前回はアクティヴフィルタを構成するに当たって、アンプの特性が不十分だと特性が出ない可能性がある、ということを解説しました。ではアンプのどの特性が影響するのか考えてみましょう。
といっても同じ周波数特性を得ようとするのに、定数の決め方で変わるのですからそこに影響の原因があると考えて良いと思います。つまり今回は抵抗値が小さいほど=素子に流れる電流が多いほど特性が悪くなるのですから、アンプの出力インピーダンスに関係があると思われます。
まず AD8541 と AD8615 の出力インピーダンス特性を見てみます。

今回は +1 のバッファ動作ですから AD8615 は Av = 1 のラインを見て比較するわけですが、AD8541 は 4MHz ぐらいのところで 700Ωというピークをもっています。それに対して AD8615 は 30MHz ぐらいにピークがあって値も 100Ω程度と AD8541 に比較してだいぶ低めです。それだけ電流駆動能力があるということです。
では本当に出力インピーダンスが影響するのか確認してみます。
次の回路のように単純に 100Ωの抵抗を入れてみます。

特性はこうなりました。

100Ωがない場合はこれでした。

100Ωがあるとフィルタ特性が確保できる帯域が下がってしまいました。
LCR で AD8541 と同様なインピーダンス特性を作れれば、AD8541 と同等な特性になるかも知れませんが、ここでは省略します。l
では AD8541 でとりあえず出力インピーダンス特性だけ改善すれば何とかなるのか、ということでトランジスタバッファを入れてみます。
回路はこれです。部品、定数は適当です。エミッタ抵抗の 100Ωというのはかなり小さい部類でしょう。平均 25mA は流しすぎだとは思います。

特性はこうなりました。

もともとはこうでした。

これからも分かるように前回入力信号から抵抗、コンデンサを通して直接出力につながっているパスに対して、その電流をオペアンプが吸収できれば特性は出るということです。言い換えればオペアンプの出力インピーダンスは欲しい周波数帯まで十分低くないといけない、ということになります。
といっても同じ周波数特性を得ようとするのに、定数の決め方で変わるのですからそこに影響の原因があると考えて良いと思います。つまり今回は抵抗値が小さいほど=素子に流れる電流が多いほど特性が悪くなるのですから、アンプの出力インピーダンスに関係があると思われます。
まず AD8541 と AD8615 の出力インピーダンス特性を見てみます。

今回は +1 のバッファ動作ですから AD8615 は Av = 1 のラインを見て比較するわけですが、AD8541 は 4MHz ぐらいのところで 700Ωというピークをもっています。それに対して AD8615 は 30MHz ぐらいにピークがあって値も 100Ω程度と AD8541 に比較してだいぶ低めです。それだけ電流駆動能力があるということです。
では本当に出力インピーダンスが影響するのか確認してみます。
次の回路のように単純に 100Ωの抵抗を入れてみます。

特性はこうなりました。

100Ωがない場合はこれでした。

100Ωがあるとフィルタ特性が確保できる帯域が下がってしまいました。
LCR で AD8541 と同様なインピーダンス特性を作れれば、AD8541 と同等な特性になるかも知れませんが、ここでは省略します。l
では AD8541 でとりあえず出力インピーダンス特性だけ改善すれば何とかなるのか、ということでトランジスタバッファを入れてみます。
回路はこれです。部品、定数は適当です。エミッタ抵抗の 100Ωというのはかなり小さい部類でしょう。平均 25mA は流しすぎだとは思います。

特性はこうなりました。

もともとはこうでした。

これからも分かるように前回入力信号から抵抗、コンデンサを通して直接出力につながっているパスに対して、その電流をオペアンプが吸収できれば特性は出るということです。言い換えればオペアンプの出力インピーダンスは欲しい周波数帯まで十分低くないといけない、ということになります。