IECウィーン編。これで完了です。

アミューズです。こんにちは。

全部で6回分?内容多いよ。


でも今回は今までの中で一番わかりやすかったかも。

AWに関する情報が出切っていて

新たな情報がなくなり

理解が深まったおかげかも。


さて続きまして講演は

オーストリア養鶏協会の

タマゴ販売戦略。



オーストリアはそもそも人口が少ないので

鶏の数も少なくそれゆえ

卵の管理も品質、衛生管理、トレイサビリティ

の3本柱を中心とした管理である。


オーストリアは2009年からケージを禁止しており

エンリッチケージも2020年から禁止となります。

また遺伝子組み換え飼料も2010年から使用禁止となっていますし


平飼いについても1㎡当たり8羽

特殊な構造物があれば9羽までなど

かなり細かいルールが決められている。



オーストリアでの消費者のタマゴを選ぶ基準の中で

オーストリア産であることや

アニマルウェルフェア対応など

オーストリア故の特徴があり

オーストリアでの卵の消費拡大運動が

根付いていることを感じさせる


また上記のように

地道にポイントポイントで

卵の直接印字、AMA認証マークなど

オーストリア独自の特徴、ルールを整備している



そして卵の生産量、販売量ともに

それほど多いとはいい難いオーストリアだが

それでも消費拡大運動は活発で

様々な運動を行っている。

羨ましい限りだ。もっとも補助金も大きいのかもしれないが。


まだ終わりません。

お次はフリーレンジと鳥インフルエンザリスク。



オランダでは低病原性鳥インフルエンザの発生があり

動物福祉のフリーレンジが大事か

人間の健康の鳥インフルエンザが大事かの

結構重要な問題である。



上記のように建物の中での発生は減っているし

現在はほぼゼロであるけれど

フリーレンジは羽数の増加に伴い

発生は増えている。


ちなみにフリーレンジはオランダ3000万羽のうち

600万羽くらいじゃないのかな?



それで前に紹介したことがあるけれど

ロンディールシステムなんかが

フリーレンジと平飼いのいいとこどりのように思う。


ちなみに、屋根付きのフリーレンジが一番いい

という議論になっているのだけど

それって平飼いなんじゃ?って思ったのは

私だけではないし、事実屋根付きフリーレンジと

平飼いはどう違うのか?っていう質問があった。


そして今回、イタリアで見たエンリッチケージの

ドアを開けて出入り自由にしたエイビアリーは

ケージのようで平飼いだし、

境目が分かりにくいものって増えていくかもね。


こういうのってルールの統一が必要だと思う。

卵を国際的に動かすのであれば

国際ルールが必要だろう。

で、誰が決めるんだ?



他にはフリーレンジでも

空から鳥の糞が降ってこないように

木を植えるとか

他の動物が入り込まないような柵を作るなど提案があったが

これはもはや本当の放し飼いっていうか

野生なのでは?と思ってしまうし

この状況では糞を集められないから

環境的にも問題になりそうに思う。


そしてやっと最後の講演

世界の餌事情

ここまで長かったよ。



んで、今年そしてこれからの穀物相場を左右するであろう要因は4つ。


一つはウクライナ情勢。ウクライナは穀物の巨大生産国だからね。

二つは穀物の作付面積の増加と在庫量

三つはエルニーニョ現象と投機の関係

そして四つが中国の鳥インフルエンザとアジアの経済成長の鈍化


特に中国の経済成長のストップとインフルエンザで

穀物の重要が減るらしい。

まああれだけの人口を抱えているわけだから

経済落ち込んで鶏が減っていれば

餌はいらんわね。



図の通り穀物の使用量が増えていて

当然バイオエタノールの需要も増えているのだけど

ここ最近は需要が増えていない

シェールガス何かの発見もあるんだろうね。


そうそう、何かの本で読んだのだけど

経済的な分析でいうと

シェールガスにせよ、ハイドロメタンにせよ

原油価格が上がったから割に合うようになったのであって

原油価格が下がったら使いようがない

(くみ上げるのにコストがかかる)

だから石油価格が下がることはないが

これ以上高騰もしにくいってことらしい。


ならば穀物も同じように

これくらいの値段で推移していくんでしょうね。




そして結論、

ウクライナに関しては上げ、

作付面積とストックについては微妙、ちょい上げの下げ

エルニーニョについては上げ

中国事情については下げ

ということで



小麦は下がり

トウモロコシは今からちょい上げだけど

ストックが出来る夏以降下げ

大豆も同様にちょい上げてから下げ


日本の餌メーカーの読みもその通りですね。

4月からちょいと上がっていますが

7月から結構下げてくれると思います。


小麦中心の餌にシフトしてくれれば

大幅に下げることも可能なのでしょうけどね。


ということで全講演はこれにて終了。

長かった。