前回は謎掛けして終わった形になってしまったので、フラストレーションがたまってしまいそうです。
ということですぐに追加記事です。
回路図をちょっといじって発振回路ではなく、なにがしかの増幅回路と思われる形にして部分的に見ていきます。

一番左が Vout ではなくて、信号源になっています。この信号源を増幅して Vout を得ようというわけです。
早速特性を調べてみます。

発振周波数とおぼしきところで、利得が 9dB、位相が -9.8 °とそれらしい値になっています。しかし何となくイメージが違う感じですね。私も調べる前は前回見たような共振特性になっているのかと思いました。位相の回りぐらいからすると当該周波数でピークを持つ 3次フィルタのような感じですね。
LTspice:「おや、ご存じなかった?」
scilab:「ご存じない?」
Excel:「ご存じない?」
画蔵:「おまイラッ!」
ちなみに位相の出発点が +90°なのは表示の範囲の都合で、全体像はこうなっています。

1Hz から見ていくと、C2 を含んだ HPF の影響で位相は 90°進んでいて、周波数が上がるにつれ数百 Hz のところまでゲインは上がります。その後はトランジスタや R1 - C3 - L1- C4 で構成されるフィルタの特性が出てくるわけですが、まず最初に数十 Hz のところでゲイン上昇が止まりはじめ、位相も遅れていきます。その位相遅れは数百 KHz のところで一旦落ち着きそうになりますが、ピーク周波数(873KHz)のところでぐるっと半回転 = -180°回りその後はずるずると遅れていきます。
どうやら色々なフィルタ特性が絡んでいるようです。
一つ一つ見ていきます。
とりあえず、出力のフィルタを取り外して特性を見てみます。回路はこうです。コレクタとその後のπ型フィルタを切り離しただけです。

トランジスタのベースとコレクタの特性を見てみます。

ベースでの周波数特性は前述の説明通り HPF の特性が出ていることが分かります。これがコレクタ電圧の周波数特性は、増幅作用によって約 9dB ぐらい増幅されているようです。
1MHz 辺りから位相が回り始めているのは、どうやらトランジスタの周波数特性のようです。870KHz ぐらいを発振させるには力不足だったようです。ですが、ライブラリィにある他のトランジスタを選んでも代わり映えがしません。実は他に原因があるようなのですが、ここでは触れません。
戻って、周波数特性の全体の内の 100Hz 以下の部分と 1MHz 以上の部分は回路の前半のトランジスタ増幅回路が作っているらしいということが分かりました。
では、発振周波数付近の特性を決めているのはどの回路なのでしょうか。
次回はここを細かく見ていきます。
ということですぐに追加記事です。
回路図をちょっといじって発振回路ではなく、なにがしかの増幅回路と思われる形にして部分的に見ていきます。

一番左が Vout ではなくて、信号源になっています。この信号源を増幅して Vout を得ようというわけです。
早速特性を調べてみます。

発振周波数とおぼしきところで、利得が 9dB、位相が -9.8 °とそれらしい値になっています。しかし何となくイメージが違う感じですね。私も調べる前は前回見たような共振特性になっているのかと思いました。位相の回りぐらいからすると当該周波数でピークを持つ 3次フィルタのような感じですね。
LTspice:「おや、ご存じなかった?」
scilab:「ご存じない?」
Excel:「ご存じない?」
画蔵:「おまイラッ!」
ちなみに位相の出発点が +90°なのは表示の範囲の都合で、全体像はこうなっています。

1Hz から見ていくと、C2 を含んだ HPF の影響で位相は 90°進んでいて、周波数が上がるにつれ数百 Hz のところまでゲインは上がります。その後はトランジスタや R1 - C3 - L1- C4 で構成されるフィルタの特性が出てくるわけですが、まず最初に数十 Hz のところでゲイン上昇が止まりはじめ、位相も遅れていきます。その位相遅れは数百 KHz のところで一旦落ち着きそうになりますが、ピーク周波数(873KHz)のところでぐるっと半回転 = -180°回りその後はずるずると遅れていきます。
どうやら色々なフィルタ特性が絡んでいるようです。
一つ一つ見ていきます。
とりあえず、出力のフィルタを取り外して特性を見てみます。回路はこうです。コレクタとその後のπ型フィルタを切り離しただけです。

トランジスタのベースとコレクタの特性を見てみます。

ベースでの周波数特性は前述の説明通り HPF の特性が出ていることが分かります。これがコレクタ電圧の周波数特性は、増幅作用によって約 9dB ぐらい増幅されているようです。
1MHz 辺りから位相が回り始めているのは、どうやらトランジスタの周波数特性のようです。870KHz ぐらいを発振させるには力不足だったようです。ですが、ライブラリィにある他のトランジスタを選んでも代わり映えがしません。実は他に原因があるようなのですが、ここでは触れません。
戻って、周波数特性の全体の内の 100Hz 以下の部分と 1MHz 以上の部分は回路の前半のトランジスタ増幅回路が作っているらしいということが分かりました。
では、発振周波数付近の特性を決めているのはどの回路なのでしょうか。
次回はここを細かく見ていきます。