このトピックの最初の方で、LTspice でのシミュレーションの他に Analog Discovery で動作確認した結果も挙げました。そこでは発振周波数が 800KHz 以下と元々の計算やシミュレーション結果に比べてさらに低くなっていると報告しました。
実際作ってみると色々都合というのが発生するものですが、それにしてももう少し何とかということで、ブレッドボード上で回路のレイアウトを整理したり、部品のリード線を短くしたりしていったところ、以下のようになりました。
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波形です。振幅はだいぶ増えました。


スペクトラムアナライザです。
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830KHz 強とだいぶ改善したようです。実はプローブの入力容量(20pF 以上はあるようです)のおかげで発振しているとか、それで周波数が少し下がっているとか、実験していると色々都合が見えてきます。ちょっと実験周波数が高めだったかも知れません。
よく考えてみると、AM ラジオの周波数帯なんですね。甘く考えてはいけません。

前回確認したオープンループ特性の実際です。
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850KHz ぐらいにピークはありますが、0dB に届いていません。よって実は安定には発振できないようです。ちょっとゲインが足りないようです。実装の問題もあるかも知れません。ちょっと上げてみます。
エミッタ抵抗を 6.8KΩ から 1KΩ に下げてみました。詳しくは触れませんが、約 3dB アップです。
特性はこうなりました。
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かろうじてピーク点で 0dB を越えています。

もう一度発振回路に戻してみます。

波形です。
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スペクトラムアナライザです。
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歪みが増えて、周波数も下がってしまいました。

実際に作ることを考えると安定に動かすには、もう一工夫必要なようです。
もう少し色々やってみることにします。