塾講師を始めて二年目の冬。

冬期講習で一クラスを担当した私ですが、初めて壁にぶつかりました。

当時私は二十歳そこそこ。生徒達とは気軽に話せる反面、注意をしたり叱ることができず、度重なる宿題忘れなどにも対応できませんでした。

塾長には、「もっと叱れ!」と繰り返し言われながらも、実行できず。
次第に、塾のバイトが苦痛になりつつありました。
とはいえ、卒業した塾です。簡単にやめるわけにもいきません。

そんなある日。私は風邪をひき、塾を休みました。

その後の授業日。出勤した私の元に生徒達がやってきて、謝られたのでした。

「先生、ごめんね。私たちのせいで塾長に怒られたでしょう?」

私が休んだ日に、塾で何があったのか、私は今も知りません。
塾長に叱られることはありませんでしたが、自分の未熟さを痛感しました。
そして何よりも、生徒達の気持ちが心に響いた瞬間でした。
その年の卒業祝賀会で、一人の生徒に言われました。
「先生に教えてもらってよかったよ」

それは、私が塾のアルバイトを始めてから初めて感じたこの仕事の楽しさであり、喜びでした。

こんな喜びをもらえる世界なのだということに、初めて気付いたのでした。

塾講師は、途切れた時期もありましたが、計10年続けました。

初めて塾講師をした時の話から、順番に記したいと思います。


今日は、第一回。
大学入学後、初めてこの世界に足を踏み入れた時のことです。

高校から附属の大学にエスカレーターで入学した私。
春休みには、中学時代に通っていた塾へ、合格報告を兼ねて
訪れました。
塾長には、高校時代も何かと相談に乗ってもらうなど、中学卒業後も繋がりがありました。

そこで、「バイトをしないか?」と声をかけて頂いたのが全ての始まりでした。

最初は、本当に、バイトのひとつであり、塾という世界に興味があったわけでもありませんでした。
ただ、声をかけてもらったから始めた。それだけでした。
塾講師、とは言え、実際は塾長のアシスタントで、黒板授業などをすることも授業の組み立てをすることもありませんでした。
演習中に、生徒の間を巡回して、個別に指導したり、採点をしたり。
正直に言えば、当初は、「時給が良く、きつくないバイト」といった感覚に過ぎなかったのです。

それが少しずつ変わってきたのは、2年目の冬だったでしょうか。
その年は生徒が多く、冬期講習で、私は初めて、1クラスを任されました。
クラスを任されてまわす中で、少しずつやりがいを感じると共に、悩みや問題にも直面することになりました。

それについては、また次回・・・。

入試シーズンとなり、バタバタしているうちに更新が途絶えてしまいました。

今年も受験生を担当しています。

私立一般入試ではそれぞれの生徒達の受験校全て、無事合格を頂きました。

公立推薦入試を受けた生徒一人も、無事、合格を頂くことができ
これで、彼女の指導は終了です。

受験前には三分間スピーチの作成、練習と、教科内容から外れた内容も一緒に行いました。

入試前には、「スピーチ時に頭が真っ白になったらどうしたらいいの!?」と心配していた彼女ですが、無事こなすことが出来たようでホッとしています。

今日は、彼女の最終指導で、明るい笑顔を見ることが出来ました。
家庭教師をしていて、本当に嬉しい瞬間です。
皆より一足早い春の訪れですね。

そして、公立一般入試を受ける生徒はラストスパート。
残り二週間頑張りたいと思います!