前回は PMOS FET のスイッチング特性を調べてみました。
再掲します。
ハイパワー用の MOS FET はどうしても大電流を流す容積を確保するためにゲート電極面積も大きくなります。ゲート電極の大きさはそのままゲート容量につながり、抵抗入力に対する応答が悪くなります。
たとえば、小電力用とおぼしき ON 抵抗が 6Ω もある(大電力用は二桁低い)がゲート容量の小さそうな PMOS FET を持ってくると応答はこんな感じです。(スケールに注意)

さすがに速いですね。
もちろん ON 抵抗が 6Ω もあったら、ここでの消費電力が大きくなるため電力効率が落ちるため現実的ではありません。低電流用なら考えても良いかも知れませんが。
元の FET を使って、R2 を 2KΩ から 500Ω に下げて確認してみます。(スケールに注意)

一応速くなっています。もちろん消費電力は増えています。
なんか完全にドツボはまっていますね...。
こんな時は素直に既存の回路アイディアを参考にしましょう。
低消費電流、高効率降圧DC/DCコントローラと称している LTC1771 を見てみようと思います。
データシートに載っている標準応用回路はこんな感じです。
M1 が PMOS FET で、PGATE がこれを駆動します。
先ほどからの説明のように、PGATE は VIN をグランドの間を往復するスイッチング波形を出さなくてはいけません。さてこの IC はどうやってその波形を作っているのでしょうか。ここでは VIN の最大値が 18V なので適当に頑張ればそういうコンパレータを作れるかも知れませんが、とりあえず見てみましょう。
内部回路はこんな感じです。

詳しくは書いていないので想像でしかないですが、赤い印のところがバッファでしょう。ここより左側がロジック系でおそらく固定電圧で動いていると思われますが、赤い印の部品でパルス振幅を上げているように思われます。
で,,,、で,,,、ここから得られた情報は,,,、
何もありませ~ん!
要するにこういう部品を持ってこいということです。
ちなみに他の部品も見てみましたが、ここに相当する部分はほとんど 'Booster' と書いてありました。
150V まで使える IC も同じでした。それにしても 150V まで持ち上げるレベルシフターって?すごい。
となると手作りでそれなりの電力、高効率な DC - DC コンバータはちょっと部品選びが大変で難しいと云うことでしょうか。
もちろん今までの説明通り、入力電圧が 5V なら出来ます。
せめて 12V ぐらいまで何とかならないか、というそんな貴方のためにちょっとだけ探してみたところ、コンパレータでそういうものはなかったのですが CMOS アナログスイッチをバッファに使い、そのアナログスイッチのコントロールを今回のようなツェナーダイオードを使ったレベルシフターを使うという手がありそうです。CMOS アナログスイッチは MOS FET に比べると小電力なため入力容量は小さいので、R2 に相当する抵抗が多少大きな値でも遅れを気にしなくて良さそうです。
アナログスイッチの候補としては、東芝の 1 chip gate シリーズの TC4W53U がありました。本当はコントロール電圧が 5V、信号は 15V ぐらいまで扱えるのが望ましいのですが、なかなか見つかりません。
パーツがないので参考回路図が示せないのですが、上述のスイッチのコモンをゲートに、'0' をグランド、'1' を 12V に接続し、コンパレータからのパルスをツェナーダイオードでレベルシフトするという説明でおおよそのことは分かってもらえるかと思います。
さらに高入力電圧に対して使いたいとか、入力電圧変動へのマージンを増やしたいとかいう場合にもアイディアはないわけではないのですが、かなり回路規模が必要なので、ディスクリートでやる意味があるのかどうか疑問なので今は着手しないことにします。
ということで無理矢理しめてしまいます。(^^;
再掲します。

たとえば、小電力用とおぼしき ON 抵抗が 6Ω もある(大電力用は二桁低い)がゲート容量の小さそうな PMOS FET を持ってくると応答はこんな感じです。(スケールに注意)

さすがに速いですね。
もちろん ON 抵抗が 6Ω もあったら、ここでの消費電力が大きくなるため電力効率が落ちるため現実的ではありません。低電流用なら考えても良いかも知れませんが。
元の FET を使って、R2 を 2KΩ から 500Ω に下げて確認してみます。(スケールに注意)

一応速くなっています。もちろん消費電力は増えています。
なんか完全にドツボはまっていますね...。
こんな時は素直に既存の回路アイディアを参考にしましょう。
低消費電流、高効率降圧DC/DCコントローラと称している LTC1771 を見てみようと思います。
データシートに載っている標準応用回路はこんな感じです。

先ほどからの説明のように、PGATE は VIN をグランドの間を往復するスイッチング波形を出さなくてはいけません。さてこの IC はどうやってその波形を作っているのでしょうか。ここでは VIN の最大値が 18V なので適当に頑張ればそういうコンパレータを作れるかも知れませんが、とりあえず見てみましょう。
内部回路はこんな感じです。

詳しくは書いていないので想像でしかないですが、赤い印のところがバッファでしょう。ここより左側がロジック系でおそらく固定電圧で動いていると思われますが、赤い印の部品でパルス振幅を上げているように思われます。
で,,,、で,,,、ここから得られた情報は,,,、
何もありませ~ん!
要するにこういう部品を持ってこいということです。
ちなみに他の部品も見てみましたが、ここに相当する部分はほとんど 'Booster' と書いてありました。
150V まで使える IC も同じでした。それにしても 150V まで持ち上げるレベルシフターって?すごい。
となると手作りでそれなりの電力、高効率な DC - DC コンバータはちょっと部品選びが大変で難しいと云うことでしょうか。
もちろん今までの説明通り、入力電圧が 5V なら出来ます。
せめて 12V ぐらいまで何とかならないか、というそんな貴方のためにちょっとだけ探してみたところ、コンパレータでそういうものはなかったのですが CMOS アナログスイッチをバッファに使い、そのアナログスイッチのコントロールを今回のようなツェナーダイオードを使ったレベルシフターを使うという手がありそうです。CMOS アナログスイッチは MOS FET に比べると小電力なため入力容量は小さいので、R2 に相当する抵抗が多少大きな値でも遅れを気にしなくて良さそうです。
アナログスイッチの候補としては、東芝の 1 chip gate シリーズの TC4W53U がありました。本当はコントロール電圧が 5V、信号は 15V ぐらいまで扱えるのが望ましいのですが、なかなか見つかりません。
パーツがないので参考回路図が示せないのですが、上述のスイッチのコモンをゲートに、'0' をグランド、'1' を 12V に接続し、コンパレータからのパルスをツェナーダイオードでレベルシフトするという説明でおおよそのことは分かってもらえるかと思います。
さらに高入力電圧に対して使いたいとか、入力電圧変動へのマージンを増やしたいとかいう場合にもアイディアはないわけではないのですが、かなり回路規模が必要なので、ディスクリートでやる意味があるのかどうか疑問なので今は着手しないことにします。
ということで無理矢理しめてしまいます。(^^;