手製というかディスクリート部品をかき集めて簡易 DCDC コンバータを作ってみましたが、今の段階では性能にかなり制限がありそうです。それで今回は Linear Technology 社の DCDC コンバータを使って本格的なものを作ってみようと思います。で、最近出てきた大電流 LED などの駆動に使うことを考えてちょっと背伸びして大電力用のものを取り上げてみます。
デバイスはこれです。
LTC3609 - 32V、6A、モノリシック同期整流式降圧DC/DCコンバータ
http://www.linear-tech.co.jp/product/LTC3609
いきなり 6A です。
本格的に使いたいという人はデータシートなどをダウンロードしておいて下さい。ここではさわりしか提示しないと思います。
この IC ってどんな動作するの?というのをつかむため昔だったら評価ボードを買ってあれこれ波形などを見ながら自分の設計する機器に埋め込むかを検討しますが、ありがたいことにサンプル回路もあるので事前にシミュレーションでかなりのところまで把握できます。
LTspice を起動したら新規作成します。
[Edit} - {Component} と選択すると部品を選ぶウィンドが現れます。

上の図のように右側の中程の横長の欄に「3609」と打ち込みとこういう画面になりますのでオレンジ矢印に示した、[Open this macromodel's test fixture] のボタンを押すと、次のような回路図が現れます。(n002 は説明の都合上付け加えてあります)
これが評価ボードの代わりに使う回路だと思って下さい。
今回からこの回路図をいじりながらこの DCDC コンバータの動作を調べていこうと思います。
回路図を示しておしまいじゃあんまりなので、とりあえず何が起こるのか実行しておきましょう。
そのまんま実行した結果に見たいポイントを選択した結果です。

動作としては入力電圧が 12V で、これから 2.5V を生成しているようです。負荷抵抗 Rload が 0.4Ωなので電流としては約 6.2A 流れています。
V(n002) は SW 端子の波形でこれがスイッチング波形です。周波数がどのくらいかというと FFT をかけてみれば分かります。
こうなりました。

約 570KHz のようです。
効率を調べてみます。各素子での消費電力を調べるには回路図上でマウスを当該素子に持って行った後、{Alt} キーを押しながらクリックします。マウスポインタが温度計に変わっています。
入力電圧 V1 と負荷抵抗 Rload をそれぞれ今のようにクリックします。で、それぞれパワー推移が表示されると思いますがパワーがマイナスになった場合は波形上の当該信号名(ここでは V(IN)*I(V1))を右クリックして、[Expression Editor} を表示したらウィンドゥ内の信号名にマイナスをつけておきます。( -V(IN)*I(V1) という具合です)
結果はこうなります。

2.15ms を過ぎた辺りで動作が安定してるようですので、その付近だけを拡大します。

この波形の上の波形名を {Ctrl] を押しながらクリックするとその期間の平均値が出ます。
それぞれの信号についてやってみるとそれぞれこうなりました。

ということで入力電源として、16.6W 消費していてその時負荷上では 15.5W 消費していると云うことですから、効率は 15.5 / 16.6 = 93.4% とということになります。さすがですね。
こんな具合に動作をさせてから、色々パラメータを振ってみたり使用動作条件を変えたらどう最適化しなくてはいけないかなどを探ってみたいと思います。
デバイスはこれです。
LTC3609 - 32V、6A、モノリシック同期整流式降圧DC/DCコンバータ
http://www.linear-tech.co.jp/product/LTC3609
いきなり 6A です。
本格的に使いたいという人はデータシートなどをダウンロードしておいて下さい。ここではさわりしか提示しないと思います。
この IC ってどんな動作するの?というのをつかむため昔だったら評価ボードを買ってあれこれ波形などを見ながら自分の設計する機器に埋め込むかを検討しますが、ありがたいことにサンプル回路もあるので事前にシミュレーションでかなりのところまで把握できます。
LTspice を起動したら新規作成します。
[Edit} - {Component} と選択すると部品を選ぶウィンドが現れます。

上の図のように右側の中程の横長の欄に「3609」と打ち込みとこういう画面になりますのでオレンジ矢印に示した、[Open this macromodel's test fixture] のボタンを押すと、次のような回路図が現れます。(n002 は説明の都合上付け加えてあります)

今回からこの回路図をいじりながらこの DCDC コンバータの動作を調べていこうと思います。
回路図を示しておしまいじゃあんまりなので、とりあえず何が起こるのか実行しておきましょう。
そのまんま実行した結果に見たいポイントを選択した結果です。

動作としては入力電圧が 12V で、これから 2.5V を生成しているようです。負荷抵抗 Rload が 0.4Ωなので電流としては約 6.2A 流れています。
V(n002) は SW 端子の波形でこれがスイッチング波形です。周波数がどのくらいかというと FFT をかけてみれば分かります。
こうなりました。

約 570KHz のようです。
効率を調べてみます。各素子での消費電力を調べるには回路図上でマウスを当該素子に持って行った後、{Alt} キーを押しながらクリックします。マウスポインタが温度計に変わっています。
入力電圧 V1 と負荷抵抗 Rload をそれぞれ今のようにクリックします。で、それぞれパワー推移が表示されると思いますがパワーがマイナスになった場合は波形上の当該信号名(ここでは V(IN)*I(V1))を右クリックして、[Expression Editor} を表示したらウィンドゥ内の信号名にマイナスをつけておきます。( -V(IN)*I(V1) という具合です)
結果はこうなります。

2.15ms を過ぎた辺りで動作が安定してるようですので、その付近だけを拡大します。

この波形の上の波形名を {Ctrl] を押しながらクリックするとその期間の平均値が出ます。
それぞれの信号についてやってみるとそれぞれこうなりました。

ということで入力電源として、16.6W 消費していてその時負荷上では 15.5W 消費していると云うことですから、効率は 15.5 / 16.6 = 93.4% とということになります。さすがですね。
こんな具合に動作をさせてから、色々パラメータを振ってみたり使用動作条件を変えたらどう最適化しなくてはいけないかなどを探ってみたいと思います。