いきなりちゃぶ台返しになってしまいそうですが、トランジスタの動作点=エミッタ中心電位=コレクタ中心電位を決めるのにコレクタ電流の 1 / hFE がベースに流れるので抵抗分割でベース電位を決める場合、出来るだけ影響の内容に小さめの値にしておこうということで、33KΩ と 10KΩ にしました。ですが最近のトランジスタは hFE は高めになっているし少しぐらい狂ったってたいしたことなかろう、それより前段との接続を考えたときに少しでも高い値にしておきたい、というのが前回ちょっと触れました。そこでシミュレーション上これらの値を x1、x3、x10 にしたときどんな影響が出るのかを確認しておくことは、全体の設計を考える上で大事なことだと思われます。
さっそくやって見ます。
回路図上「Coef」というのがその係数に相当します。C2 は Vin に対する Vb の DC カット特性を同じにするために逆に「Coef」で割っておきます。

波形はこうなりました。R3 / R4 が、33KΩ / 10KΩ、100KΩ / 30KΩ、330KΩ / 100KΩ に相当します。

で、波形の表示の都合上見づらいのですが、それほど大きく変わっていないことが分かります。前にも述べたようにエミッタ電位の最小値が 0V に対して余裕があるかどうか、エミッタ電位の最大値がその時のコレクタ電位の最小値の間に 0.6V 以上はあるか、という点で見ればだいたいいいと思われますが、結構振幅を電源電圧ギリギリまで取ってある割には上手くいっている方ではないかと思います。
周波数特性はこうなりました。

色分けがはっきりしないので見づらいですが、大きな差があるようには見えません。これなら大きな抵抗を使っても良さそうです。もっともこれ以上上げると怪しくなるので確認してみて下さい。それでも振幅が小さければ大丈夫です。
ついでとばかり、Analog Discovery を使って実際のブレッドボード上の回路を測定してみました。
ベース抵抗の定数は 33KΩ / 10KΩ でエミッタ抵抗は 3.3KΩ がなかったので、2.2KΩ + 1KΩ で代用しています。

エミッタ電位とコレクタ電位のみ測定しています。入力周波数は 10KHz です。
周波数特性はこうなりました。シミュレーションよりは帯域は低めになってしまいました。ブレッドボードなのでもう少し頑張ればとは思いますが、2SC1815 はもともとそんなに期待できるトランジスタではないので、ご容赦下さい。

次は利得をどこまで実用的に変えられるか、注意点は何かと考えてみようと思います。
さっそくやって見ます。
回路図上「Coef」というのがその係数に相当します。C2 は Vin に対する Vb の DC カット特性を同じにするために逆に「Coef」で割っておきます。

波形はこうなりました。R3 / R4 が、33KΩ / 10KΩ、100KΩ / 30KΩ、330KΩ / 100KΩ に相当します。

で、波形の表示の都合上見づらいのですが、それほど大きく変わっていないことが分かります。前にも述べたようにエミッタ電位の最小値が 0V に対して余裕があるかどうか、エミッタ電位の最大値がその時のコレクタ電位の最小値の間に 0.6V 以上はあるか、という点で見ればだいたいいいと思われますが、結構振幅を電源電圧ギリギリまで取ってある割には上手くいっている方ではないかと思います。
周波数特性はこうなりました。

色分けがはっきりしないので見づらいですが、大きな差があるようには見えません。これなら大きな抵抗を使っても良さそうです。もっともこれ以上上げると怪しくなるので確認してみて下さい。それでも振幅が小さければ大丈夫です。
ついでとばかり、Analog Discovery を使って実際のブレッドボード上の回路を測定してみました。
ベース抵抗の定数は 33KΩ / 10KΩ でエミッタ抵抗は 3.3KΩ がなかったので、2.2KΩ + 1KΩ で代用しています。

エミッタ電位とコレクタ電位のみ測定しています。入力周波数は 10KHz です。
周波数特性はこうなりました。シミュレーションよりは帯域は低めになってしまいました。ブレッドボードなのでもう少し頑張ればとは思いますが、2SC1815 はもともとそんなに期待できるトランジスタではないので、ご容赦下さい。

次は利得をどこまで実用的に変えられるか、注意点は何かと考えてみようと思います。