外れているのである。
[2]は回路の機能を答える問題だが、先ほどのリンクの通り微分器は実現し得ない。ここではそれに近い特性疑似微分器と等価である(2)HPF が正解となる。
下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 53 回の (2) である。

実効値から振幅を計算して A - D 変換するにはどうするか、という問題である。
まず実効値が 3 / √2 という時点でサービス問題か、ということで正弦波の振幅は peak to peak ではなく、A * sin(x) と表した場合の A のことである。よって A は最大値を表すが実効値は最大値の √2 分の一というのは何度も取り上げたので、素直に(3)3 V となる。
[4]は 3sin(x) の信号を量子化分解能 1.5mV で量子化するためには何ビット必要か、ということだが、この場合は peak to peak を最大振幅と考えればよく、3 * 2 = 6 V を 1.5mV で量子化するためには 6V / 1.5mV = 4,000 階調となり、2^12 = 4,096 なので最小でも(2)12 ビット必要である。
下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 53 回の (3) である。

何度も出てきたので説明の要はないだろう。穴埋めした全文を書いておく。
『連続したアナログ信号から、一定に時間間隔でその大きさだけを取り出す操作を(1)標本化という。取り出された信号は時間に対しては(4)離散的であるが、その大きさは(6)アナログ量である。』
最後の「アナログ量」というのはなんだかな~。「離散的」としたからには「連続的」と対比させて欲しかった。
こうして得られた信号を A - D 変換器を用いてデジタル量に直すことを前問で出てきた「量子化」という。
時間軸に関する話なのか、レベル軸に関する話なのかを混乱しないようにしたい。
下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 53 回の (4) である。

巡回符号に関する問題で、過去にも出たことがあり問題集に載っている。そこでの解説は「選択肢(1)の符号を巡回(この場合は 7 ビットのシフトレジスタを用意して、左にシフトをさせていき左端を飛び出したら一番右に入力するというぐるぐる回りシーケンス)されてみると、(1)0011101 → 0111010(2)→ 1110100 → 1101001(6)→ 1010011(4)→ 0100111(3)→ 1001110 → 0011101(戻った)となり、選択肢(5)1010110 は無いのでこれが誤っている」、というもの。解説になっていない。詳細は付録とのことだが、この問題に対応した解説はあるように見えなかった。
この巡回符号で何をやりたいかというと、送信データは次の問題の 3 ビットデータ 000 ~ 111 で(6)8 通りだが、このままでは送信しづらい(特徴がない)ので、4 ビットの冗長なデータを追加して 000 を除く他の 7 個のデータに対して 7 ビットの巡回しても特徴が変わらないデータとして符号化して送信しようというものである。
ではどうやって符号化するのか、という式がないため理論的に検証しようがないという問題である。自分も過去問を解いていたとき「え!?」と思った。それと巡回符号の個数は(6)8 個となっているが、000 に対する符号化データは 0000000 となるので、ここでいう巡回符号に含めて良いのか疑問である。(5)7 個が正解なのだと思う。3 ビット = 8 通りと混乱しているような気がする。実際 7 ビットしかないのだから、7 通りしかないのではないか。ただし実応用としては 0000000 も含めて符号として扱うので、8 通りのデータを送信することが出来るものとしているようだ。
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下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 53 回の (1) である。

