いきなりだが、日本にとって日韓関係を改善することが好手かどうかは意見の分かれるところなのでそこには触れない。ただ日本の出来ることはさておき韓国側で出来る、しかも比較的簡単なことだけ述べてみる。
日本人の立場から云えば云いたいことは山ほどあるが、それはおいておいて私が「これなら容易で効果があるのではないか」と思える内容である。

それは「メディアが事実のみを淡々と報道する」と云うことである。

たとえば「安倍総理が靖国神社の参拝を見送った」これは明かな事実である。「真榊の奉納した」これも事実である。韓国のメディアはこれを事実だけをそのまま報道すればよいのに記者の感想と思い込みがここに入る。
「靖国神社参拝は侵略の正当化につながり、真榊の奉納も同様である。これでは日韓関係改善には不十分である」などと付け加える。しかもご丁寧に日本版を作って日本で報道する。何を考えているのでしょうね。記者の感想と思い込みを「反日」スタンスで「日本のやることは何でも気に入らない」と「日本語」で「日本人」に向かって報道したら、そりゃ「嫌韓」は増えるでしょう。ただ事実だけを報道していればそれが日本人向けに伝えられても「あ、やっぱり韓国は靖国神社参拝にナーバスなんだな」程度で済むはずが、記者の感想と思い込みを付け加えられると「いい加減にしろ」となる。しかも大手新聞がそれをやるのでそれが韓国人の意見として捉えられるから、「やっぱり韓国は日本を憎んでいるんだ...じゃあ...」となっているのが現状ではないかと思う。

こういった記者が個人的な解釈を伝えるおかげで韓国内でもおかしなことが起きていると思う。
どういうことかというと、韓国人の日本に対する考え方を 4 通りに分類してみると、

1.バリバリの反日:とにかく日本をやっつけたくてしょうがない人たち
2.ある程度反日:日本は嫌い、だけど自分から反日行動はしない人たち
3.あまり考えていない:特に日本を気にしてるわけではない。しかし反日行動が起こると身を守るために賛同する。
4.日本とつきあいがある:特に経済面で日本とつきあいのある人たち。企業、観光業者、日本に進出したタレント達。


で、それぞれがどんな比率でいるかというとこれはちょっと分からない。直感的には 2 - 3 - 2 - 3 ぐらいかな。
とにかく何かと日本のやることにちょっかいを出して騒ぐのは1.のグループである。もしかしたら意外に少ないのかも知れない。「原爆投下は神からの罰」と書いた記者はそういう人なのかも知れない。

1.のグループが騒ぎ立てると2.のグループが付和雷同する、3.のグループは身を守るために賛同する。4.のグループは声をひそめる、こんな感じではないか。ネチズンと云われる連中は1.または2.のグループだろう。政治家、有名人は実は3.か4.だったりする。

要は火種を投下しなければ「反日」一色になることはないだろう、というのが私の印象だ。火種を作るのは日本側だ、というのが韓国の主張だがそれに伝えるメディアの拡大解釈(日本から見れば曲解)が余計問題を大きくしていると思う。
仮にパックネ大統領が関係改善をしたいと本当に思っているとして、「安倍総理が靖国神社の参拝を見送り真榊の奉納だけをした」とだけ報じられていれば、「一定の評価をする」といってなにがしかの動きになったかも知れないのにメディアが先手を打って「それじゃ不十分だ」といったら大統領も動けないだろう。

日本はメディアがネット意見を軽視しまくった結果、大手メディアの信用が失われつつある。最近ある新聞社がお試し版と称して、かれこれ一週間近く無料で新聞を配ってくる。経営が怪しくなってきたのでは?と勘ぐりたくなる。
韓国は逆でネット意見に振り回されて国の状態がおかしくなってきているような気がするがどうなのだろうか。

日韓関係改善はおいておいても、メディアは伝え方を工夫しないと国そのものが間違った方向に行ってしまいそうな気がするが。
一宿一飯の恩義でアドバイスしてみる。