日経エレクトロニクスなど役に立つ情報誌、サイトは結構あるがさすがに要点はお金を払わないと読ませてくれない。当然だが。
だからその内容についての解説、コメントは出来ないが(能力的な問題も含めて...)妄想は可能だ。つまりタイトルとさわりを読んで「自分だったらこんなことを考えられるかも知れない」などと妄言を吐くことは出来る。特に誰かに迷惑を掛けることもあるまい。

ということでときどき記事のタイトルを見て妄想に耽り、ちょっとした周辺知識を使って怪しげな説を唱えてみたいと思う。
多少は調べるがほとんど自分の頭の体操というかボケ防止である。
万に一つも役に立ちそうな発想があったり、記事の内容をそれなりの精度でよく予想していたら拍手喝采願いたい。

前回に引き続き「日経エレクトロニクス 4/15号」の見出しだが、

「飛び立つワイヤレス・ヘルスケア」
無線技術の活用によって、個人の健康管理や医療の姿が大きく変わる─。そんな「ワイヤレス・ヘルスケア」の市場がいよいよ本格化しそうだ。その背景には、センサや無線ICなど、エレクトロニクス技術の着実な進化がある。

をネタに妄想に耽ってみたい。

実は前にいた会社でワイヤレスタグについて調査していたことがある。調査結果は持ち出せなかったのでほとんど忘れてしまっていたが、ようはスイカなどの IC 無線カードや、在庫管理、流通管理などに使われている小さな IC チップで、リーダー、ライターなどに近づけると電波によって IC に起電圧が生じて IC が動きだし、さらにその電波を通じてチップとホストとの情報をやりとりする、というようなものである。詳しく知りたい人は「無線タグ」とか「IC タグ」とかで検索してみて下さい。

さて記事のタイトルからすると、この「無線タグ」と「ヘルスケア:医療」などとのコラボらしいことが想像できる。何気にいろいろ検索していたら「デジタルヘルス」なトピックが見つかった。比較的新しいトピックで「ワイヤレス」に関係しそうなものとして、

【MEDTEC】非接触の離床センサを実演、アルプス電気
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/EVENT/20130425/278858/?ST=health

Android向けアプリで、血糖測定器からのデータを自動転送・管理
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130418/277572/?ST=health

こんなところか。全部は目を通していないので参考と云うことで。

さて興味を持ったのは、血糖測定器からのデータ収集という話。大分前から糖尿病患者に対して、各自が採血を行って簡単に血糖値を測定する方法があるとのこと。これだと毎回採血を行うためちょっと痛いのが欠点ということで、尿酸測定などの方法もあるようだ。
が、さらに簡便なのがこの方法らしい。

「グルゴウォッチいよいよ発売」
http://allabout.co.jp/gm/gc/300382/

要は体にセンサーを持った測定器を装着させておき(腕時計ぐらいのサイズ?)皮膚表面に現れる分泌物の成分を測定して記録しておこうというものである。色々難しいことはあるだろうが、それなり役に立つのだろう。

ここから「ワイヤレス」をイメージして色々と妄想すると、たとえば患者、闘病者の体にセンサーを付けておいて、体に関するパラメータを測定できるようにしておいて、ワイヤレスタグのようなものと一緒にしておく。つまりセンサーを簡単な信号処理回路と通信機能を体にいつも付けておくわけだ。電池もいらないので小型でストレスも少ないとする。
こうしておいて、測定したいときにワイヤレスタグ読み取り装置をそのタグに近づけると、電波によってセンサーと信号処理回路と通信機能がアクティヴになり、必要なパラメータを測定して読み取り装置が受信するという仕組みを考える。
上述の「グルゴウォッチ」は常時測定するものらしいから、それとは違ってやりたいときだけに読み取り装置を近づけるというところが違う。もちろんセンサーを付けっぱなしでも安全、衛生であり、測定も時間を要しないというものに限られる。
もっとも簡単な例では体温測定などが考えられそうである。簡単すぎてメリットが見えないが。
とにかくいちいち病院に行ったり、測定器具を付けたり外したりすることなく何か自己管理しなくてはいけないパラメータが測定できるのであれば、役に立つかも知れない。

実現性については、センサーの方は生化学というジャンルで色々ある、というか開発中かも知れないが、タグの方は汎用品で ADC、メモリー、プロセッサ、温度センサーなどが 1 チップになったものがあるようだ。いわゆる IC タグの専門メーカ以外でも開発するチャンスがありそうである。

ちょっとした妄想でした。