オペアンプの問題である。書庫「やさしく考えるアナログ回路」を見て下さい、ということで以下のリンクを見て下さい。
微分器を考える
http://blogs.yahoo.co.jp/susanoo2001_hero/8221289.html
入力の抵抗とコンデンサの位置は逆だが、動作としては同じだ。[1]伝達関数の求め方もまさにその通りで、(4) - CR2s / (1 + CR1s) である。
手計算で解いたときに検算代わりに使えるのが、「初期値・最終値の定理」だ。単位ステップ 1 / s を掛けて単位ステップ入力に対する応答のラプラス変換式を作って s を掛けて操作して、s → ∞ または s → 0 を代入して、直感的な応答と正しいかを突き合わせれば良い。
s → ∞ の時は分母分子を s で割って分母に 1 / s の項だけがあることを分かる。s → ∞ の時は 1 / s は 0 となるので、分母は CR1 のみになり、分子は CR2 になって C も消えるから - R2 / R1 だけが残る。要は高い周波数に対しては C はショートということでただの反転増幅器となり(4)のみが該当することが分かる。s → 0 の時は分子が 0 になるのはすぐ分かる。よって直流成分は残らない。直感的に C が信号に直列に入っている時点で直流成分は残らないということが分かるがどうだろうか。(2)も同様の結果になるが、回路構成が反転増幅器ということでもともと選択肢から外れているのである。
[2]は回路の機能を答える問題だが、先ほどのリンクの通り微分器は実現し得ない。ここではそれに近い特性疑似微分器と等価である(2)HPF が正解となる。
下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 53 回の (2) である。

実効値から振幅を計算して A - D 変換するにはどうするか、という問題である。
まず実効値が 3 / √2 という時点でサービス問題か、ということで正弦波の振幅は peak to peak ではなく、A * sin(x) と表した場合の A のことである。よって A は最大値を表すが実効値は最大値の √2 分の一というのは何度も取り上げたので、素直に(3)3 V となる。
[4]は 3sin(x) の信号を量子化分解能 1.5mV で量子化するためには何ビット必要か、ということだが、この場合は peak to peak を最大振幅と考えればよく、3 * 2 = 6 V を 1.5mV で量子化するためには 6V / 1.5mV = 4,000 階調となり、2^12 = 4,096 なので最小でも(2)12 ビット必要である。
下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 53 回の (3) である。

何度も出てきたので説明の要はないだろう。穴埋めした全文を書いておく。
『連続したアナログ信号から、一定に時間間隔でその大きさだけを取り出す操作を(1)標本化という。取り出された信号は時間に対しては(4)離散的であるが、その大きさは(6)アナログ量である。』
最後の「アナログ量」というのはなんだかな~。「離散的」としたからには「連続的」と対比させて欲しかった。
こうして得られた信号を A - D 変換器を用いてデジタル量に直すことを前問で出てきた「量子化」という。
時間軸に関する話なのか、レベル軸に関する話なのかを混乱しないようにしたい。
下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 53 回の (4) である。

巡回符号に関する問題で、過去にも出たことがあり問題集に載っている。そこでの解説は「選択肢(1)の符号を巡回(この場合は 7 ビットのシフトレジスタを用意して、左にシフトをさせていき左端を飛び出したら一番右に入力するというぐるぐる回りシーケンス)されてみると、(1)0011101 → 0111010(2)→ 1110100 → 1101001(6)→ 1010011(4)→ 0100111(3)→ 1001110 → 0011101(戻った)となり、選択肢(5)1010110 は無いのでこれが誤っている」、というもの。解説になっていない。詳細は付録とのことだが、この問題に対応した解説はあるように見えなかった。
この巡回符号で何をやりたいかというと、送信データは次の問題の 3 ビットデータ 000 ~ 111 で(6)8 通りだが、このままでは送信しづらい(特徴がない)ので、4 ビットの冗長なデータを追加して 000 を除く他の 7 個のデータに対して 7 ビットの巡回しても特徴が変わらないデータとして符号化して送信しようというものである。
ではどうやって符号化するのか、という式がないため理論的に検証しようがないという問題である。自分も過去問を解いていたとき「え!?」と思った。それと巡回符号の個数は(6)8 個となっているが、000 に対する符号化データは 0000000 となるので、ここでいう巡回符号に含めて良いのか疑問である。(5)7 個が正解なのだと思う。3 ビット = 8 通りと混乱しているような気がする。実際 7 ビットしかないのだから、7 通りしかないのではないか。ただし実応用としては 0000000 も含めて符号として扱うので、8 通りのデータを送信することが出来るものとしているようだ。

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