毎年5月31日の“世界禁煙デー”は

「世界保健機関(WHO)」が定めた記念日です。

日本では、5月31日から6月6日までの一週間を

「禁煙週間」と定め、「禁煙」、「卆煙」活動に

向けたイベント等を開催し。啓蒙しています。

 

現代の日本では「男性成人の20%強、女性成人の

10%弱」が喫煙習慣を持っている状態です。

 

そもそもの「タバコの歴史」ですが、

1500年以上前に存在した「古代マヤ文明」の

壁画で確認されているものが世界最古の資料と

なっています。

「儀式、占い、魔除けなど」、宗教的な目的、

用途を持っていたのではとされています。

 

これがヨーロッパにもたらされたのは。

15世紀の末期の「コロンブスさん等のアメリカ大陸、

新大陸の発見」によっています。

「アメリカインディアンのタバコ」がヨーロッパに

持ち帰られたものです。

 

日本へは16世紀に入り「ポルトガル」から

「鉄砲と一緒に」持ち込まれたのが最初です。

 

江戸時代には、「遊女の浮世絵」にも描かれており、

高価な逸品ものの「煙管(きせる)」も登場し、

オシャレな嗜好品として急速に大衆化して行きました。

 

一方、「禁煙」への取り組みの歴史ですが、

18世紀の末期には「イギリス」の王室から

「喫煙習慣の健康への悪影響」の指摘と、

「タバコへの重課税」という行政措置が出されて

います。

 

しかし、その後の「タバコの精製機械」の開発、

改良、又、「タバコの増産施策」等も有り、

「喫煙率」は急上昇を続けてしまいます。

 

第二次大戦も終わり、「世界保健機構(WHO)」が

発足し、化学分析や統計資料に裏打ちされた

「タバコの有害性が及ぼす人類への深刻な影響」が

指摘され出して以降、先進国を発信地として

「禁煙、嫌煙運動」が盛り上がりを示し始めました。

 

日本では「1980年代以降」、公共の施設、建物に

「分煙、隔離コーナー」が登場し始めました。

 

「学校の職員室」、「市役所」、「駅」、「図書館」、

その他次々に設置されましたが、

まだまだ、ほとんどは、同じ部屋の中の片隅に

透明のビニールカーテンを垂らして「喫煙コーナー」

として指定するというレベルのものでした。

 

それでも、それまでの風景とは一変した印象が

有ります。

それまでは「新幹線は椅子ごとの肘置きに、在来線は

開閉窓の下に」、「映画館は椅子ごとに」、「病院、

市役所、役場、駅の待合室のロビーには大きな灰皿」が

必ず付き物のように置かれていたものです。

 

家庭でも、父親の居る所には、灰皿が付いて回っていた

ように記憶しています。

「群青色の箱又は缶につばめのマークのピース」です。

父親の指先の爪はいつもタバコのヤニで「茶色」くなって

いました。

私達には、不潔でも何でもなく、寧ろ「大人らしさ」を

感じたものです。

 

父の「タバコを喫っている時の表情は、何とも言えぬ

風情が有り、本当に美味しそうで、憧れる気持ちも

有りました。

 

私のタバコとの出会いは、

二つ上の兄からもたらされました。

 

一足先に大学生になった兄が初めて帰省して来た時ですが、

おもむろに縁側で「ハイライト」に火を点け、

物馴れた様子でくゆらせ始めました。

 

その時、横で、ポカンと見ている私に、

「ハイライトを一本吸ってみるか」と

一本取り出してくれました。

 

早速、緊張しつつ、一本火を点け、咥えたのですが、

先ずは「激しく咽て(むせて)」しまい、更に

頭もぐるぐる回り始めてしまいました。

印象が強かったせいでしょうか、

よく覚えています。

 

ただ、悪い印象は残りませんでした。

 

1960年代後半の頃です。

 

一方、そんな中ですが、学生運動も活発な時期で、

そちらの方で頑張り始めていた同級生がいましたが、

その中の一人が「嫌煙運動」に励み始めていたことが

印象に残っています。

 

大学へは「教職」を目指して進学しましたが、

一方では、学生運動にも頑張り始めていた同級生です。

 

何時の頃からか、政治活動よりも「嫌煙、禁煙、分煙

運動」の実践で「健康への関心の増幅」を提唱し、

啓蒙、普及活動に取り組み始めました。

 

次第に仲間も増え、国外にも多くのつながりを持つ

ようになって行ったようですが、

時たま一緒に時間を過ごすことが有りましたが、

面前での喫煙は一切禁止されますし、日常での

「喫煙の弊害」については、こちらが少なくとも

暫くは禁煙すると宣言するまでまくし立てられ

閉口した記憶が有ります。

 

今は懐かしい限りですが、

今の時代世相が見えていたものと

評価もさせて頂いています。

我家の“リオ君”の

時代には、

タバコは生き残っていない

かもしれませんね。

 

「百害あって一利なし」とは

説得力の全くないがままに

何度口にしたことか

判りません。

 

「言うは易く、

行うは難し」

 

どんなことにも

言えそうです。

 

“リオ君”には

判ってもらえるのではと

期待してしまいます。

今日もよろしく

お願い致します

 

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