前回はエミッタに抵抗がない場合は、スイッチング動作の可能性が高い、と説明しました。
では、抵抗があったら?というのその対極と云うことでリニア動作ということになります。
ちなみに抵抗の他にもコイルやそれと並列にコンデンサが入っていたり、あるいは回路全体だったりします。
代表的な回路で見てみましょう。

ベースには電圧源が直接つながっています。もちろん抵抗を通しても良いです。
電圧源から供給された電圧は、ベース電位を持ち上げながらベースに電流を流します。そしてその hfe 倍の電流がコレクタ電流となって、コレクタ抵抗で電圧に変換され出力電圧となります。エミッタから取り出すこともあります。ベース電圧を上げるとどんどんベース電流が流れて、コレクタ電流が増えそうですが、エミッタに抵抗があるとコレクタ電流流れることでエミッタ電位が上昇します。そのためベースに加えていた電圧によるベース電流が制限されます。そのため適当なベース電流とコレクタ電流で折り合って、ベース電流に従ってコレクタ電流をリニアに制御できるようになります。これもフィードバックの一種です。
電源回路としてはこんな回路もあります。

Q1 のエミッタにつながっている点線の抵抗は、電圧を供給する先の回路全体です。これもリニア動作です。コレクタ-ベース間の抵抗をやや大きめ。ベースのコンデンサも大きめに選んでおくと、電源の立ち上がりに対して、ゆっくりとエミッタ電圧が上がります。いわゆるスロースタータです。
ということでエミッタに抵抗を通じて、電圧源(グランドも電圧源です)につながっていたらリニア動作、抵抗がなければスイッチング動作と覚えておきましょう。もちろん例外はあるのであくまでも目安です。
こんな回路例はどうでしょうか。

どちらも LED 駆動回路です。
右側はエミッタに抵抗がつながっていないのでスイッチング動作、左側はエミッタに抵抗があるのでリニア動作と云うことですが、具体的にどう違うのかというと、スイッチング動作の方は入力にたとえば CPU からのコマンドで、H / L の信号を与えるとそれに従って LED が点灯/消灯します。抵抗を上手に選ぶと入力電圧の変化に対して明るさの微調整は出来なくはないですが、非常にクリチカルです。
リニア動作の方は、ベース電圧に従ってコレクタ電流を制御できるので LED の明るさの設定が容易です。
たとえば、エミッタ抵抗を 100Ωとすると、おおよそ (Vin - 0.7) / 100 の電流が LED に流れます。細かく制御できますし、再現性も良いです。
一見、似たような回路ですが、用途によって使い分けることになります。
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では、抵抗があったら?というのその対極と云うことでリニア動作ということになります。
ちなみに抵抗の他にもコイルやそれと並列にコンデンサが入っていたり、あるいは回路全体だったりします。
代表的な回路で見てみましょう。

ベースには電圧源が直接つながっています。もちろん抵抗を通しても良いです。
電圧源から供給された電圧は、ベース電位を持ち上げながらベースに電流を流します。そしてその hfe 倍の電流がコレクタ電流となって、コレクタ抵抗で電圧に変換され出力電圧となります。エミッタから取り出すこともあります。ベース電圧を上げるとどんどんベース電流が流れて、コレクタ電流が増えそうですが、エミッタに抵抗があるとコレクタ電流流れることでエミッタ電位が上昇します。そのためベースに加えていた電圧によるベース電流が制限されます。そのため適当なベース電流とコレクタ電流で折り合って、ベース電流に従ってコレクタ電流をリニアに制御できるようになります。これもフィードバックの一種です。
電源回路としてはこんな回路もあります。

Q1 のエミッタにつながっている点線の抵抗は、電圧を供給する先の回路全体です。これもリニア動作です。コレクタ-ベース間の抵抗をやや大きめ。ベースのコンデンサも大きめに選んでおくと、電源の立ち上がりに対して、ゆっくりとエミッタ電圧が上がります。いわゆるスロースタータです。
ということでエミッタに抵抗を通じて、電圧源(グランドも電圧源です)につながっていたらリニア動作、抵抗がなければスイッチング動作と覚えておきましょう。もちろん例外はあるのであくまでも目安です。
こんな回路例はどうでしょうか。

どちらも LED 駆動回路です。
右側はエミッタに抵抗がつながっていないのでスイッチング動作、左側はエミッタに抵抗があるのでリニア動作と云うことですが、具体的にどう違うのかというと、スイッチング動作の方は入力にたとえば CPU からのコマンドで、H / L の信号を与えるとそれに従って LED が点灯/消灯します。抵抗を上手に選ぶと入力電圧の変化に対して明るさの微調整は出来なくはないですが、非常にクリチカルです。
リニア動作の方は、ベース電圧に従ってコレクタ電流を制御できるので LED の明るさの設定が容易です。
たとえば、エミッタ抵抗を 100Ωとすると、おおよそ (Vin - 0.7) / 100 の電流が LED に流れます。細かく制御できますし、再現性も良いです。
一見、似たような回路ですが、用途によって使い分けることになります。

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