昨日(9/19)東京ビッグサイトで行われたセンサエキスポジャパン 2014 を見に行った。時々見に行く展博に比べるとこぢんまりだったが、いくつか興味のあるものが見られたので紹介します。

SENSOR EXPO JAPAN 2014
http://www.sensorexpojapan.com/

主催はフジサンケイ ビジネスアイ(日本工業新聞社)ということだが、まだ取材記事など出てないようだ。マイナーなのかな。

センサーということで全体的な印象は主にインフラという感じだ。震災復興や高速道路の維持管理、東京オリンピックなどインフラ関連の話題が多い昨今ではそういうものだろう。ウェラブル関連もないことはないが、印象が薄い。あと生化学=健康関連か。

下世話な話で恐縮だが多分インフラ関連技術者はしばらくは食いっぱぐれはないだろう。前述のようにテーマに事欠かないからだ。しかも大昔と違って建築土木業だけに限らず、エレクトロニクスやネットワーク、材料など裾野が広いと思う。エレクトロニクスはセンサだったり、それを信号化する回路しかも劣悪な環境の中で耐えなければならないとか、振動で半田が剥がれたり部品が壊れるのはもってのほか、というわけである。ネットワークだって既存のものがどこまで使えるか。ハッキングされたら本当に一大事なので、通常のインターネット環境からは分離しなくてはいけないとか、インターネット、イントラネットならぬインフラネットということなのではないだろうか。停電に強いモニタシステムなども考えなくてはいけないだろう。
そして何よりも社会貢献しているという意識が持てると思う。

そんなことを考えていたらこういう会があって色々議論しているという話を聞いた。

社会インフラ・モニタリングシステム研究会
http://www.socialinfra.org/

そのコーナーへも行ってみたので、後ほど。

さて色々な内容が提案、宣伝されていたが気にとまったのを 2 点ほど。

藤倉ゴム工業では、変位によって抵抗値がそれなりの精度で変わるというゴムを紹介していた。要はゴムセンサである。インフラなどに仕掛けておけば抵抗値の変化によって変位的歪みが出たかどうか分かるというものだ。問題はインフラの中の方に仕掛けられた当該ゴムの抵抗をどうやって測るかということであろう。
パンフレットはこれだ。
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最終的にはネットワークを構築して検出電気回路もろとも埋め込んでしまえばいいのだか、何せ大規模だろうからいつ稼働できるかすぐには効果が分からないかも知れない。
単純にはリード線を出してネットワークが出来る前は人手によってチェックしていくという方法があるだろう。まあそれでもいちいち点検に回る度にコネクタを外したりするのも大変そうである。手の届かないところにあるかもしれない。

それで前にこんなことを書いた。

インフラ監視に電子技術>いつ完成?それまでは?
http://blogs.yahoo.co.jp/susanoo2001_hero/8530084.html

前には太陽誘電で開発された光変位センサとワイヤレスタグでどうだ、ということだったが、今回はこの導電抵抗変化ゴムを使ってはどうかと云うことだ。抵抗を測るだけなので埋め込まれた測定器にちょっと電流を流せば測定できそうなので、ワイヤレスでもなんとかなるかも知れない。リード線とコネクタを埋め込んであっても同じことだが、タッチだけで出来るのが魅力だと思う。タグにはメモリも入っているらしく、それ自身に履歴を残しておくことも出来る(もちろんワイヤレス親機にも残せるが)。結構自分としてはこのアイディアにはまっている。

太陽誘電の光変位センサは測定時にレーザを光らせるので、ワイヤレスタグでは電力的に厳しいかも知れない。
こちらはこちらで電源やネットワークシステムなどを込みにしたソリューションを提案していた。
こちらもパンフレットはこれ。
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他にも「センサー」、「ネットワーク」と「ワイヤレス」というキーワードの組み合わせが結構あったと思う。

最後に「社会インフラ・モニタリングシステム研究会」のコーナーに行っておしゃべりした。

前述のワイヤレスタグとセンサの組み合わせで手早く何か出来ないか、ということでお話しをさせていただいた。
お話しによるとデバイスを考える人はシステムがイメージできず、システムを考える人はどんなセンサやデバイスがあるか分かっていないことがあるらしい。そういった意味でもアイディアをこういう研究会で出し合うのは有効なんでしょうね。
さすがにちょっとアイディアがあるからといって仲間に入れてくれ、などという話はなく(非法人会員は年会費 120,000 円だそうです)こんなところでつぶやくのが精一杯だ。

パンフレットはもらったが、前述のサイトでも PDF ファイルで手に入る。興味のある方は見て下さい。