反日活動に熱心な国と云えば中国韓国。何かと言い分があるのは理解するがそれにしてもいつまでやるつもりなのか。
といっても両国とも元々国内に色々な問題を抱えていて、それらをすぐに解決できないととりあえず政府批判を避けるために反日行動に火を付ける、と云われている。まあそんなものかも知れない。こっちはいい迷惑である。
国内問題と云えばどこの国も経済問題であろう。お腹が膨らめば不満も半減する、というのが定説である。

では今韓国は経済問題を抱えているか、というとこれは多くの指摘があるとおりだろう。それに加えて学歴問題~就職問題、そして格差問題となれば国内は不安定になっても不思議はない。私も約 4 年韓国に滞在して韓国の市民レベルで見た経済の特徴をなんとなく感じたので、まずはそれを書いてみることにする。

最初に韓国で生活を始めて感じたのは、公共料金の安さだ。光熱費は日本の半分以下。地下鉄、バスなどの運賃もかなり安い。タクシーに至っては初乗りが 2100 KRW = 150 JPY(当時)ぐらいだった。ソウルからちょっと離れたところに住んでいたが、ソウル市内への高速も一部通るバスに約 1 時間乗っても 2000 KRW ぐらいである。高速料金も安いようだ。交通カードというのがあって 10,000 KRW もチャージすれば地下鉄、バスに乗り継ぎながら一日中あちこち回ることが出来る。ウォン安といいながらガソリン代もそこそこだったような気がする。

これらはどういう意味かというと、人、モノの流通や消費活動が活発になるようにしている、ということだ。
なぜそんなに公共料金が安く設定できるか、生活を始めた当初はよっぽど効率的な社会システムを作っているんだろうな、と感心していた。
さらにクレジットカード(信用カード)の連携もかなりよく、ほとんどの小売店でもカード払いが可能である。これもお金が動きやすくなっており、経済の活性化に非常に役に立っているように見える。

一方韓国の経済を支えているのはなんといっても財閥系企業による輸出産業である。これらの企業に対しても法人税が安かったり(2010 年のサムスン電子の実績で税引き前利益に対して約 10 % の法人税)、上述の電気料金の安さによる経費が抑えられたりと、とにかく輸出企業に利益を集めてそれらから来る落水効果により韓国内の経済状況を作っているように思われた。
いわば国が経済を管理する管理経済であって、いわゆる自由主義経済ではないと思う。社会主義経済と云っていいのだろうか。その辺の言葉の定義はよく分からない。日本やアメリカなどは規模が大きすぎてそんな管理経済は全面的には採用できない。しかし韓国程度の規模ならそういった国家運営もありなんだろうと思っていた。

そんな風に「韓国はたいしたものだ。日本の悪いところを真似ずに上手くやっているようだ」と思っていたのだが、ある時「韓国の公共関連企業はどれも赤字」という話を耳にした。つまり電気代が典型的のようだが赤字で国民に、企業に電力を供給しているとのことだ。ソウル周辺は東京に比べて夏暑く冬は寒い。そして夏の冷房、冬の暖房はほとんど電気で対応する。オンドルシステムが発達しているので外は零下でも部屋の中は半袖でいても良いくらいに暖房を使う。オンドルは元々はガスボイラーで湧かした湯を各戸に供給していたが、よせばいいのに電気代が安いと云うことで、ボイラー業者もガス式から電気式に変えていったらしい。
そして 2011 年の 9 月にブラックアウト寸前まで行ったのだ。要は電気代が安いからガンガン冷房を掛ける。一方電力会社は赤字経営なためにインフラ増強の設備投資が出来ない~老朽化~メインテナンスが出来ない状態に陥る。社長だって赤字経営を国から押しつけられているのだからモチベーションが上がらない、といった数重苦状態だったのだ。
さらに最近原子力発電所の部品がまがい物を使っているという報道があった。適正な利益と企業活動をさせないとそういったところでモラルハザードが起きるといういい例のようだ。

さらに困ったことに財閥系企業は輸出で得た利益を国内に還元できていれば、国家運営としてはそれなりに廻ったものをどうやら以前の通貨危機の際に IMF から色々手を出されたあげく、財閥系企業にも外資がかなり入っているらしい。外資が入ればその企業の行動基準は必然的に競争原理に基づく利益追求型になる。結果として落水効果は期待できなくなり、国内中小企業が大企業からコストで叩かれまくる、財閥系企業が規模にものを云わせて中小企業の仕事を取る(スーパーなど)という状況になったようだ。
つまりいわゆる資本主義的経済原理と国家管理的経済原理の悪いところが組み合わさった国家運営になっていたようだ。イ・ミョンバク大統領になってから、それがより顕著になったと云うことだろう。
これでは格差は解消できず、国民のモラルも下がるだろう。そして前大統領は「竹島=独島」上陸という反日行動に出て人気回復を策したのだろう。そこでパックネ大統領は「経済民主化」というお題目を掲げて「創造経済」を目指す、とやって大統領になったのだがなかなか上手くいかないどころか公約違反状態に陥っているというのが現状のようだ。

多くの人が感じているように韓国トップの反日行動は国家運営の失敗の産物であろう。そしてパックネ大統領はいきなりそれを全開してしまっている。こちらの安倍総理はアリバイ作りだけはしておいて、竹島領有権主張動画などを作ったりして首脳会談にならないようにしている。
ホントに日韓関係は落としどころを失っているようだ。

さて長々とわかりきったことを書いてしまったが、韓国も経済問題がある程度解決すればこのイヤな(?)ムードも改善するかも知れない。一宿一飯の恩義で次の機会に改善のための提言を考えてみようかと思う。読まれることはないとわかりきってはいるが。

それにしても最近動画関係でトラブルがあったりして、ネタに事欠かない韓国である。