光ディスクのピックアップ(PUH と称す)は、サーボ信号を得るため結構複雑な構造をしている。セル数が多く、サーボ信号を生成するのに狭帯域でいいとは云え、たくさんのオペアンプが必要である。しかし後段でデータ再生のため全加算する都合もあり、実はそれぞれ高速応答が要求される。今なら、PD-IC(アンプ付きのフォトダイオード)があるが、当時は全部ディスクリートで構成しなくてはいけない。高速(データ用)の高精度(サーボ用)オペアンプはかなり高い上に、消費電力もバカにならない。
ということで考え出したのが、PD の出力をいきなり帯域分割して、一つの高速オペアンプと複数の低速高精度オペアンプで別々に増幅しようというもの(図)。

帯域分割の周波数は、1 / ( 2 x π x R1 x C1) である。
で、この場合は高速側の出力に DC 成分がなくなってしまうから、追加で低域側の全加算出力を合成して、フラットな特性を得ようというもの(図)。

一番最初のトピックの帯域分割 EO 変調器からヒントを得たようなものである。今回は PD の出力を抵抗とコンデンサでいきなり分割できるというのがミソで(PD が電流出力、オペアンプが電流入力なので簡単に構成できる)、係数計算も簡単である。図で同じ番号の抵抗は同じ値にすればよい。これのおかげで前段アンプを非常にコストダウンできた。(高速高精度オペアンプ 1000 円 x 4個 → 1 個)
なお、R2 は高速オペアンプの特性に応じて適切に選ばないと、高速オペアンプが発振する。
副次効果として、狭帯域のオペアンプには高速信号が入らないので、それによる歪みが発生せず検出精度が上がるということがある。これは特に記録時のようにパルス信号(PD には記録時に記録パルスの反射光が入ってきます)が入ってくるのを LPF で先にならしてから増幅するので、歪み対策としての効果が大きい。これも特許提案~登録。しかし、前述のように PD-IC が一般化してきたので必要はなくなった。さらに DVD のように DPD 検出によるサーボ方式はサーボ信号生成のために高周波信号成分が必要なので使えない。
残念。
ということで考え出したのが、PD の出力をいきなり帯域分割して、一つの高速オペアンプと複数の低速高精度オペアンプで別々に増幅しようというもの(図)。

帯域分割の周波数は、1 / ( 2 x π x R1 x C1) である。
で、この場合は高速側の出力に DC 成分がなくなってしまうから、追加で低域側の全加算出力を合成して、フラットな特性を得ようというもの(図)。

一番最初のトピックの帯域分割 EO 変調器からヒントを得たようなものである。今回は PD の出力を抵抗とコンデンサでいきなり分割できるというのがミソで(PD が電流出力、オペアンプが電流入力なので簡単に構成できる)、係数計算も簡単である。図で同じ番号の抵抗は同じ値にすればよい。これのおかげで前段アンプを非常にコストダウンできた。(高速高精度オペアンプ 1000 円 x 4個 → 1 個)
なお、R2 は高速オペアンプの特性に応じて適切に選ばないと、高速オペアンプが発振する。
副次効果として、狭帯域のオペアンプには高速信号が入らないので、それによる歪みが発生せず検出精度が上がるということがある。これは特に記録時のようにパルス信号(PD には記録時に記録パルスの反射光が入ってきます)が入ってくるのを LPF で先にならしてから増幅するので、歪み対策としての効果が大きい。これも特許提案~登録。しかし、前述のように PD-IC が一般化してきたので必要はなくなった。さらに DVD のように DPD 検出によるサーボ方式はサーボ信号生成のために高周波信号成分が必要なので使えない。
残念。