ランチの後は車で3時間

大移動をして別の農場に行きました。


その農場は別名アウシュビッツ。

あんまりいい名前ではありませんが

建物が古くて、ほんとにそっくりです。

いや、アウシュビッツを見たことはないんですけどね。


ただ、建物が古いだけではなく

オーナーもそんな感じでちょっと威圧感がありました。

誰が名付けたのか知りませんが

まあ、うまいこと名付けたもんです。



で、こちらはエイビアリーシステム。


このように通路は仕切ってあって

鶏が通路に出てこれるようになっているのです。



それから足も延ばしてあり

床からの高さを上げており

鶏がケージの下を歩けるようにはしてあります。


しかしそれ以外はさきほど見たエンリッチケージと同じ。

その違いを見つけることは出来ません。



あ、先ほどは鶏がいれ見れなかったというか

見にくかったネストの中。


ネストで餌が食べれないように

ネスト側から餌トイに網がしてある。


さて、なぜネストで餌を食べてはいけないのでしょうか?


それは鶏は習性上餌を食べると糞をしてしまうからです。

卵を産むためのネストですから

床が柔らかい網目の細かい仕様になっています。

そこに糞をすると床の目が詰まってしまうし

タマゴが汚れてしまいます。

だからネストでは糞をしてほしくないのです。


結構細かい。

これってどこのメーカーもそうしているのだろうか。

一羽当たりの餌トイのスペースの関係上

ネストの中を使えるようにしているところもあるのではないだろうか?



これは別の鶏舎の中。

このように扉を開けて

鶏が自由に出入りできるようにしてある。

エイビアリーだ。

しかしこの現実を見ると

エイビアリーとエンリッチケージは

システム的に似ている

というかほぼ同じだ。


ただ一羽当たりの床面積が違うから

そこの計算の仕方が問題になるのだけど。


しかしシステム的にほぼ同じということは

設備コストもほぼ同じということ。


運用の違いと考えられるわけだ。


まあ、どこのメーカーのエンリッチケージでも

同じように出来るとは思わないけど

メーカーによってはどちらでも運用可能なものがあると

覚えておくといいかも知れない。


覚えておくというのは

今時点ではそもそもエンリッチ自体に興味はないし

なお手間がかかるエイビアリーは

従業員を使って卵の生産をする

うちのような会社には向かないと思うからだ。


もし自分が社員の立場なら

管理のために中に入ると

鶏に囲まれてつつかれて

それでも死んだ鶏を抜かなくていけなくて

ネスト以外で産んだ卵も処理しなければならなくて

っていう仕事はご遠慮したい。


大変だよこれ。


まあ、1月に訪問したオランダの農場でも

二人で10万羽を管理していたもん。


午前中の農場は一人で17万羽。

やはりケージのほうが効率的だ。