前回は、原始 DC - DC コンバータの発展型をやってみました。
宿題事項は軽負荷の時の挙動が問題ないか、ということなのですが、DC - DC コンバータ自体がそもそも軽負荷の時の動作が難しいなどと云われいているので、もう少し具体例を調査した上で今回の回路での問題を探ることにします。少々(いやかなり掛かるかも知れない)お待ち下さい。
そこで今回はこの構成の応用と云うことで LED を点灯させて見ることにしました。前回は定電圧回路でしたが今回は定電流回路です。
定電圧回路にトランジスタとかオペアンプを使って定電流回路を追加すればいいんでね?と思われるかも知れませんが、シリーズレギュレータなどでも定電流回路の応用とかが載っているように、これでも簡単に構成することが出来ます。
回路図は以下のようになります。

原理は簡単で、定電圧回路が出力電圧をモニタしながらスイッチングしていたのに対して、こちらは LED に流れる電流をモニタしてスイッチングするだけです。
R1 = 1Ω として、0.1V と比較して 100mA LED に電流を流すようにしてみました。
波形はこんな感じです。

制御周波数は 33KHz と、前回の定電圧回路の検討で負荷が軽いほど周波数が高くなる、ということでしたが一応その通りです。が、一番下の波形を見てもらうと分かるように、コイル電流がゼロの区間があり、いわゆる軽負荷問題が出ています。それが上から2番目のコイル手前の電圧のようにコイル電流がゼロの区間で振動が起きてしまっています。これはどうやらシミュレーション上では理想コイルなためなのかどうかは分かりませんが、たとえばダイオードに接合容量、リップル除去コンデンサがあったりして共振を起こしているらしいです。
最初に軽負荷問題は何かよく分かっていない、と云いましたがこれもその一つのようです。
まあ、気にしないという選択肢もあるかも知れませんが、最近高周波ノイズに結構うるさいこともあって抑える方法があるならやった方が良いでしょう。ということでコイルに平行に抵抗を追加して見ました。値は小さいとロスが増えますが、共振がなくなるまで下げてみました。それが 1KΩ でした。
回路図はこれ。

波形はこれ。

抵抗を入れたおかげで振動は収まっていますが、抵抗には 5mA 弱の電流が流れているため LED 電流の精度も落ちますし電力ロスも増えるのが気に入らないですね。
実際にはコイルにも直列に抵抗があったり、容量が付いていたりして調整が必要です。ノイズと電力ロスとコストの関係から適当なバランスを取ることになると思います。
また、LED への電流リップルが増えてしまいますが、C1 = 10uF をもっと小さくすることであるていど回避できます。
波形だけ示しますが、こんな感じです。C1 = 0.1uF です。

こうなると LED をパルス駆動しているのと変わらない感じですが、周波数がぐっと高くなる(160KHz)ので視覚的には問題ないような気がします。
電力効率は 90% ぐらいにはなりそうです。参照電圧 V2 を制御すれば調光も可能です。
もっとも世の中にはもっとシンプルで効率の良い回路がありそうですが。勉強と云うことで。
LTspice:「いつまで素人芸をやっているんだ」
画蔵:「お金がないのでトレンドの調査が出来ないんだ」
LTspice:「早く働けよ」
画蔵:「グサッ」
宿題事項は軽負荷の時の挙動が問題ないか、ということなのですが、DC - DC コンバータ自体がそもそも軽負荷の時の動作が難しいなどと云われいているので、もう少し具体例を調査した上で今回の回路での問題を探ることにします。少々(いやかなり掛かるかも知れない)お待ち下さい。
そこで今回はこの構成の応用と云うことで LED を点灯させて見ることにしました。前回は定電圧回路でしたが今回は定電流回路です。
定電圧回路にトランジスタとかオペアンプを使って定電流回路を追加すればいいんでね?と思われるかも知れませんが、シリーズレギュレータなどでも定電流回路の応用とかが載っているように、これでも簡単に構成することが出来ます。
回路図は以下のようになります。

原理は簡単で、定電圧回路が出力電圧をモニタしながらスイッチングしていたのに対して、こちらは LED に流れる電流をモニタしてスイッチングするだけです。
R1 = 1Ω として、0.1V と比較して 100mA LED に電流を流すようにしてみました。
波形はこんな感じです。

制御周波数は 33KHz と、前回の定電圧回路の検討で負荷が軽いほど周波数が高くなる、ということでしたが一応その通りです。が、一番下の波形を見てもらうと分かるように、コイル電流がゼロの区間があり、いわゆる軽負荷問題が出ています。それが上から2番目のコイル手前の電圧のようにコイル電流がゼロの区間で振動が起きてしまっています。これはどうやらシミュレーション上では理想コイルなためなのかどうかは分かりませんが、たとえばダイオードに接合容量、リップル除去コンデンサがあったりして共振を起こしているらしいです。
最初に軽負荷問題は何かよく分かっていない、と云いましたがこれもその一つのようです。
まあ、気にしないという選択肢もあるかも知れませんが、最近高周波ノイズに結構うるさいこともあって抑える方法があるならやった方が良いでしょう。ということでコイルに平行に抵抗を追加して見ました。値は小さいとロスが増えますが、共振がなくなるまで下げてみました。それが 1KΩ でした。
回路図はこれ。

波形はこれ。

抵抗を入れたおかげで振動は収まっていますが、抵抗には 5mA 弱の電流が流れているため LED 電流の精度も落ちますし電力ロスも増えるのが気に入らないですね。
実際にはコイルにも直列に抵抗があったり、容量が付いていたりして調整が必要です。ノイズと電力ロスとコストの関係から適当なバランスを取ることになると思います。
また、LED への電流リップルが増えてしまいますが、C1 = 10uF をもっと小さくすることであるていど回避できます。
波形だけ示しますが、こんな感じです。C1 = 0.1uF です。

こうなると LED をパルス駆動しているのと変わらない感じですが、周波数がぐっと高くなる(160KHz)ので視覚的には問題ないような気がします。
電力効率は 90% ぐらいにはなりそうです。参照電圧 V2 を制御すれば調光も可能です。
もっとも世の中にはもっとシンプルで効率の良い回路がありそうですが。勉強と云うことで。
LTspice:「いつまで素人芸をやっているんだ」
画蔵:「お金がないのでトレンドの調査が出来ないんだ」
LTspice:「早く働けよ」
画蔵:「グサッ」