下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 51 回の (10) である。
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状態方程式、出力方程式の問題は必ず出てくる。何の役に立つのか、と思う人もいるかも知れない。ラプラス変換~伝達関数は連続系のフィードバックシステムで必ず使うので知っていなくてはいけない、というのは直接使わない人でも何となく分かるだろう。
で、こちらの方は離散系のフィードバックシステムで応用されるもので、ディジタルフィルタを設計したり、デジタルサーボを組もうとした場合の基礎知識として必要なものである。だが、離散系のフィードバックシステムといってもサンプリング周波数が十分高いとかいう場合は、連続系で考えてもそれほど問題は無いことが多いので気にしなくてもよいだろう。とはいっても知っておくとギリギリの作り込みになったときに検討ネタになるので一度は眺めておくことを勧める。

この問題に関しては数列の問題ではあるが漸化式から一般式を求めるわけではないので、順に数値を入れていけば良い。実際、ラプラス変換にせよ、デジタル制御の z 変換にせよ、それを解析的に解く必要はもはやあまりなく、プログラムを組んであとよろしくとシミュレーションを掛けてお終いなのである。ただその結果物理的に何が起きているのかはイメージしておく必要がある。説教じみた話になってしまうが、シミュレーション結果~ Go NoGo 判定でお終いにしてしまってはいけない。

    u(k)    x(k)    y(k)
k = 0      1     0     0
k = 1      1     3     3    ← x(1) = 2 * 0 + 3 * 1, y(1) = x(1)
k = 2      2     9     9    ← x(2) = 2 * 3 + 3 * 1, y(2) = x(2)


となる。解析的に解く方法については機会があったらやってみようと思う。


下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 51 回の (11) である。
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前問の続きでブロック図に表したらどうなるか、という問題である。数式と照らし合わせながら素直に考えれば良い。目の付けどころはフィードバックの経路と加算記号だが、まず数式で y(k) = x(k) となっていることから、[23]は(2)x(k) であることはすぐ分かるだろう。それがフィードバックされる途中で 2 倍され、u(k) が 3 倍された信号と足し合わせられているので、[22]は 2x(k) + 3u(k) すなわち、(3)x(k+1) となる。ブロック[24]を経過する前の信号なので時間的に前の時刻 x(k-1) と錯覚しがちなので注意して下さい。あくまでも数式と照らし合わせないといけない。
[24]はここで関わってくるのは(5)遅延要素である。


下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 51 回の (12) である。
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システムに対する理解を問う問題と云うよりは、用語を知っているかどうかを問うているように思える。ここではセンサやアクチュエータなどのペリフェラルデバイスとコンピュータの間を接続するものなので(4)インターフェースが正解である。
A - D 変換器や D - A 変換器、I/O ポートなどもインターフェースに分類される。


下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 51 回の (13) である。

イメージ 4(ア)の用語については各自調べて欲しい。CD で使われているのは(4)PCM(pulse code modulation) である。
(イ)はちょっとどうかな、という問題で正解は(2)の直流モータなのだが、PWM(pulse width modulation)でないと直流モータの回転数を制御できない分けではない。直流モータの巻線の電流平滑効果で PWM のデューティに応じた平均電流がコイルに流れるので、モータの回転数が決まるということである。ここでは電圧または電流の量というアナログ量で回転数を制御できるモータの種類を選べ、というのが問題の本質で大ざっぱに言って(1)交流モータは印加する信号の周波数で回転数を制御し、(3)ステッピングモータは印加するパルスのタイミング(実質的に周波数)で回転数を制御するという点で明らかに違う、という理解をして欲しい。

下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 51 回の (14) である。
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オブジェクト指向を上手く説明出来る気がしないので、詳しくは各自調べて下さい。ここでは(4)パケットがオブジェクト指向とは直接関係なく、通信データ単位を示す用語なので正解となる。


下図はディジタル技術検定 2 級制御部門第 51 回の (14) である。
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C 言語演算の基本的問題だが、前置加算、後置加算などを織り交ぜて混乱させようという狙いか?こんなプログラム組む人いるのかしらん。
[29](6)5
[30](7)6
[31](2)1

制御に関する受検問題なのでシーケンスや演算に関する思考力、洞察力や推理力を問う問題を中心にして、言語固有の文法問題はやめてもらいたいものだ。


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